月曜日, 4月 30, 2007

モーツァルト、モーツァルト・・・(マーラー臨終の言葉)

昨日の突然の嵐には驚きましたが、今日(もう昨日だけど)はいい天気!ほんとお天気に翻弄されてますね。しかし今日は夕方まで一歩も外に出ず、ピアノに向かい続けました。ピアノソロ、室内楽、伴奏・・・と抱える曲の数もかなり多くなってきましたが、あわてず騒がず、平常心にて進めていきます。
夕方は管理組合の懇親会で気分転換させていただき、しっかり焼酎なども飲んで、帰ってまた練習。
ところでこんないい季節だというのに、私の手指の先はなんと3本がひどく割れているのです!5ミリほどの割れ目がぱっくり、鍵盤にあたると痛いという嫌な状態になってきました。昨日からあわててつけている紫雲膏。お願い、はやく再生して~。

12時からは、CDブックレットに入れるかもしれないフレーズを生み出そうと悶々。なにかのヒントになるかもとしばし本棚に「モーツァルトの手紙」を探すも、どこにあるかわからず。煮詰まって2時に一度断念しお風呂へ。お湯に浸かりながらちょっとぼ~っとしていたらなんとか言葉が湧き出てきたので、忘れないように頭のなかのメモ帳に書きつけて・・・出てからパソコン電源をもう一度ON。明日の朝あらためて読んだらボツにするかもしれないナ~と思いながらも、とりあえずデザイナーさんに送り、今日のところは一区切りとなりました。

金曜日, 4月 27, 2007

「場」

昨日ふとパスポートを開いたら、もうすぐ有効期限が切れることに気づきました。ここ3年間は日本から1度も出ていない!こんなことは、ここ15年来なかった事態なのです。世界は広いのに、なんで「東京」なんてちっぽけなところが全てみたいな生活しちゃってるんだろう。もちろん東京が嫌いってわけじゃないんです。ただ、ちっぽけなところなのに情報の世界だけがブラックホールのように広がっていて・・・流されていてはものごとが等身大に見えなくなり、視野が狭くなりがちなのが危険ってこと。六本木ミッドタウンだ新丸ビルだと騒いでいますが、結局どこもどんどん同じになっちゃってるでしょ。ゴールデンウィークはここでお買い物!なんて、まるで理解できない感覚・・・最近またスペインが呼んでいます。先日(立川にお泊りになったとき)、弾き合いのあとの宴会で「老後は一緒の老人ホームに入ろうねって話してるんだ~」というような話題が出て、思わず「私は、スペインで野たれ死にがいい」と言い放ち、一瞬周りを困らせてしまったのでした。
今の私には、インドでも放浪することが必要なのかしら。つまるところ単なる自分探し?・・・いや、そんな旅ではなく。自分を見つめることと、人と世界と関わること。この2つのバランスを、いつも探している気がします。

春とシューマン

春の匂いがした日。土筆を摘み、蓮華で冠をつくった子供の頃の感覚がよみがえりました。
いつもの川べりも、緑が大分濃くなってきています。午後は、自宅にてクラリネットとの合わせ、シューマンの幻想小曲集。
しばらく遠ざかっていたシューマンを、またとても弾きたくなっています(10代のころは全曲制覇をもくろむ勢いでした)。バランスを崩していると自分を持っていかれてしまうシューマンの世界は、外に向けて伝えるのは難しい。以前は自分のためにシューマンを弾いていたような気がするんだけど・・・それが今どう変わっているか、興味があるところです。

木曜日, 4月 26, 2007

春眠暁を・・・おぼえすぎ

今日は吐く息が白かった。ほんとに狂ったお天気!家の中ではまだまだセーター重ね着している私です。

もうすぐゴールデンウィーク(この寒さでは、あまりそんな気がしないけど)。でもこういう自由業っていうのは、世間様の平日・休日はまったくといっていいほど関係ありません。13日、19日、30日の演奏会も徐々に近づいてきたし、CD制作も最終段階・・・1日20時間では足らなくなってきました。移動で寝る感じになってるので、持ち歩いている本もほとんど開かれない。開いてもすぐ寝ちゃうし!読まないなら、重いんだから家に置いていけばいいのにね。

