日曜日, 10月 02, 2005

ほろ酔いコンサート

かん芸館に着き、上を見上げると、大きな窓から白黒の素敵な写真が見えました。それは音楽家を撮ることでは世界的なカメラマン、林喜代種さんのお撮りになったもの。この「かん芸館」には素敵なギャラリーもあり、数日前まで彼の写真展が行われていたのですが、今回のコンサートのためにそのまま展示してくださっていたのでした。ご配慮に感謝です。

5時半ごろまでいろいろと準備をしてから、音出しリハーサル。ピアノの周りでは、林さんと、ボックリ博士の中村さんのお二人がカメラのシャッターを切り続け、途中でいらした日本画家の福田さんはそのわきでデッサンなさっている、という不思議な光景が。ぎりぎり6時15分までリハーサルしてから控え室に駆け込み、バナナ!チョコレート!蜂蜜レモンのドリンク・・・とたて続けにいただいてエネルギー補給しました。

この日は満員御礼。初めて私の演奏会に足をお運びくださったお客様、またクラシックのコンサート自体が初めて、といった方もいらっしゃり、新鮮な気持ちでした。このシリーズも2回目なので、トークも少しなめらかになったかな?・・・ロドリーゴのピアノ曲はほとんどの方が初めてだったことと思いますが、お話しながらだったこともあって、あまり構えずに聴いていただけたようです。でもちょっとお話しすぎたのか、前半終わったところですでに、開演から1時間が経っていました(予測はしてましたが)。

休憩では、スペインの夏にはかかせない「サングリア」のサービス。赤ワインをベースにフルーツも入った、少し甘めのアルコールドリンクです。こちらも前回の「ポルボロン」に続いて、スペイン出張料理<アル・アリモン>さんのお手製。美味しい!と大好評でした。私もつい、誘惑に負けてふた口、み口・・といただきながら、お客様に混じって少しおしゃべリ。「味見」のつもりでしたが、結構顔が赤くなって・・・

後半、ちょっとだけほろ酔いで開始。お客様も、ちょっとお酒が入ったことでよりリラックスなさっています。サロンでのコンサートは、「お客様との距離が近い」ということがプラスに働いたとき----気のキャッチボールを実感したときとか----、なんとも気持ちがいいですね。そうでないと、「大きいホールでの演奏会のほうが楽だ」と思ってしまったりする。不思議なものです。アンコールには、ショパンのノクターン遺作。このプレイエルはやはり、ショパンを弾いたとき本当に嬉しそうに鳴ります。ということでこのシリーズでは、アンコールにいつもショパンを弾くことにしています。
次回は12月22日(木)。プログラムはグラナドスのスペイン舞曲集、スペインワインとチーズとともに皆さまをお待ちしています!

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