火曜日, 11月 28, 2006

お米のデザート


アロス・コン・レッチェというデザートを知っていますか?スペイン語で「米と牛乳」という、訳してしまうと「そのまんまやん!」とツッコミが入りそうな名前なんですが・・・当ブログ日記にも登場したミゲル君が、スペインへ帰国する前に作り方を教えていってくれました。
スペイン滞在中、私はこれが大好きになってはまっていたのですが、初めて食べたのはベルギーのアントワープにて。(夏季音楽講習のはざまの1週間ほどホームステイさせてもらったあるベルギー人指揮者のお宅で、奥様が作ってくださったのでした。)スペインでは一般的なデザートで、ヨーグルトとかプリンのような感じで市販もされているのですが、やはりレストランで食べる「自家製アロスコンレッチェ」が最高でした。
家で作るのは面倒くさいのかなぁ、となんとなく思っていたのですが、実際に教わったらそんなことなし。お米と牛乳、砂糖、シナモンとレモンの皮があればOK。当のミゲル君のアロスコンレッチェは、日本のお米では分量がうまく合わなかったらしく、ちょっと失敗って感じだったけど、そのあと私も作ってみたら(私のことだから分量の加減は勘で)、美味しくできました!デザートというものをほとんど作ったことがない私はかなり感動しました。お友達にも少量ずつ食べてもらって、さらにハッピーな気持ちになりました*

月曜日, 11月 27, 2006

先週のいろいろ

1週間なんてあっという間!ブログってホントは毎日書くものなんでしょうけど、なんとも不定期ですみません。それでもおつきあいくださっている皆さま、本当にありがとうございます!

先週起きたことをかいつまんでみますと・・・まずNHK土曜ドラマ「スロースタート」の音楽収録。10年以上通っているNHKのスタジオは、リラックスしたムードで演奏することができ、録音もスムーズかつ気持ちよく進んでいきます。 そして火曜日は秋の恒例イベント・「日展」へ。いいお天気だったのでお弁当をつくっていき、公園の木の下でお昼。そのあと会場を全てまわりました。
水曜日は大学へ出講、祭日だった23日はサントリー大ホールで行われた<天正少年使節と音楽の旅>の演奏会でした。この日、私はサントリーホールのオルガンの響きを初めて耳にしたのでした(オルガニストは徳岡めぐみさん)。皆川達夫先生と鈴木雅明先生のお話は興味深く、またバッハ・コレギウム・ジャパンによる演奏も素晴らしかったです。進行役をなさっていた俳優さんの特徴あるお声を聴いてびっくり!先月博品館劇場で観た、二ールサイモンの喜劇<ルーマーズ>(黒柳徹子さん座長公演)に出演なさっていた大森博史さんでした。

土曜はフラメンコクラスでいつものように汗を流したあと、恵比寿の「アートカフェ」で久しぶりに<深町純ピアノパーティー>。本番がひと区切りし、何にも追われていない状態の今、真っ白な状態で音楽に身をゆだねられたとともに、深町さんの天才にまたまたノックアウトされてしまい・・・ウィスキーをロックでいただきながら、しびれる秋の一夜を過ごしたのでした。それから、ゲストでいらした金亜軍さんの楊琴という楽器、とっても綺麗な音で、深町さんとの即興演奏もまた素晴らしかった!(15日に金さんのコンサートがあるそうですので、ご興味ある方は是非調べてみてください*)この楊琴、400年くらいの歴史を持つ楽器で、もともとは西洋から来たとのこと(チターとか)。あの女子十二楽坊にも入っているそうですが、普通は伴奏というか、メロディを支える役割が多いそう。それを金さんは、ソロ楽器としてパフォーマンスするのです。15日は、あいにく私もライヴ本番が入っていて伺えないのが残念!

火曜日, 11月 21, 2006

理想的なメセナ体験

昨日は、浅草・吾妻橋にあるアサヒビールの本部ビルロビーでのコンサートに行ってきました。先日、早稲田大学のキャンパスで4時間にわたり開催された、ボルヘス没後20年記念のイベントでお会いした小沼先生がコーディネーターをなさっていて、お誘いをいただいたのでした。

タイトルは<シュトイデ弦楽四重奏団による大島ミチルの世界>。ウィーンフィルのコンサートマスター・フォルクハウト・シュトイデを中心に、同オケの次世代を担うメンバーで構成される素晴らしい弦楽カルテットと、テレビや映画のための音楽でお名前を見ない日はないくらい大活躍をなさっている作曲家の大島ミチルさんという、オリジナリティあふれる組み合わせです。十八番(おはこ)のモーツァルト、シューベルトでは、本場ウィーンの美しく絶妙なアンサンブルを久しぶりに聴くことができて大感激。都会の通奏低音「雑音」に知らず知らずのうちに汚染されていた耳が、正常な状態にリセットされるようでした。大島さんの曲は、前半ではCDにもなっている「For The East」から、後半はよく知られたテーマ曲の数々―――NHK朝の連続テレビ小説「純情きらり」、映画「極道の妻たち」「お墓がない」「北の零年」など―――が演奏され、お客様も大喜びでした。

このコンサートはアサヒビールのメセナ活動の一環で、今回で100回を数えるそうです。有名無名にこだわらず素晴らしい演奏家を迎えて、手作りで15年も続けてきたということを知り、実に素晴らしいことだと思いました。入場希望者はハガキまたはHP上から応募し、多いときは抽選になるということですが、くつろいだ開放的な雰囲気のなか超一流の演奏を楽しむことができるうえ、休憩時間にはドリンクサービスもあるのです。(私はちゃっかりビールをいただきました。)
そして、あらたに導入されたという「市民パトロネージュ制度」(観客は、終演後に自分自身の気持ちに見合うだけの入場料を置いていく)によって、単なる“いただきもの”としてのコンサートではなく、「自分も芸術家を支える一端を担っている」という自覚が生まれていると思います。
このようなメセナ活動が地道に続けられ、定着しているのを目の当たりにして、とても嬉しくなりました。

ホロヴィッツのピアノ

先週の金曜日、ホロヴィッツが晩年使用していたピアノを試弾してきました。このピアノは今いろいろな場所を巡回しているようなので、もうお弾きになった方もいらっしゃるかもしれませんね。

予想はしていましたが、素晴らしかった!なにしろ、タッチの反応がびっくりするほど繊細で、音量も音色も、ものすご~く幅が広いのです。うわうわうわっ、と言いながらモーツァルト、スカルラッティ、ファリャと弾きまくりました。どんなパッセージも難なく弾きこなせてしまう感じで、ホロヴィッツが伴侶の楽器としてどこにでも連れて行ったのもうなづけました。与えていただいた限られた時間、弾いているときは楽器の特性を探りながら音作りにだけ集中していたのですが、終わってしばらくして帰りの電車の中で、ふつふつと感動がわいてきました。だってあのホロヴィッツが使っていた楽器なんですよ~、興奮しないほうがおかしいですよね*
ほんのひとときの夢だったとはいえ、とても幸せな気分にさせていただきました。