明日は早起き!8時前にやっておくことがたくさん。でもたまには、何も気にせずまどろむ午前中っていうのも過ごしてみたいなぁ・・・

水曜日, 4月 25, 2007

やけにフットワークの軽い日

午後は渋谷でCDブックレット関係の打ち合わせをし、そのあと思い立って、近くに事務所がありこれまでの2枚のCDでお世話になっているレコード会社に電話を入れ、事前のアポなしではありましたが会長さんに面会が叶い、つかの間のおしゃべり。その後勢いづいて、これまたすぐ近くにオフィスがあるマネージメント会社に電話を入れ、ちょっとご挨拶に。なんか楽しい、こういう即興的な感じ。

今夜も原稿書き・・・でももうほとんど完成です。最終的に原稿用紙6枚分、2日で書けちゃった。初めて地方新聞に月一の連載をしたときなんて、たった700字の原稿だったのに何日もかかってたよなぁ。何事も経験ですね。
今日は久しぶりに、2時過ぎには寝られそうであります。

火曜日, 4月 24, 2007

長い夜は続く

昨夜は立川の友人宅に予定外のお泊りとなりました。徳島産・鳴門金時の美味しい焼酎をロックでいただきつつ、延々と食べ続けてしまいました。家主のYさん、久々に大宮から参加のYちゃんが腕をふるった和食の数々、そして沖縄出身のファゴット奏者・Oさんは、お得意のウコン入り麩のチャンプルーを作ってくれました。シンプルながらお麩がお肉のように食べごたえがあり美味(麩は炒める前に卵に浸される)!やっぱりジャンクフード食べてちゃいかんです。野性が鈍る。健康な精神は健康な食から、って感じですね。3時ごろまでおしゃべりしてからゲストルームでぐっすり4時間ほど眠らせていただき、今朝帰宅。(考えてみれば、昨日は朝9時過ぎから夕方まで会合続きだったのだ。)

今夜は、ある事情から自分で書かなければならなくなった原稿を書いてます。400字詰め10枚程度までの原稿なら、私の場合3日で書くのがベスト。連続した3日間じゃなくてもいいんですけどね。
それにしても最近、あまり寝なくなってるなぁ。朝も早起きしちゃうし。脳のためにはもっと寝たほうがいいんだろうけど。そんなこと考えながらおなかが空いてきてしまっている、いつもながらの私でありました。

月曜日, 4月 23, 2007

5月のお知らせ

ミュージック動画サイトShowTimeに、5月30日(水)チェコフィル六重奏団と共演の演奏会の告知が掲載されています!TOPのバナーからお入りください。

その他の5月の演奏会予定は:
13日〔日〕つくば文化会館アルス(アルスホール)にてのスプリングコンサート。ヴァイオリン堀井希美さん、クラリネット福島直子さんと、粋なミヨーの「組曲」、ベニー・グッドマンに捧げられたバルトークの「コントラスツ」、クライスラー(美しきロスマリン、中国の太鼓など)、シューマン(クラリネットとピアノのための幻想小曲集)、ショパンのピアノ名曲などをトークをまじえておおくりします。2時半開演、子供から大人まで楽しめるコンサートです。

19日(土)は第15回荻窪音楽祭参加のコンサート。かん芸館にて6時半より、ピアノ名曲とアコーディオンとのデュオを、こちらもトークをまじえながらお届けします。茶菓つきで2000円、アットホームなひとときをお楽しみください。お問い合わせはかん芸館まで。

金曜日, 4月 20, 2007

やっぱり春は太陽だよね





今日も日課の郵便局。あえて歩いていきました。

橋の上から今日は川の水に目を向けたら、お魚さんたち今日は動きがいいです。
鯉?









久しぶりの太陽に、うちの河童くんもまったり甲羅干し。

誰か私のためにギターを弾いて!

