火曜日, 4月 25, 2006

花・緑・お酒


なかなか時間が見つけられなくて、日記もご無沙汰してしまいました。朝3時、4時まで机に向かって仕事する日もあり、これが純粋に音楽に費やしている時間だったなら、どんなにいいかなぁ~と夢見てしまう私です。

さてさかのぼって17日は、横浜のある協会の会長さん宅へ遊びに行きました。毎年お庭にきれいに咲かせていらっしゃるチューリップを鑑賞させていただくという目的もありました。

肌寒い日が続いていたのですが、この日は快晴、風もなくてとってもいいお天気!旧家のたたずまいを残したおうちに感動しながら中庭に案内されると・・・きちんと刈りそろえられた芝の緑に、色とりどりのチューリップが鮮やかに目に飛び込んできました。ほかにも、椿、山茶花、梅、柿、紫陽花、柚子、金柑など様々な木が・・・こんな庭、夢です。太陽のしたでお花と緑に囲まれているうちに、細胞からすうっと癒されていくようでした。自然って、すごいな。

お昼時間。白ワインを開け、テーブルには豪華な(そしてものすごく美味しい)お寿司と、今日とれたばかりという柔らかい筍とウドを使った酢味噌和え、こだわっていらっしゃるというハマグリ汁、サラダなどなど(もちろん全てお手製!)・・・とても美味しくて、なかなかお箸が止まりません。なんでも、お祖父様がプロ級のお料理の腕をお持ちだったとか。お料理大好きという会長さん、きっとそのお祖父さまの血をひいていらっしゃるのでしょう。部屋から緑を眺めながら、普段とは時間の流れが違うような、安らぎのひとときをを過ごさせていただきました。帰り際には柚子を2つほどもがせていただいたうえ、チューリップのかげで可憐に咲いていたすみれを、鉢に分けていただきました。今は狭いところでかわいそうだけれど、がんばって咲いています。


さてこの日の夜は、日本舞踊家元・二代目N先生を囲んで計3人で会食。先生行きつけの浅草のお座敷で、ご主人こだわりの芋焼酎「かめ雫」(すっきりと美味!)をロックで飲みながら、お料理をいただきましたが・・・何しろたくさん笑いました!そして、N先生と久しぶりにお話するなかで、芸の道に関してまたいろいろなヒントをいただくことができたし、生粋の江戸っ子の溌剌としたエネルギーをいただいて、とっても元気になったような気がしました。
思い返せば、なんだかすごい1日でした。

木曜日, 4月 20, 2006

操守ある

4月15日。この春改装オープンした国際文化会館で催された、わが敬愛する國弘正雄先生の出版記念会に出席しました。三木武夫元首相の信頼する秘書官・通訳として重要なお仕事をこなされ、「三木邸へ行けば、必ず國弘さんがいる」というほど家族の一員のように接してこられた國弘先生が、このたび<操守ある保守政治家・三木武夫>(たちばな出版)という評伝を上梓されたお祝いの集まりでした。

会場は、お祝いに駆けつけた多くの方でいっぱい。ちょっと見回しただけでも、加藤周一氏(國弘さんいわく「僕にとって現代最高の“知の巨人”」)、筑紫哲也氏(三木さんの秘書官時代からの、長いおつきあいだそうです)、岩見隆夫氏(こちらも昔からのお知り合い)、田中康夫・長野県知事などそうそうたる顔ぶれです。國弘さんといえば、国際ジャーナリスト、同時通訳の神様(アポロ11号の月面着陸中継での同時通訳も有名)、テレビキャスター、「百万人の英語」の先生、かつて社会党“土井ブレーン”のキーマン・・・などなど多くの顔をお持ちですが、私は、父の仕事の関係上、「英語のスペシャリスト」としての先生をまず最初に知ったわけで、あとになって「とんでもなく、すごい方なのだ!」ということがわかって、正直、とてもびっくりしてしまったのでした。

名だたる方々のお話から、その“すごさ”、また、何よりも人間性の素晴らしさが、ひしひしと伝わってきます。みんな、國弘先生が大好きなんです。ある方が、「“操守ある”は、まさに國弘さんにふさわしい言葉だ」とおっしゃいましたが、これは、國弘先生を知るすべての方に共通する思いだろうと思います。先生のなさった名通訳にまつわる逸話もあり、とてもおもしろかったです。70代半ばの現在も超ご多忙、常に世界を見すえ、健舌ご意見番としてますますご活躍の方なのに(いや、「そんな方だから」なのかもしれません)、大変筆まめで、なにかあるとこんな私にまで、さっとお手紙が届きます。このお心遣いと、行動のスピードは、私もなんとか爪の垢を煎じて見習いたいところなのですが・・・まったく足元にも及びません。私の演奏会にも、どうしても無理なとき以外は、たとえアンコールだけしか聴けないような時間になってしまっても、律儀にお足をお運びくださる ――― 私はなんと幸せ者なのだろう・・と思ったと同時に、転じて自分の生き方ははたしてどうだろうか?と自問し、姿勢をただす日ともなりました。

國弘先生については、お伝えしたいことが多くてここではまったく書き足りないのですが、ぜひ、この<操守ある保守政治家・三木武夫>、それから国際文化会館を創られた国際ジャーナリスト・松本重治さんのお話を國弘さんが聞き書きした<昭和史の一証言>(同じく「たちばな出版」より)という本もお読みいただけたらと思います。
先生がこれからもお元気でご活躍くださることを、心よりお祈りしています!

この日はまだ続きがあり・・・夜、外国人記者クラブでライブ、45分を2ステージつとめて帰宅しました。

グラシア初例会



4月9日。おかげさまで盛り上がってまいりました後援会・GRACIA(グラシア)初の例会が開催されました。場所は、スタインウェイのフルコンのある某ライブレストラン。ご参加の皆さんの自己紹介やお話に始まり、ゲスト演奏家・作曲家の方と一緒に演奏したり、ブラジル生まれの会員さんのギターによるボサノヴァ弾き語りもあったり・・・と、あっという間に過ぎた3時間でした。お天気のよい日曜日の午後、お集まりくださった方々にこの場をお借りして感謝申し上げます!次回は9月ごろ、コンサート&立食パーティー形式で考えていますので、どうぞお楽しみに。。。(ご入会は随時受け付けています。)