金曜日, 11月 17, 2006

吉岡龍見さんの尺八&おおたか静流さんの歌声

14日、吉岡龍見さん(尺八)と富元清英さん(箏)の演奏会を聴きに行きました<紀尾井小ホール>。今年は宮城道雄没後50年だそうで、演奏会は彼の歌曲の代表作品「秋の調」から始まりました。吉岡さんには以前「安吾忌」のイベントでお会いし、すぐそばで演奏に接して感銘を受け、ぜひとも演奏会に伺ってみたいと思っていました。実は邦楽を“演奏会”で聴くのはは初めてで、聴き込んでいるわけではないのですが、吉岡さんの尺八から感じられる精神性の深さにすうっとはまっていくようでした。箏との曲も素晴らしかったです。

さてこの日は、かけ持ち。銀座のパーティースペースで行なわれていたOクラブのパーティーに、2時間遅れて到着。この日はおおたか静流さんがゲスト、オーロラの映像とコラボレイトして歌ってくださるというのでなにがなんでも行こうと思っていたのです。おおたか静流(しずる)さんは、日本で一番CMの歌を歌っていらっしゃるという方。その声はあるときは神秘的に、あるときはエキゾティックに、またあるときはほんわかと響きます。大人の間でも注目されているNHK番組「にほんごであそぼ」にも出演していらっしゃるといえば、ああ、あの方!とわかるでしょ。私が着いてほどなくして、もうミニコンサートは終わっていたおおたかさんが、リクエストに答えてCMで歌われたメロディーをいろいろ、それから1曲「花」を歌ってくださいました。すごい・・・!声の力はマジックですね。またお会いできるといいなぁ。

鎌倉

京都や金沢はおろか、日光にもお連れできないときは鎌倉、またはもっと近場で川越で決まりです。今回も北鎌倉を起点にお寺を巡りながら鎌倉駅へ、その後江ノ電で長谷へ・・とお定まりのコースになってしまいましたが、季節それぞれに風情があり、飽きることはありません。ただ本当は、竹寺まで足をのばしたかった!ちょっと雨模様の日が素敵だそう。これはぜひ、次の機会に実現したいと思います。

建長寺では、黒澤フィルムスタジオのチームがなにやら映画?の撮影中でした。上原さくらちゃんが着物姿で凛と立ってました。テレビに出てる方って、実物を見るとさらにかわいくてとっても顔が小さいんですよね!(ミゲル君しっかり写真におさめてました。)

長谷寺はあまりお花の季節ではありませんでしたが、やっぱり気持ちのよいお寺。音楽も司る弁財天が祀られている洞くつでは、初めて小さい弁財天に願いを書いて、置いてきました。

また、久しぶりに大仏の内部にも入りましたが、昔はのぼれたはずの大仏様の背中に空いている窓(?)の部分には立ち入り禁止になっていました。雨や風など、天候が文化財に及ぼす影響を調べているんだとか。

江ノ島までは無理だったけれど、ちょっと時間があったので、稲村が崎まで行ってみました。ちょうど夕暮れ時でこんな感じ。サーファーの姿が絵になります。海はいいなぁ。。。

東京観光2

この日はまず東京都庁庁舎へ。ミゲル君は富士山が見たいと言っていたのですが、東京タワーに行ったのは夜でそれはかなわなかったため、タダで展望室が開放されている都庁に行ってみよう!ということになりました。都庁に入ったのは実は私も初めて。ずいぶんキレイでサービス満点といった感じですね。

それにしても昼間に見渡すと、やはり東京は大きい!ここにどれだけの人がいるのか、そしてそれぞれに様々な人生があって・・・“世界”の容量ってどのくらいあるのかしら、とくらくらしました。さて肝心の富士山、らしき影は見えたようですが、遠くの山々は青くてあまり遠近感がない感じで重なっていました。

さてもう3時近くなっていたので、「日本庭園なんかどう?」と提案。疲れが出ていたミゲル君「一番近い庭園がいい」というので、都庁前から大江戸線ですぐ、飯田橋駅近くの小石川後楽園にしてみました。水戸徳川家の江戸上屋敷内の庭園(中国趣味を取り入れた回遊式築山泉水庭園)、国指定特別史跡・特別名勝で、都会の真ん中にありながらかなり広いんです。まだほとんど紅葉は始まっていず、緑と土の色に心が落ち着きます。
子供のころ山が遊び場だった私にとって、今の東京生活に足りないのは土を踏む感触と、木々のざわめきや草花のにおい。やわらかい午後の陽に水面がきらめき、鳥の声を聴きながら・・・隅々までゆっくり歩きました。連れて行ったお客さんより私のほうが楽しんでしまったかも。(photo:Miguel Sierra)

庭園散策のあとは東京ドームの横をとおって、後楽園駅へ。早めの帰宅となりました。

横浜

肩がちょっと万全ではないミゲル君、私のいきつけ整体治療院へ行ってみたいとのことで、横浜へ。なんだか、スペインから来る友達みんなこのコース(治療 院)をたどっています!お天気がとってもよかったので横浜駅から山下公園まで、シーバスに乗りました。風をうけられるので、船大好き!私は飛行機より船、 車より自転車でございます。

中華街でお昼を食べて、みなとみらい線でまた横浜に戻り、治療院へ。通訳したあと、待ち時間には、足から毒を出すフットバスみ
たいな機械(名前忘れちゃいました)を初体験しました。身体のどこが悪いかによって、足をつけている水の色が変わるんです。面白かった。

ミゲル君はたいそう「肉まん」をお気に召して、日本滞在中4個は食べてましたが、残念ながら本場・中華街の豚まんは、お昼でおなかがいっぱいになり食べられず。
下のようなおバカ写真も撮りつつ・・・(ミゲル君リクエストによる、と強調しておきましょう。なぜに「咬め」と指示されたのか、写真を見てやっと分かった私)バチがあたらないようここでお詫びしておきます、ごめんなさい!

東京観光1

3ヶ月ぶりに、我が家にはスペインからのお客(ミゲル君、初来日)が滞在していました。いつものことながらつきっきりでのお世話はできなかったのですが、ずっとお天気もよく満足して帰ってもらえたようです。
ちょこちょこと行けた場所から・・・

<東京タワー>スペインからのお客様を迎えるようになって1年に1度くらい登ってますが、来るたびにバージョンアップしていると思うのは気のせいでしょうか?リリー・フランキーさんの「東京タワー」ヒットの力もあるのか、以前はちょっとダサい(ごめんなさい)というイメージのあった東京タワーも、なんだか魅力あるオシャレな場所に変貌してます。

今回行ったのはは日が落ちてから。高い所ならサンシャインや六本木ヒルズもあるけど、この狭い空間、そして鉄骨で組まれているだけと感じるスリルがいいんですね。男性に多い高所恐怖ですが、ミゲル君はだいじょうぶということだったので、さらに上の特別展望台まで上がることができました。しかしなんとしたことか、高い所好きなはずの私が、特別展望台へのエレベーターへの列に並んで待っている間にめまいがして突然怖くなってしまいました。こんなこと初めてです。登ってしまったら大丈夫でしたが、これがすすむとパニックになるのかしら・・・とちょっと思ってしまいました。ともあれ、結構楽しい東京タワーです。 (photos:Miguel Sierra)

  下:「ヒルズカクテルでございます」・・・でもちょっと手が不自然?
