4月も半ばを過ぎているというのに、この寒さ!今日の私はボレロカーディガンに皮のジャケットでしたよ。さてどこへ出かけたかというと、東京オペラシティリサイタルホールに、<デュオ・シルフィード>下森佳津美さん(Pf)&竹内永和さん(Guit.)のコンサートを聴きに。

最近は、ギターの音色が一番癒されます。竹内さんは作曲・編曲での活動も素晴らしい(そして早大文学部卒でいらっしゃる)ギタリスト。お2人のデュオでリリースしたCDも、すでに3枚目だそうです。
今夜のリサイタルは、ご自身の作品<3つの夢>で幕を開けました。徹夜と夜更かし早起き続きで、さすがにちょっぴり眠気に襲われていた私だったのですが、やわらかく奏でられ始めた音に吸い込まれていって眠気も去り、心地よい世界にいざなわれました。ピアノとのデュオでは、場所とピアノの特性からか、どうしてもピアノの音が勝ってしまい、ギターの音色が聴きとりづらかったのがちょっと残念でしたが、最後のニャタリの<ソナチネ 第2番>では、バランスもよくなってきて楽しませていただきました。私も今年、ギターとのコンサートを企画しようと思っているので、いろいろとヒントもいただけ、印象的な一夜となりました。

寒い寒いと独り言を言いながら、駅からの道も小走り。部屋に入るなり、すぐに暖房を入れてしまいました。今日は眠いので、仕事はせずに就寝です。

水曜日, 4月 18, 2007

垣間見える闇

「特許庁内の売店で偽ブランド品が堂々と売られていた」という間抜けなニュースに笑っていたら、長崎市長が背後から銃撃され、海の向こうの大学構内では銃乱射事件・・・笑ってなどいられなくなった。

狂気はすぐ隣にあり、普段は正気の顔をしていたりする。ひとつに見えるこの世の中は実は何層にも重なっていて、それを「横から」俯瞰するのは至難の業。氾濫する情報に躍らされて退化するばかりの我々、自らに眠る野性の勘を取り戻すしかないんじゃないか、と何年も前から思っている。

この春からバスに乗ってこられるようになったピアノの生徒・Mちゃんが、先日のレッスンにはお母さんの車で送られてやってきた。なんでも不審者が出没していて、いきなり子供のおなかを殴るそうで、まだ捕まっていない。このマンション付近にも去年あたりから、おもむろに容器を差し出し「あなたの、唾をください・・」という男が現れる。「唾をください」くらいならまぁ実害はないが、他人に対して心を開きながらも動物的なアンテナを張っていないと身が守れない。都会の日本人には、ちと苦手なワザかもしれないけれど。

突然の凶弾に倒れた長崎市長は、帰らぬ人となった。乱射事件の犠牲となってしまった多くの方々にも、心からの哀悼の意を・・・

そして世界のどこかで続いている、戦争の禍も忘れてはならない。

火曜日, 4月 17, 2007

道法自然

徹夜明け、特に疲れも眠気もなく、とりあえず大分仕事が片付いたことでスッキリして、お昼ご飯もたくさんいただきました。

濃いめの緑茶をいれ、思い立って和室の隅に置いたまま忘れかけていた書を引っ張り出し、しばし眺めていました。小学2年のときのクラス担任だった、青木先生の手になる書です。先生は多分、初めて私の本来の性格を引き出してくれた恩人。節目節目にはいつも、私のために書をしたためて贈ってくださいました。小学校卒業の時には「少年易老学難成」の書を。そしてこの「道法自然」は、何年か前の演奏会のときにいただいたと思います。ほんとうの道はただひとつ。言葉で語らなくても、先生は遠くから一貫して、私にそれを教えてくれていたのかもしれません。そんな教え子になれたことは、とても幸せなことだと思います。この書と対しながら、人間はどこまでも、夢を持って道を進んでいけるんだって思えました。
それが人間なのだと。

自分を調律

今夜は楽しい徹夜です。というわけで、気分転換にブログ更新にきました!

