木曜日, 1月 05, 2006

明治の女性

あけましておめでとうございます。今年も故郷・桐生で新年を迎えました。

祖母が骨折で入院しているので、3日続けてお見舞いに行きました。来週97歳になる祖母を筆頭に、93、91、81歳と元気なご長老4人のお部屋です。耳が遠くなってしまいあまり言葉を発しなくなった祖母とは筆談。同室のおばあちゃまたちとは、行くたびに言葉を交わし、時には若い時分の苦労話を聞いたり、ちょっとした身の回りのお手伝いをしたりと、すっかり顔馴染みになっていました。

もう明日からは来られないという日、なにかを察したのか、祖母のお隣のベッドの93歳のおばあちゃまが「手を握らせて」とおっしゃいました。ベッドから私にまっすぐ伸ばされた手を握ると、ふくよかでとても温かくて、力強く、なんだか私のほうが元気づけていただいたようでした。「またね、元気になってね」と言うと、おばあちゃまはもう片方の手で目を押さえて、泣き出してしまった。「もう私の孫みたいなものだから、お別れはつらいよ。また絶対来て。」というので私も涙がこみ上げてきて、「うん。」というのが精一杯。食欲も旺盛で、明るく人懐こい方、身体のほうが治れば、すぐ元気に退院なさるでしょう。年末年始の数日間しか帰郷する機会のない私、また再び会うことはないかもしれないけれど、とても心に残る出逢いでした。おばあちゃまたち、どうもありがとう。

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