左:X'masシーズンだからか、下の広場にはこんなものもあります。

月曜日, 11月 06, 2006

Cuban Cafeにて

3日、築地の「Cuban Cafe」でのTALK&LIVEイベントに伺いました。

第1部は、竹村淳さんと岩本匡司さんによるトーク。竹村さんは、NHKのラジオで20年にわたり中南米音楽の番組のパーソナリティをつとめた、中南米はもとより音楽全般に造詣の深いスペシャリスト。岩本さんは中南米音楽の大ファン、1996年から97年におきたペルーの日本大使公邸人質事件では、人質の1人として120日以上を過ごしたという経験を持つ方です。この日のトークでは、ライヴのテーマであるパラグアイのお話のほか、当事者としてのこの事件の経緯なども語ってくださいました。

第2部は、パラグアイのアルパを操りながら素晴らしい声で歌われるホセ ルイス・バルボーサさんと、ギターのエルネスト河本さんによるライヴ。(河本さんも歌がお上手で、しかもケーナ演奏も素晴らしいのです!)中南米のフォルクローレはまだまだ勉強中の私にとっては初めて聴く曲ばかりで興味深々、優雅なイメージのあるクラシックのハープとはまた違った力強いアルパの魅力と、素敵な歌声、そして河本さんの絶妙な伴奏に惚れ惚れしながら、時間はあっという間に過ぎていきました。

終演後はしばし会場に残り、キューバのお料理をいただきながらおしゃべり。70年代あたりのミュージシャン裏話をいろいろ聞いてしまいました(^o^) 。4年ぶりくらいでモヒート(ハバナ発祥のラムベースのカクテル。ミントの葉がたくさん入る)も飲み、いい気分に。
ホセルイス・バルボーサさんと写真を撮っていただいたのですが、携帯を使いこなせていない私はフラッシュの操作がわからず、暗~いなかにホセルイスさんの白いシャツだけが浮かび上がる写真になってしまいました~(泣)。それにしても、多くの日本の方にとっては、中南米ってスペインより断然近い存在なのですね。スペイン語が話せれば言葉の不安もないし、なんだか中南米を旅したくなってしまいました!

木曜日, 11月 02, 2006

本たちを一気にご紹介


突然ですが、このひと月のあいだに読んだ本、今読んでいる本をご紹介します*
「おすすめ」のコーナーに書きたいのですが、なかなか更新できていなくて心苦しく思っております。。。でも近々更新しますので、ブログ以外のコーナーも見捨てないでくださいね*

さてまず読み終わったのは「我々はどこへ行くのか」川良浩和著(径書房)。この本についてはブログ日記でも言及させていただきましたので、ここではご紹介するにとどめます。あらためて「おすすめ」に書きます。ちなみに表紙の絵は、石坂浩二さんの作品。
そして「モーツァルト366日・新訂版・」高橋秀郎著(白水社)。1日あたり1ページ1曲、エッセイ風にモーツァルトの名作をとりあげて綴る形。写真やイラストも毎頁に載っていて気軽に読めます。モーツァルトに関する本は結構持っていましたが(高橋秀郎氏は「モーツァルト・遊びの真実」「人間の歌モーツァルト」などモーツァルトに関する著書も多数)、この本はある方に聞いて書店で注文し、仙台でのモーツァルトシリーズの前に読みました。

昭和史への一証言」松本重治・聞き手:國弘正雄(たちばな出版)は、ただ今読み進み中。松本重治氏は、1920年代にアメリカ・ヨーロッパに留学し、その後国際ジャーナリストとして素晴らしい業績をのこされた方。日中戦争から日米開戦、そして敗戦という激動の歴史を、日本の外交はどのように歩んできたのか・・・という内容で、これまであまり知らなかったことも多く、それぞれの事実をとても重く受け止めながら読んでいます。とくに西安事件や満州事変、日中全面戦争へと進んでしまう流れの裏では、日中両国で多くの人が和平への試みをおこなっていたことを知りましたし、ほんのささいなタイミングの違いで歴史が大きく変わってしまうという恐ろしさも感じました。
並行して、「操守ある保守政治家・三木武夫」國弘正雄著(たちばな出版)も。三木(元)首相の秘書官兼通訳でいらっしゃった國弘先生が、近しく交わった「三木武夫」という政治家とその精神、また(現代につながる)その時代を、一冊の本にまとめられました。
レバノン、北朝鮮、イラン・・・と世界情勢が緊迫するなか、唯一の被爆国日本で核武装論までがとびだしています。“日本人の良心”が求められている今、この2冊もぜひ読んでいただきたいなと思います。

下段真ん中の本は、タイトルちょっと判別できないですが、この横顔はあのアストル・ピアソラ。「ピアソラ 自身を語る」ナタリオ・ゴレン著・斉藤充正訳(河出書房新社)、ピアソラ本人唯一の回顧録、関係者の証言などによるエキサイティングな本で、日本語版は「ピアソラ研究の第一人者」と世界的にも認知されている斉藤充正氏が翻訳されています。“生涯反逆児”“闘うタンゲーロ”の生身の姿がつまっていて、これもおもしろく、就寝前に読み始めてしまうとなかなかやめられません~。

そして、スペインに魅せられた1人のアメリカ人が全てを捨ててスペインに渡り、フラメンコギターをマスターするまでを綴った「デュエンデ」、ジェイソン・ウェブスター著・田中志ほり訳(ランダムハウス講談社)。スペインの熱さがたちのぼり、あたかも自分がそこにいるような臨場感のある本です。ちゃんと読んだらおすすめに書きますので少々お待ちを*<これ実は私がちょっぴりお手伝いをした本で、最後のページにクレジットも入っています。>

まだまだいろいろな本がページを開かれるのを待っています。お馴染み・青柳いづみこさんの新刊「音楽と文学の対位法」(みすず書房)も、早く読み始めたくてうずうずしています。

月曜日, 10月 30, 2006

六ヶ所村に行きました

27日、青森県・六ヶ所村へ、コンサートに行ってきました。羽田から三沢まで1時間ちょっと、あっという間なんですね。飛行機の乗客の3分の1ほどはアメリカの方、きっと基地関係の軍人さんでしょう。「青森はとっても寒いわよ!」と脅かされて冬支度で行ったのに、着いたら暖かくて汗ばむほど!2日前までは寒かったそうですが、この日はセーターもコートも要りませんでした・・・。
会場へは、空港からさらに車で走ること40分ほど。道中の景色は、どこまでも続く畑と緑、そしてのどかな牧場、紅葉し始めている木々と太陽に輝くすすき・・・まっすぐな道路を走りながら、都会で疲れた目と頭がほぐされていくようでした。何しろ空が広い!こんなのどかな場所に大規模な原発?なんだか不思議な感じです。

六ヶ所村は思ったより広く、最近町もどんどん変わっている、というお話でした。きっと、原発関係で働くために、外からお入りになった住民の方も多いのでしょう。文化会館も立派でした。この日のコンサートは会員制とのこと、ホワイエにならぶ2人掛けソファでくつろぎながら、近くで音楽を聴いていただくというものです。6時から1時間ほど演奏したあとは、また車で三沢へ。オープンしたばかりというお洒落なイタリアレストランでいただいた、獲れたて天然ぶりのカルパッチョが美味しかったです。やはり北の海では、魚も身が引きしまるのですねぇ。
そうそう、ここの名産・長芋の焼酎をお土産にいただいたんです。他では手に入れることが難しい幻の焼酎だそうで、芋焼酎好きの私としては、みんなで味わえる日が待ち遠しいです*

つかの間の滞在でしたが、お世話になった皆さま、ありがとうございました!