遅い時間にピアノの練習を始めたので、ピアノ部屋から出たのは夜中1時近く。それからデスクワークを再開し、今に至ります。6月初めにリリース予定の第3弾CDも制作の最終段階、ブックレットのデザインなど相談しながらつめているところです。皆さまにお届けできるときが待ち遠しいです。
ピアノ以外のもろもろの作業をつい雑務、と呼んでしまったりしますが、それも全て必ず自分に返ってくる大切なパーツ、生涯かけて創っている大きなパズルの1ピースのようなもの。淡々と丁寧に、ひとつひとつをはめていきたいと思います。

今日は靄が去り、生きていることに心から感謝できた日でした。いろんな形で、真剣に向き合い見守ってくれる人たちがいる幸せをかみしめています。それでつい徹夜のエネルギーが沸いちゃったのか・・・われながら単純ですね。駅前の道、雨に濡れながら輝いていたツツジ。毎年この季節、ここを通るのを楽しみにしています。

日曜日, 4月 15, 2007

やわらかく闘う

土曜日、まず太極拳。フラメンコでの身体のクセが出てしまい、身体の細かい筋肉を意識するっていかに難しいかを実感。尾てい骨は、多少入れられるようになってはきたんだけど・・・まだまだ。
公演準備のためしばらく休講でこの日久しぶりに再開した午後のフラメンコクラスでは、あまりの足の鈍りに、何事も、やり続けることが大事!ってことを今更ながらに思い出させてもらいました。

弱気なんて、百害あって一利なし。自分で自分の羽をもぐようなことしたって、それが誰の役にも立ってないのなら、究極的には自慰行為にしかならない。なにはともあれ、いろいろなことに「飢えてきた」っていうのは、また走り始めるいい兆候かもね。やっぱり、走るの大好き。うずうずしてきたなぁ。。。

金曜日, 4月 13, 2007

色即是空

今日は家のお掃除。窓を開け放して黙々と、ひたすら動きました。
途中で、宇多田ヒカルのあの衝撃のデビューアルバム「First Love」を引っ張り出してかけて。このアルバムが出てすぐのころ、私はほんの小さいスーツケースひとつだけ持って、誰も知り合いのいないスペインはマドリッドに降り立ったのでした。日本を出る2日前に、1日目の夜の分だけホテルを予約して・・・そのあとは街の中心・プエルタ・デル・ソルからほど近くに1日1000円くらいの安宿を見つけて、そこにひと月ほど滞在しながら部屋探しを続けて、やっとのことで行き着いたのが闘牛場近くのピソ。部屋数だけはあって、とてもがらんとした場所で・・・夜などスタンドの灯りひとつだけつけて、あまりにも淋しくなるとときどき聴いていたのが、このCDでした。あれからもう8年。お互いいろんなことがありましたね。
夕方、半袖で自転車に乗りお出かけ。いつものように橋の上で止まって、葉の色が強くなってきた桜と、菜の花の黄色に彩られた川を撮りました。鴨も気持ちよさそうに水の上をすべり、散歩道には、いつものようにおじいさんと、女子高校生の姿がありました。

火曜日, 4月 10, 2007

グラシアサロンシリーズ2・初回コンサート

更新しばらくお休みしてしまい申し訳ありません!
土曜日は明治記念館で3時間半にわたっての演奏のお仕事、そして日曜は<グラシアサロンコンサートシリーズⅡ>の第1回公演でした。
恵比寿のアートカフェ1107。やはりクラシックコンサートということでなのか、なんとなく、私が知っているこちらのくだけた雰囲気とは違う空気が漂ってました。前半はお話を交えながらフランスの名曲を、休憩をはさんで「象のババール」を演りました。ただ、この「ババール」を語りながら弾くために支障のないようにと吟味して購入したヘッドセットマイクが、会場のアンプと相性が悪くてまったく働かない!というハプニングが起きてしまいました。かわりになんとかセッティングしたマイクには、弾きながら何回か頭をゴン!とぶつけてしまったりして、ある意味面白いことになってしまいました。(不思議な場所にあるマイクに注目!)次回からは場所も変わりますので(アートカフェは5月末で閉店)、こういうことがおきないように準備したいと思います*
いらしてくださった皆さま、どうもありがとうございました!次回は7月ごろ、渋谷での公演を予定しています。
〔写真は、おなじみボックリ博士さん撮影。〕

