金曜日, 12月 08, 2006

幻想・太田黒公園


昨日、荻窪にあるピアノサロン&ギャラリーオーナーのKさんのお誘いで、太田黒公園へ行きました。お隣に住まれているTさんご夫妻もご一緒に、寒さ対策のため頭からつま先まで完全防備の姿で出発。

まだあまり大々的に広まっていないこの公園の紅葉、地元の方たちだけが訪れる静かな雰囲気のなか、ライトアップされてとても素敵です。すべて真っ赤に染まっているのではなく、緑もかなり残っているのがまたいい感じ。
ここは、音楽評論家の太田黒元雄氏の邸宅跡の一部をできるかぎり原型を残しながら整備したという日本庭園。以前、氏の書斎だったところに置いてある100年前のスタインウェイを使った演奏会を聴きに来たことがありましたが、そのときは昼間だったし、お庭のほうにもあまり注意を払っていなかったので、今回はまるで初めて訪れたように新鮮。少しずつ葉の色づき方が変わり、紅葉する樹も移っていくのにあわせて、ライトの当て方も毎日研究されているとのことでした。

素晴らしかったのは、池の水面に移る情景。お掃除が徹底されているのでしょう、葉っぱひとつ落ちていない水にくっきりと木々が映りこんで・・・まるでこちらが地のなかにいて、空に足を向けて外の世界をのぞいているような感覚になるのです。その景色があまりにもリアルなので、見ているうちに自分がどこにいるのかわからなくなって、何度か吸い込まれそうになりました。
ときどき東屋や書斎の縁側に座って、しばし木々を眺めながらおしゃべり。ゆっくり1周したらほどよい時間になっていました。帰り道のカフェで、この日5杯目となるコーヒー(カプチーノにしました)をいただき、豊かな気持ちで家に帰りました。
太田黒公園、あまり多くの人で賑わってほしくないとも思いますが、おすすめの穴場ですよ。今年の紅葉ライトアップは10日(日)まで、夜8時まで開いています。

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