日本ハム優勝!

北海道日本ハムファイターズ*日本一おめでとうございます!!

野球にそんなに興味のない私も、ちょっと嬉しい・・というのも、実は私の父がず~っと、日ハムファンだったのです。これまで、失礼ながらあまりパッとはしないチームで、なんで応援し続けているのかなぁ~?とちょっと不思議に思っていたのですけど、東映フライヤーズの時代(前回優勝した頃)に同じ早稲田のOB・安藤元博投手や、同じく母校の桐生高校OB・毒島選手などがいて、熱烈に応援していたらしいのです。
“44年間も1人で応援してきた甲斐があったねぇ!”とおめでとうのファックスを送ったら、返信ファックスには、安藤投手が1人で投げ抜いた、東京六大学野球・伝説の早慶六連戦のことなどが書いてあり、いつもはもの静かな父の青春を垣間見た気がしました。(巨人が、小笠原に大金契約でゆさぶりをかけていることに憤慨してましたぞ。)それにしても、かつて先輩が活躍したチーム、ということだけで(だけで、かどうかはわかりませんが)半世紀近くもめげずに応援し続けるとは・・・律儀です。

しか~し、新庄も引退、ヒルマン監督もどうなるのか、小笠原も・・・と心配の種はありますが・・・北の地から、日本を温かい気分にさせてくれた日ハムの皆さん、これからもがんばってくださいね!

火曜日, 10月 24, 2006

詰めの甘いワタシ


土曜日は防災訓練、フラメンコクラス、青柳いづみこ先生と久しぶりにお会いしてお茶タイム・・・と続いたあと、青山の「モンスーン」で、スペイン語教師として「世界一周の船旅」に乗り込むベアトリスちゃんの“しばしお別れ会”。
ほとんどが初顔合わせの総勢17名(スペイン人13名、日本人4名)でのパーティーとなりました。(写真を撮るころには、いつもほんのり顔になっている私。ベアちゃん、目が閉じてる写真になっちゃってゴメン)おしゃべりに花が咲き気づけば11時半をまわっていて、終電を気にするカディス出身のシルビアちゃんとともにお店を後にしました。
しかし!人の心配をしている場合ではなかった。西武線の終電はほとんど無理と思いましたが、西武新宿線は楽勝、と考えて高田馬場で下車。新宿線への乗り換え階段を悠長に降りていたら、見えたパネルには「終電車」の表示が。ええっ?!と思ったときにはもう遅く、無情にも目の前でドアは閉まってしまいました。うぅぅ~と思いながら、またもや山手線へ逆戻り。結局、こんなとき頼みの中央線を使い、遠い駅からタクシーとなってしまったのでした。反省。

東京人の行動範囲が広いってこともあるけど(いったいどこからどこまでが“東京”なのか)、それにしても、終電が早すぎませんか?しかも週末のほうが早いって・・・平日の方が残業で遅くなる人が多いから、っていう理屈なのかな?マドリッドやバルセロナでは、メトロがない時間でもタクシーが安いので、帰りの時間の心配をする必要がなかったのが、ちょっとなつかしく思い出されます。サラゴサにいたっては、朝4時ごろになってもどこからでも歩いて帰れたし。街の規模が違うから当然なのですが・・・日本に来て日が浅いシルビアちゃんも、「東京って異常!」と言いながら足早に帰って行きました。

なにはともあれ。ベアちゃん、身体に気をつけて楽しんできてね!お土産話が楽しみ。

金曜日, 10月 20, 2006

水野暁さん個展



5,6年前マドリッドの語学学校で知り合い、同じ群馬県人ということもあって交流が続いている、画家の水野暁君の個展 solo exhibition -prologue- が、銀座・彩鳳堂で開かれています。彼の絵が出品される展覧会にはいつも伺っているのですが、今回はなんといっても個展!ちょっとどきどきしながらギャラリーのドアを開けると・・・これまたいつもより緊張気味?の暁くんが。写真では表しきれないですが、ちょっと浅野忠信似、ソフトな印象をかもしだしているけれど多分野生的なところもある、真面目な人です(わけわかりませんか?)。
そんなことはともかく・・一貫して“写実”という仕事に真正面から取り組んでいる彼は、生み出す作品を通して、静かではありますが確実に、世界に何かを発信していると思います。美術界のことはよくわかりませんが、市場が商業的なものであふれている今の時代に、一見地味ともいえる“写実画”が、通り過ぎるだけではない不思議な説得力+αを持っているというのは新鮮な驚きでした。水野暁君の画家としての生き方は、造形作家の礒江毅さんがおっしゃっている「客観的であろうとするからこそ、個性が浮き彫りになってくる」ということを示してくれていると思います。
個展は10月28日(土)まで開催(10時から19時)、会期中無休です。銀座にいらっしゃるときは、ちょっと足を伸ばして彩鳳堂画廊に寄ってみてください。
(写真は、作品「Love&Peace」の前で、この作品のモデルさん[お名前ごめんなさい!後で教えて。]と。)

徹子の部屋・青木十良先生と


今日(19日)、長寿テレビ番組「徹子の部屋」にちょこっと出演しました。ゲストは91歳のチェリスト、バッハの無伴奏ソナタのCDを連続リリース中で、先日の浜離宮朝日ホールでのリサイタルも大評判を呼んだ青木十良さん。ヴァイオリニストだった黒柳徹子さんの御父上様ともおつきあいがあったとのことで、お話もはずんでいらっしゃいました。青木先生は、90歳を超えてなお現役、真摯に音楽と向き合い(勉強していると常に新たな発見がある、と仰る)物腰も頭もやわらかな紳士でいらっしゃり、お話していると時間も忘れてしまうような方。「十良」というお名前の由来や、音楽家になった経緯、奥様とのエピソードなど、楽しいお話ばかりでしたが、30分ほどの時間ではもちろん語りつくせるはずはなく・・・ほんとはもっともっとたくさん、面白いお話をお持ちの方です。演奏なさったカタルーニャ民謡/カザルス編の「鳥の歌」で、伴奏をさせていただきました。またひとつ、素敵な出会いをありがとうございました。
ますますお元気でのご活躍をお祈りいたしております!(下は、出番前に控え室にて)

我々はどこへ行くのか


17日、「川良浩和さんのご本出版をお祝いする会」にうかがいました(会場:アニヴェルセル表参道)。本のタイトルは、「我々はどこへ行くのか」<径書房>、常に世界と向き合い、不可能とも思える企画を次々とたて、見る人に「押し付けず、考えさせる」素晴らしい番組を作り続けていた川良さんが、その激しい仕事のかたわら11年がかりで完成させた、言葉では言い表せないほど素晴らしい本です。皆さん、なにはともあれぜひ読んでください!径書房
川良さんはドキュメンタリストというご職業柄もあるのでしょうが、実に様々なことにご興味をもたれ、そしてひとたびご興味を覚えたら広く、深くその世界に入っていかれる方。音楽・美術など芸術全般にも鋭く確かな感性をお持ちで、私はNHKスペシャル番組で弾いていたピアノが縁でお知り合いにならせていただいたのですが、日本文化もとても愛しておられ、私もいろいろ勉強させていただきました。そういうわけでこの日はぜひ、お祝いと感謝の気持ちを込めて着物で伺おう!と思い、このような姿に。