金曜日, 4月 06, 2007

しばし、シャガールの世界に

今夜は、表参道アニヴェルセルコンサート第3回へ。当ブログでもおなじみ・フルーティスト榊原麻理子さんが、アニヴェルセル表参道のチャペルにて毎回ゲストを迎えて開いているコンサートシリーズです(全5回)。
今回ゲストはマリンバの池上英樹さん、そしてテーマは<シャガール>。(この「アニヴェルセル表参道」というお名前は、こちらが所蔵するシャガールの作品「アニヴェルセル」からきているのか!と今日初めて知った次第。)クラシック曲だけに固まらず、そしてシャガールの物語とばっちりリンクしたプログラミング(プロデュースのプロ中のプロ・K氏の構成)も絶妙、繊細な音色でやわらかく響くマリンバと、それにのせて風のように歌うフルートの素晴らしいアンサンブルを堪能しました。
打ち上げでのお料理も最高!(特に佐賀牛ステーキ・・・)素敵な音楽の時間のあとに、美味なる食と個性的な方々との会話で彩られた時間・・・これぞ贅沢です。麻理子ちゃん池上さんお疲れさまでした。そしてありがとうございました!

木曜日, 4月 05, 2007

5日丸の内で聴ける<ファンダンゴ>

今日もとっても寒かったです!雷も鳴ってたしできれば家から出たくなかったけれど、都心の数箇所でどうしても済ませなければならない用事があったので冬装束で外出。先日は静岡で30度を超えたといってたのに・・・これはもう砂漠のような気温差ですよ~。

さて明日、丸の内の「ケンウッド丸の内スクエア」で好評の、ランチタイムに高音質でCDやDVDが聴けるプロムナードコンサートに、2004年リリース・イベリア半島のバロック鍵盤音楽を集めた私のセカンドCD<ファンダンゴ>が登場します!丸の内界隈でお仕事なさってる方、お花見がてら近くに行かれる方、ぜひケンウッドスクエアに寄ってこのCDを聴いて、元気になってください!入場無料です。
ちなみに今日4日は中島美嘉、翌日6日はヘイリーのCDがかかるのダ。そんな売れっ子2人にはさまれるって・・やっぱりちょっと嬉しい。

水曜日, 4月 04, 2007

警官さんとコミュニケーション

また日付が変わってしまった。12時前に書き込もうと思ってはいるのですが、そんな時間に仕事を終えるって無理なのですぅ。

今日は寒かったですね!久しぶりに暖房をつけてしまいました。
午後、雨があがったので、自転車で駅近辺まで。その帰り、鼻唄を歌いながら交番の前を通り過ぎ走っていると・・・なにやらもう1台の自転車が伴走してくる気配が。ふりむくとそこには、微笑を浮かべた若い男性警察官。「ちょっとすみませ~ん」

なに?職質?!おもしろいでないの。悪事を働いた覚えはない私、「は~い」と微笑み返してゆっくり自転車をとめました。
「その自転車、鍵はどうされました?」「いや初めからついてないですよ」「えっそんなことってあるんですか」「ありますあります、これリサイクル自転車ですし」「え~そうなんですか、カギなし自転車なんて売ってるんですか」「もちろんです」・・・などなど続く会話。せちがらい世の中、盗まれたりパンクさせられたりボルト抜かれたりサドル持ってかれたりするのに、高級自転車なんか買えますかって。名前を訊かれ、無線?で防犯登録番号を照会されたけれど、もちろん私の名前で登録してあるので、悠々と待つ。
「いやっ大変、失礼しました!お気をつけて!」「どうも、ご苦労様で~す」

それにしても初めての経験、帰りは自然に顔がにやけていました。自転車を持ってる外国人の友人たちはことごとくこの質問をされてて、みんな「サベツだっ!」と湯気たてて憤慨してるけれど、日本人女性だってやられるのだぞ。それにしても私、そんなにアヤシイ雰囲気をかもしてたかしら。確かに、このまま電車には乗れないナという格好ではあったが・・・。
まぁ彼らもお仕事、交番でなにもせずぼ~っとしているわけにもいかない。そう目くじらたてずに、お相手してさしあげましょうよ。官も大変なのだ。

