日曜日, 5月 28, 2006

久々スペイン映画

水曜日、大学出講のあと、東京日仏学院へ行きました。
26日まで開催されていたEUフィルムデイズ(日仏学院のほか東京ドイツ文化センター、イタリア文化会館、スウェーデン大使館の4ヶ所にて)、「この日はスペイン映画「Te doy mis ojos」(英題(仮):Take My Eyes)が上映されるのでいかが?」と、スペイン大使館のOさんからお誘いのメールが入っていて、“今日は落ち着いて練習するつもりだったし、そのうえ明日締め切りの原稿があるなぁ・・・”と一瞬は迷いましたが、練習や原稿はあとの時間にずれこんでもできるわけだし、スペイン映画に少々飢えていたところでもあったので、やはり行きたい気持ちが勝ったのでした。入場無料も魅力だったことも事実*

テーマは家庭内暴力。暴力シーンそのものはほとんどなく、その周囲を描いていくことで、逆に、その裏にある心理状態がリアルに感じられるようになっています。妻を愛しているのに、それだからこそ暴力に走ってしまい自分をコントロールできない夫、それに怯え傷を受けながらも愛しているがゆえに耐え続け、一度は彼の元に戻る妻・・・どうしようもできない双方の苦しみが伝わってきて、なぜかほとんどずっと涙が出ていた私でした。(おかげで目がはれた。)
やはりすごく泣いて、「男性にも同情してしまった」と言ったのは、この日知り合った新進アーティスト、松井えり菜さん。(フィンランドに行く前にメール頂戴ね!)ちなみに彼女の作品は今、東京都現代美術館での<カルティエ現代美術財団コレクション展>で展示されていますので、要チェック*

監督イシアル・ボリャインは、当HPのおすすめコーナーにも書いたことのある映画「エル・スール」で主人公の少女エストレリャ(成長したほう)を演じていた人。これ以前の監督作品の評価はそう高くなかったようですが、これは良い映画だと思いました。日本未公開、今のところ公開の予定はなさそうですが・・・もっとスペイン映画を観られる機会が増えるといいなと思います。

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