会の途中でのミニコンサートでは、川良さんとは長いおつき合いのデュオ「ダ・カーポ」、そのお2人のお嬢様でフルーティストの榊原麻理子さん、そして私が、ご本人のリクエスト曲を演奏をすることになっていて、まずはリハーサル。私は麻理子さんの伴奏と、本の中でもちょっと触れてくださっている、アルベニス作曲のピアノ曲「コルドバ」演奏です(もちろん、着物で)。コルドバは、かつて長くイスラム王国が栄えたスペインはアンダルシア地方の古都で、イスラム支配下でも、キリスト教徒やユダヤ教徒を厳しく差別することなく認め合って共存し、学問や文化も大いに花開いていました。その都の名前を冠したこの曲では、音楽のなかにその素敵な調和を感じるのです。20世紀末、冷戦構造が消滅したあとに来る世界として予見された「イスラム教vsキリスト教」の構図が、ますますはっきりした形となってきてしまった今において、私はこの「コルドバ」を演奏するたび、違いを認め合える世界、平和への祈りをこめています。そして、それに共感してくださった川良さんにとっても、お気に入りの1曲となられたようです。

開会すると、ジャーナリスト・山室英男さん、写真家・白川義員さん、俳優・石坂浩二さん、元アナウンサー・小林和男さん、弁護士・岡村勲さん、クリスタルアーツ代表・佐野光徳さんなどなど、私も大尊敬させていただいている素晴らしい方々が実に素敵なスピーチをなさり、とても幸せな気持ちにさせていただいた会でした。多くの方々が口にされていた、「自分はいま、なにをすべきか」という命題を、私もまた穏やかな気持ちで胸に思うことができました。人の一生は、宇宙の営みにくらべたらほんの一瞬です。ささやかでもいいから懸命に生き、世界をつなげ次の世代に渡していきたいものです。「人間、驕るべからず」・・・
(中:川良さん、右:会場のオーナーAOKIホールディングスの副社長・青木氏)

月曜日, 10月 16, 2006

ヒスパニック・ウェイヴ in 津田ホール


<HISPANIC WAVE>シリーズ第1回公演、終了しました!
「より自由に、私らしく」をモットーに、やりたいことをやるという室内楽シリーズ、素晴らしいアコーディオンの名手シュテファン・フッソングさんのお力を得て、いいスタートを切ることができたように思います。ピアノとアコーディオンがこんなに合うなんて知らなかった!という声を多くいただきましたが、実は私もそれが嬉しい驚きでした。(アコーディオンとの本格的な共演は、今回の演奏会が初だったのです。)

意外だったのが、音楽の専門家、クラシック音楽会はこれまであまり行ったことがなかったという方を問わず、現代の作曲家パドロスの作品を気に入ってくださった方がとても多かったこと。「ゲンダイオンガク」という固定観念(語弊ありますが・・・)を裏切るかのように、音質の繊細さと、舞踊的なリズム要素の両方をあわせ持つことと、ピアノも、打楽器用のマレットを使って内部のフレームを叩いたり、弦の上に重りをのせてミュートをかけたりと、“ピアノをいじめない”ソフトな特殊奏法によるいろいろな音がして、面白かったようです。ピアソラは、クラシック界でひところブームになったあくまでもメロディアスで甘い演奏スタイルへのアンチテーゼとして、是非とりあげたかった作曲家。この点でも、シュテファンさんと方向性を同じくしていたので、心おきなく弾けることができました。


シュテファンさんとは、これからも共演の機会を持ちながら、“ピアノ&アコーディオン”音楽の可能性を広げていきたいと思っています。終演後のロビーでは、お忙しいスケジュールをぬってご来場くださった筑紫哲也さんともお話することができました。いらしてくださった皆様、ありがとうございました!
(写真は、おなじみ中村ボックリ博士撮影です。)

せんくら終了!


「せんくら」3日間でのモーツァルトが終わりました!

仙台入りしたのは、台風に影響された秋雨前線が嵐を巻き起こしていた真っ最中。私はともあれ前日夜の10時半ごろ到着できましたが、なんでも、初日の朝10時からのコンサートだったギターの福田進一さんは、すごいアドヴェンチャーを経て本番に間に合ったらしいです。前日、外国から飛行機で成田に着く予定が、嵐のため関空に到着地変更!そこから夜行列車に飛び乗って東京へ、翌朝の新幹線に乗り継いで立ち乗りで仙台入り、開演15分前にホール着、即演奏開始という・・・演奏家ってタフです~。福田さんをはじめ、私もぜひ聴きたいと思っていた演奏会がたくさんあったのですが、始まってしまったらまったくそんな時間はなくて、ちょっぴり残念でした。卒業以来会っていない友人(クァルテット・エクセルシオの面々、高嶋ちさ子ちゃんなど)も何人か出演していたのに、会うこともできませんでした。原田哲男くんだけにはご挨拶できたのですが。ともあれ、一公演1000円で一流の演奏家をたくさん聴ける!という夢のようなフェスティバル、足を運ばれた3万人の方は大いに楽しまれたことでしょう。

私にとって初めての仙台での演奏会、穏やかであたたかいお客様とふれあうことができて幸せでした。サイン会のときに美味しいお菓子の差し入れを下さった方、終わってからメールメッセージをくださった方、どうもありがとうございました!またお会いできますことを楽しみに。
(写真は、ボックリファミリーの小野寺さん撮影)

土曜日, 9月 30, 2006

10月のコンサート

いよいよ<仙台クラシックフェスティバル>でのモーツァルト・ピアノソナタ全曲シリーズ出演&アコーディオンとのデュオ公演(東京)が近づいてきました。10月11日(水)千駄ヶ谷駅前・津田ホールで開催の、下山静香主宰・スペイン&中南米室内楽シリーズ<HISPANIC WAVE>シュテファン・フッソングさん(アコーディオニスト)との初の共演はわくわく、とっても楽しみです。普段なかなか聴く機会のないアコーディオンとピアノのクラシック演奏会、ぜひ多くの皆さまにいらしていただけたら・・と思っています。詳細のお問い合わせ・チケットお申し込みはコンサートイマジンまたはMuse GRACIA(旧称:Office ZARABANDA)まで。「HPを見た」とMuse GRACIAにメールをいただいた方には、一般チケットを割引でご提供いたします。タイトルには「チケット希望」と書いて下さいね*

「レッスンの友」10月号、巻頭のカラーグラビア&5ページにわたる本文インタビューに登場。「ムジカノーヴァ」10月号では<今月のプレ・トーク>コーナーに登場しています。こちらも機会があったらお読みいただけたら嬉しいです!