月曜日, 4月 02, 2007

曇り空、家にこもる

今日は、もはや日課となっている郵便局行きのほかは、ピアノに集中。
午後には、かわいいピアノと聴音の生徒、Mちゃんがやってきました。この春から2年生になるMちゃん、もうひとりでバスにも乗れるし、キッズ携帯も使いこなしています。
私も小学校にあがる前、ひとりでバスに乗る練習をしたなぁ。といってもいなか町のこと、のどかでありました。そのバスも、今はもうない。
非常事態で電話が必要なときは、どこかのお店に決死の思いでとびこんで10円を差し出し「すみません、お電話かしてくだしゃいっ」と頼んだっけ。携帯電話なんて想像もできない時代でしたよね。

気分転換には、弾き語りレパートリーを1曲増。それから残っていたイチゴを思い切って全部使って、イチゴヨーグルトシェイクはちみつ入り。昨日つくったのよりもイチゴの主張が強くて、美味しかった。

明日はまた雨かな・・・

スペインの精神・フラメンコの魂をみた

昨夜は第26回<岡田昌巳スペインを踊る>!池袋の東京芸術劇場・中ホール。
昨年の公演「アモール・ブルーホ(恋は魔術師)」も、岡田先生によって(実は敬愛の念を込めて“まさみん”と呼んでいる私たちです。ごめんなさい~)男女が入れ替えられてオリジナリティあふれる演出になっていましたが、今年はさらに素晴らしかった!

前半では特に「クラシコ」――スペイン古典舞踊がクローズアップされ、品格ありかつチャーミングな舞踊芸術を魅せていただきました。アルベニスの曲が2曲あったのも嬉しく(「アストゥリアス」そして近代ピアノ作品の金字塔のひとつ<イベリア>から「エル・アルバイシン」〔オーケストラバージョンで〕)、情景が浮かび奥行きのある舞台でした。
「ゴロンドリーナ」(ウサンディサーガ作サルスエラの代表作)なんてバレエみたいで面白かったなぁ・・・そしてステージ上の3人の自在なムーヴメントが、つい最近までやっていたフィギュアスケートのアイスダンスと見まごうほどでした。先生と、スペイン音楽やスペイン舞踊について語るとき「品格」や「ノーブルさ」はよく話題にあがる言葉ですが、これをたっぷり堪能させていただきました。
ホタ・ナヴァーラもよかった。私がスペイン生活最後に住んでいたサラゴサは、「ホタ」という民族舞曲で名高いアラゴン地方の州都だったので、ホタ・アラゴネサはしょっちゅう目にしていたけれど、ナヴァーラのもいい。スペインの舞踊団かと思うほどの出来で、舞踊団の方々もブラボーです。

第2部は、よりフラメンコ色が強く。<ファルーカ>で始まり、続いて岡田先生の<アレグリアス>!この明るいアレグリで、不覚にも涙ぐんだ私。素晴らしかったので!
スペインからのゲスト・バイラオール、カルロス・カルボネルによる<タラント>のあと、今回の創作は<ロルカの生きた時代~ドニャ・ロシータ~>。ロルカの戯曲「老嬢ドニャ・ロシータ」(日本でのフラメンコ化は初の試み)をベースに、彼の人生ともクロスさせながら物語りを綴っていくという、まさに岡田先生ならではの演出。前半はソロやデュエットでじっくり魅せて、やがて群舞となり、たたみかけるように悲劇のラストに持っていくあのエネルギー・・・引き込まれずにはいられませんでした。

構成、振付、演出、そしてもちろん出演、舞踊団の指導、とすべてをこなす岡田先生・・・すごすぎです。楽屋にお邪魔したときには、もういつものお茶目な先生。「この人、裸足で舞台に出てくるピアニストなのよ!」と誰にでもそう紹介してくださるのですが、嬉しいやら恥ずかしいやら。
う~ん私もまた、頑張ろう!とものすごく元気をいただいて、帰路につきました。