水曜日, 5月 09, 2007

親学の行方

ゴールデンウィークも終わり、やっとお天気も安定して風薫る5月、になってきました。

さて安倍政権が推進する教育改革の一端で出てきた「親学」ってものを目にされた方も多いでしょう。まことに申し訳ないですがちょっと呆れてしまっています。こんなことを堂々とおふれに出すとは・・・まったく成熟していないなぁという印象。逆に言えば、日本人はこんなことを言われるほどのお子ちゃま国民になってしまったってことなのか。
先日、藤原正彦さん(「国家の品格」著者)が、「言っていることは確かに素晴らしいが、これらは現象であって、大事なのはそれが本質に届いているかどうかだ」とおっしゃっていましたが、その通りだと思います。本質をつらぬく眼を持っているのかいないのか、2世、3世のお坊ちゃまサラブレッド政治家さんたちはなにしろとっても頼りない。同時にちょっと怖い。國弘先生の言う「笑顔のファシズムの時代」がどこまで忍び寄っているのか、目を瞑らないでしっかりしていないと。

藤原さんはこうも言っていました。「日本人は、狼狽すると過去をすべて否定し、忘れていく」
ここ1世紀ほどに起きた3つの大きな狼狽事件のうち最後のものは、バブル崩壊。そしてこれはもっとも恥ずべき狼狽だと。そのとき誰も「たかが経済」と一喝する人が出てこなかった。
経済至上主義に躍り過ぎた末、ゆがんできた姿を何とかしようとして出てきた「親学」なのかもしれないけれど・・・自分の頭で考えないとねぇ?

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