火曜日, 9月 26, 2006

おこもりに耐える日々・・・

やっとピアノに集中できる状況となり、連日夜1時過ぎまでピアノ室にこもっています。10月にある演奏会のプログラムを1回通すだけで7時間かかり、そのうちほとんど6時間分が新しいレパートリーときているので、合理的で濃い練習方法を考えなくてはなりません。練習時間が多くなってくると、使いっぱなしとなる筋肉や腱の状態にも気を配らければ、あとで大変なことになりかねません。なんとなく喉も気になるし・・・というわけで、何ヶ月ぶりかのメンテナンスを兼ねて、お世話になっている整体の先生のところへ行きました。

案の定かなりキテいる状態。睡眠4~5時間は、肉体労働ならそれでも大丈夫なのだけれど、頭脳労働には少ないんだそうです。ピアノ演奏は肉体と頭脳の両方使うので、睡眠が少ない状態がずっと続くのは、やはりよろしくないみたいですね。風邪もインフルエンザも入っているということで、さっそくそれも抜いてもらいました。寝起きはいいのですがやはり睡眠が足りていないのか、移動中に座ったら最後、無意識に寝てしまうことも多いのですが、先生によると、電車などで寝るときは「よし、これから寝るぞ」と自分に言い聞かせてから目をつぶるといいんですって。そうすると、自己防衛機能が働いて、風邪が入りにくくなるそうなんです。
1時間半の施術後は身体に血がめぐり顔も薔薇色。すっきりして帰宅しました。ちなみに左足には、まだ2つばかり小さい鍼が入ってます。

ここのところひたすら外出せずの日々ですが、23日は、飯田橋のCanal CAFÉで行われた友達の結婚パーティーへ。新郎がフランス人のため、ゲストも日仏のほかチリ人、スペイン人、イタリア人・・・と国際色豊か。フランス人漫画家・ボワレさんにも久しぶりに会いました。水上レストランなのでとても気持ちがよく、ボートから打ち上げられたたくさんの花火も素敵でした。写真は、カメラを忘れたので携帯で撮った、Martin[マルタン]と真里ちゃん。ちょっとぶれちゃってごめんなさい。末永くお幸せに!(マルタンのかわいいイラストが入っている本「自転車にのって。~かわいい自転車、楽しい毎日!~」〔マーブルブックス〕発売中です*)

木曜日, 9月 21, 2006

GRACIA例会


9月15日、後援会GRACIAの第2回例会を開催しました。場所は、初回と同じく神保町のKIZAN。第1部がモーツァルトコンサート、第2部は立食パーティー形式で、皆さまとともにひとときを楽しむことができました。第2部での今回のゲストはホルヘ、アマデウ、ミコのトゥナ3人組。民族衣装で突然登場した彼らには皆さん驚き、喜んでくださいました。コンサートの部(モーツァルト:ピアノソナタ12,13,14番+幻想曲)が1時間以上と長かったため、パーティーのほうは少々駆け足となってしまいました。第3回例会は、また工夫をしてより充実した会になるようにしたいと思っています。(写真は、当日司会進行をしてくださったKellyさん撮影。)

9.11

9月11日。あのあまりにも衝撃的な、明らかに世界の歴史を変えたテロ事件の起きた日から、もう5年が経ちました。この日、迫っている演奏会のための練習に追われているはずでしたが、筑紫哲也さんと安住アナが案内役のTV番組「NYテロ 5年目の真実」から目が離せず、最後まで見てしまいました。番組では、その場に居合わせた人や被害者の方の遺族などからの証言をまじえながら、あの日起きたことをドラマ仕立てで再現。あらためて、この事件のたとえようもない悲惨さを、そしてその裏にくすぶるイスラム社会の不満、憤り、怒りを思いました。いまや唯一の超大国となり、“世界警察”を自認するアメリカ。戦後、常にアメリカとの関係でものごとを計ってきた日本・・・アフガニスタンでイラクでなにが起きたのか、レバノンでパレスチナでなにが起きているのか、今こそ“われわれの眼”でよく見きわめる必要を感じています。

最近出された著書<我々はどこに行くのか>*今月のおすすめ本*のなかで、作者の川良浩和さん(元・NHKエグゼクティヴプロデューサー)は「歴史は決して理屈で動いているのではなく、感情で動いているように思える」と書いていらっしゃいます。世論が政治を動かし、そこにジャーナリズムが介在しているのを忘れるわけにはいかない、とも。ジャーナリズムが世論をある方向に導くのは、少なくともそのきっかけを与えるのは、いとも簡単なことのように思います。(だからこそ、政治家たちはメディア戦術に力を入れているのでしょう。)救われるのは、情報の出し方はまだかたよっているにしても、日本のジャーナリズムがとりあえずはアメリカに警戒感を持っていること。(現在のアメリカでは悲しいことに、“ジャーナリズムの自由”が圧力を受けているようで、9.11テロはその傾向をさらに大きく一歩進めさせる要因となってしまったのでした)手っ取り早く様々な視点で世界情勢をとらえるためには、たとえば衛星TVやインターネットで、ヨーロッパ諸国などから発信されるニュースを見てみるのもひとつだと思います。私もスペインやイギリスのテレビニュースは時々見ますが、日本のニュースではまったく知らされない出来事も多く、驚かされることが多々あります。

いま安倍氏が自民党総裁に選出され、彼がこれからの日本をどのように舵取りしていくのか・・・国としてのいき方を選ぶ重要な分かれ目にある今、大きな不安を感じています。そんなときに人々が頼りたくなるのが、カリスマ的なパワーを持った政治家や宗教家。流れが一度ある方向に走り出したら、誰も止めることができないということが、国を問わず歴史上何度もあったわけです。
安倍さんが国際的なバランス感覚のある方であることを、切に望みます。

木曜日, 8月 31, 2006

バジルソースに感動。

近所の無人野菜スタンドに寄ったら、バジルが売られていました。ちょうど片付けにきたおねえさんがいて、もう終わりだからと2鉢100円にしてくれました。しばらくベランダにおいていて、時々「う~んイタリアの香り!」なんて言ってたんだけど、虫に食べられ始めたので、よし、ジェノバソースを作ろう!と思いたちました。「思いたった」と言っても、実は先日、神戸に住むお友達がつくって“と~っても美味しかった!”と言っていたので、気にはなっていたのです。

まだ若い葉はちょっとかわいそうなので残し(写真は葉を摘んだあと)、ちょうど家にあった松の実、あとはにんにくとオリーブオイル、水少々と塩だけでOK。ジューサーミキサーにガーッと入れて、簡単にそれらしきものができたけれど、あんなにたくさんの葉っぱがなんと少量になっちゃうんでしょうね!なんとかパスタひと皿分のソ-スになったので、からめていただいてみました。

・・・確かに!おいし~い!!残ったソースも、パンできれいにふきふきして完食。あぁぁイタリアが呼んでいる・・・

水曜日, 8月 30, 2006

モーツァルトに染まってます


27日は後援会GRACIAの「プレ例会」。荻窪のかん芸館で、こぢんまりと楽しい会となりました。お話をはさみながら、モーツァルトのピアノソナタ1番2番3番、そしてロンド・イ短調を演奏しました。ここではこれまでプレイエルばかり弾いていたのですが、今回ヤマハピアノを選んでみました。そうしたらこれが、ヨーロッパ的な楽器だったのでちょっとびっくり。楽器自体にも響きがあるんです。演奏上いろいろなことができる幅のある楽器って、弾いていて安心です。押してもひいても頑固な楽器だったら・・・人との付き合いと同じで、ストレスがたまってしまうんですよね。演奏後は、コノ・スールというチリワイン(高価なワインではないがとても美味しいと、田崎真也氏絶賛のワインだそうです)、スペインはアラゴン地方のワインと、チョリソー、チーズ、ケーキなどつまみながら楽しくお話しているうちに、あっという間に終了時間となってしまいました。
いらしてくださった皆様(伊勢崎からも!)、本当にありがとうございました。

さて翌28日は、<せんくらPod Casting>(インターネットラジオ)への収録に行きました。<せんくら>総合プロデューサーの平井さんと、おもにモーツァルトについて、打ち合わせなしぶっつけ本番のおしゃべり。30分弱の収録となりました。そのうち、ダウンロードすることができますので、せんくらホームページをチェックしていてくださいね*

そうそう、再び「せんくらブログ」に登場することになりました!9月1日から9日まで、1日につきモーツァルトのピアノソナタ全曲シリーズコンサート1回分、という風にすすんでいきます。ソナタの解説のようなものではなく、感じていること(ラジオでは言いそびれたことも含めて・・)など自由に書いていくつもりですので、是非そちらもお楽しみください。私は9月1日と、6~9日の計5回分を担当します。ん?「せんくらって何だ?」ですって?・・・はい、ではこちらをどうぞ*せんくら

日曜日, 8月 20, 2006

眠れぬ夜2

おとといの夕方、今年はじめてのツクツクボーシを聴きました。あぁ、夏も終わりが近づいているんだ、と実感する瞬間です。
そして、また一睡も出来なかった夜。なんとミンミンゼミたちは、朝4時前から元気に鳴いていました。ミンミンゼミの声って太陽とともにあるようなイメージを持っていましたが、違うんですね・・。上の階から、新聞配達の方が小走りで階段を降りてくる音を聞き、寝るのはもう断念。起きてせっせとDM封筒書きです。予定の半分、150通を終えたのが朝8時過ぎ。そのまま9時からの太極拳の練習に出ました。この日は参加者が少なかったため、“扇”の練習はなし。フラメンコもお休みなので、ひたすらひたすら膨大な曲の暗譜を試みます。
それにしてもモーツァルトの2楽章、暗譜しようと集中しているはずなのにどうしても眠くなってしまう!我ながら困ったものです。そんなときにはピアソラやストラヴィンスキーの練習に切り替えると、パッと目が覚める。あぁぁ。これはやっぱり、モーツァルトの「癒し効果」というものなのでしょうか・・・?

水曜日, 8月 16, 2006

8月15日。

昨日は、銀座の某スペイン居酒屋さんで食事をしてから、画廊「月光荘」へ。こじま素子さんの個展です。スペインやメキシコで描かれた絵を中心に、素敵な作品が並んでいました。しばしお話をしてから、池袋へ。東京芸術劇場内のカフェでマネージメントのIさんと10月の演奏会の打ち合わせ。その場で、二誌から受けることになっているインタビュー取材の日取りも決まりました。(発売日が近くなったらHP上でもお知らせします*)

そのあとLIBROへ行き、どっさり本を買いました。「アストル・ピアソラ 闘うタンゴ」(斉藤充正)、「ピアソラ 自身を語る」(ナタリオ・ゴリン 斉藤充正訳)、「翼のはえた指~評伝・安川加寿子~」(青柳いづみこ)、「栄華のバロックダンス」(浜中康子)、着物雑誌KIMONO姫⑤(桐生が載っていたので!)そして「風の男 白州次郎」(青柳恵介)、白州次郎「プリンシプルのない日本」・・。白州次郎さんは前々から大好き。10年ほど前に白洲正子さんに魅かれ、同時に、そのパートナーであった次郎氏もただならぬ人だったというのを知ったわけです。最近の日本の置かれている状況にからんでまたクローズアップされてきているようなので、ぜひ、「白州次郎」というひとに興味を持っていただければと思っています。
「小泉首相靖国参拝」のニュースから始まった今年の終戦記念日、いつになく、日本と世界の行く末に不安を覚えました。おもにアメリカとソ連だけを見ていればよかった冷戦真っ只中のころとは、明らかに違う不安。「正義」ということばがやたらひっかかる。戦争を知り、語れる世代の日本人も年々少なくなっていく・・・もしも、白州さんが今の日本を見たら、どう仰るのでしょうか。

そんなことを考えながらも、ずっと買いたかった本たちをやっと手に入れられたので(上に挙げた本のほかにもまだ買った。これも「デパート共通券」のおかげです~)、満足で帰宅。そうそう、LIBROでは、3000円以上購入すると家まで無料配送してくれます。

夜空に花。

13日、昨日雨で順延になった「さいたま市花火大会」に行きました。私は東京湾より、断然こっちです~というのは、荒川土手の草の上に御座しいて、寝そべって見られるから!周りには田んぼもあるし、明かりといえば通り道に沿って下げられているちょうちんだけ。川の風に頬をなでられながら、花火に集中できるんです。人出はとても多いけど、会場が広いから30分前に着いても余裕でいい場所をとれます。7時から2時間たっぷり、15000発の夜空に咲く花を楽しむことができました。2尺玉はさすがに大きい!近い!しだれる花火は美しく・・・この儚さがしびれますね。
昨日が誕生日、私の両親からのプレゼントの浴衣で行ったMickoは、初めての日本の花火に感動しつつも、程よい暗さとそよぐ風、花火の音・・・に眠くなってしまったようでした。来年は、友達の外国人たちも連れてこよう。
(photo:Micko/川から離れたあぜ道で。)

火曜日, 8月 08, 2006

望まぬ徹夜

お早うございます・・・外はまだ暗い、朝方4時半でございます。

昨夜(?)は「珍しく1時半前に寝られる~!」と嬉々として床に就いたものの、身体が妙な覚醒状態にあってどうやっても眠りに入れず。普段は墜落睡眠の私、しかも、昼間はモーツァルトを弾きながら眠さと格闘していたはずなのに・・・窓を開けてもまったく変わらないこのひどい蒸し暑さがいけないのだ!と熱帯夜に罪をなすりつけていましたが(冷房は絶対つけないので)・・・ん?そういえば、寝る直前に濃~いコーヒーを飲んだのは誰?

エスプレッソを飲んだって問題なく眠れる体質!と豪語してきた私でしたが、自信がなくなってきました。(注:エスプレッソとアメリカンでは、アメリカンの方が圧倒的にカフェインが多いそうですヨ。)せめて、牛乳を多めにしたカフェオレにするべきだったか。もはや後悔しても始まらず、悶々と苦しんだ挙句あきらめて起きてきた、というわけです。

小澤征爾さんは朝早起きしてスコアの勉強をすると、昔読んだことがあるなぁ。元NHKのK氏は、朝は4時半に起きて原稿書きをするのが習慣だ、と。できることなら私も朝型になりたいものです。きっと、仕事もはかどるのでしょうね。でも、12時前に寝るなんて絶対不可能な今の生活では、4時半起床なんて身体に悪いだけかも。。。。

ともかくもう眠れない今日は、遅れに遅れている後援会会報の原稿でも書くことにします。
デハ、また・・・

日曜日, 8月 06, 2006

夏祭りは続く


お祭り、花火の季節でございます!
今日(5日土曜日)阿佐ヶ谷へ行ったら、七夕祭りが始まっていました。パールセンター内の七夕飾りは豪華で楽しかったですが、今日見た限りでは、単に屋台と商店街のセール・・・?そういえば駅前でいつも配っている“Hot Pepper”(申し訳ないと思いながらほとんど手にはとらないのですが)、今日は唐辛子の着ぐるみさんもいました!お祭りだからなのでしょうか、いかにもHotな雰囲気をふりまきながら、子供たちに手を振ったりして・・・えらい・・・この暑さでさらに着ぐるみとは、頭も朦朧としてくるんじゃなかろか。いやほんと、見るだけで暑かった。お疲れ様です。(携帯で写真を撮るのに慣れていない私・・・あまりうまく撮れてなかった。)


フラメンコクラスを終え、池袋で、ネットでは購入できなかったストラヴィンスキー「オーケストラのためのエチュード」が入ったCDと、ソレール「2台の鍵盤楽器のための協奏曲」のディスクを買いました。(両方とも、10月津田ホールでの演奏会で弾くのに、原曲の録音をまだ聴いたことがなかったのです。)メトロポリタンプラザのHMVは行きつけ。丁寧に調べてくださったお兄さんありがとう。ちなみにCDショップでは高田馬場のムトウさんも素晴らしく、訊けばなんでも答えてくれる。プロです!「カデンツァ」というネットショップもよく使っています。


地元の駅に着けば、これまたお祭り中。パールセンターにしろこのふれあいど~りにしろ、車も通らない狭い通りというのはいいですね。阿波踊りの連、盆踊りの輪、江戸かっぽれなどがそこここで見られ、こういうお祭りをみると「日本人もやっぱり踊り好きなのよね!」と納得してしまいます。そういえば私の故郷・桐生でもこの週末は「きりゅうまつり」。桐生といえば「八木節」!懐かしいなぁ。子供のころ、夜は遠く八木節を聞きながら眠りについたっけ・・・。昔はかなり大規模だったのですが、最近はどうなっているのかな?

さて明日も続くこのふれあいど~り夏祭り、日が落ちたら、音符でいっぱいになった頭をリフレッシュさせるために盆踊りの輪にでも入ってみようかな・・・

木曜日, 8月 03, 2006

坊 啓子先生*Music&Therapy(ミュージック&セラピー)主宰

私が3歳からピアノを習い、現在音楽療法の分野でご活躍中の坊啓子先生が、ブログに私のことを書いてくださいました。先生は、私の自己形成過程の過去を多く知る方・・・今聞けば赤面の話も、結構ご存知でございます。HPにも近々リンクしますが、とりあえずここに載せます。ぜひ、訪ねてみてください。

夏の客人第2陣

8月1日から今日まで、スペイン人・マルコス君と中国人・ハインちゃんが我が家に滞在していました。そう、いつもの和室です。(なんでも、ホセルイス[以前登場しました。マルコスやミコと同郷なのです]とマルコスは、「うちの和室が2人のうちどちらのものか?!」ということでケンカしたらしい。)ハインに会うのは、京都以来1年3ヶ月ぶり、マルコスとはちょうど1年ぶりです。働き者の2人は食事後もさっと2人で台所に立ち、お皿洗いも完璧にやってくれました。

1日目の夜は、ホセルイスが出ているという、あるハイビジョンの特集番組の録画ビデオをみんなで見たのですが、ホセルイスは後ろのほうで笑っているだけで話はしていなかったなぁ。それにしてもハイビジョンをフィーチャーした番組って、少々中身が薄いような気がするのですが・・・私の気のせいでしょうか。そんなに数を見たわけではないのでなんともいえませんが、なんだか「流してるだけ」みたいなものが多くて。視聴者も、そういう環境映像的なものを求めてるんでしょうか?今回も、スペインを知ってる私たちからすると「えぇぇ?」ということを言ってたりして・・・そのうち、飽きて誰も見なくなったので止めてしまいました。ごめんなさい。

2日目はみな外に出かけたので、私は家で久しぶりにほぼ1日ピアノ漬け。ああ至福!大半をモーツァルトに費やし、夜は秋の演奏会で演奏する現代作品の譜読みにも入ることができて、すこし気分も落ち着きました。

さて2人は今朝早く新幹線で関西に戻り、そのまま飛行機で中国へ向かいました。今度会えるのはいつでしょうか。・・・そうそう、大きい忘れ物をしていきましたよ!連絡して~。

火曜日, 8月 01, 2006

夏祭り2006

29日、わがマンションの夏祭りでした*

ひと月ほど前から何回か集まりのあった実行委員会にもなかなか顔を出せず、なんだか半端に足を突っ込んでいるようで申し訳ない・・・という罪の意識からつい言ってしまった、「看板つくりまぁす・・・」の言葉を実行すべく、前日の午後はひとり黙々と、部屋いっぱいにつなげたダンボールを広げ制作していました。やり始めてしまえばノッてきて、「ここはこうしよう、ああしよう」となかなか楽しい私。こういうこと、結構好きなんですよね。ビーズとか編み物とか、細かいものは苦手なんですが、ダイナミックな創作は喜んでやるタイプ。子供のころから、家庭科でも「お裁縫」より「木工」などでトンカンやるほうが好きでした。のべ5時間ほどで、看板完成。翌朝まで、壁にはりつかせて保管です。

当日は雨の心配もなく、蒸し暑すぎることもないというお祭り日和となりました。9時前、看板を持って、いざ出陣。外に出してしまうと、部屋の中で見るより結構おとなしくなってしまい、もっと大きくて派手でもよかった!と反省しましたが、皆さんにはおおむね好評で、ほっと一安心です。4年目となったこのお祭り、ちょうちん吊り、屋台設営など、すべて手際よく進んでいきます。お昼前にはほぼ完成し、3時の開始までに有志の皆さんは食材の準備、私はイベントの司会のためのにわか準備に戻りました。
(そうそう、去年の夏の日記に登場したメダカさんを覚えていらっしゃるでしょうか?一人になってしまってからもうずいぶんになるシロメダカのアミちゃんが寂しかろうと思い、この日園芸サークルさんが無料配布していたメダカを数匹、いただいてきました。仲良くしてくれることを祈ります・・・)

2時半から、私はチケット売り場の受け持ちです。今年はお子様の姿が目立ち、浴衣を着た女性、お子様もちらほらと見かけ、夏祭りの雰囲気を盛り上げてくれていました。
5時から6時までの間は、おもに市内在住の外国人の方々をゲストに迎えた「国際交流コーナー」と「太極拳サークル」の演武で、司会役を務めさせていただきました。今回が初披露だった「太極扇」、練習の甲斐あってみんなの息もそろい、うまくいっていたのに、最後のキメのポーズでなんと私の扇が・・・スッポン!と飛んでしまいました!司会の強みで、苦笑しながら自分でフォローを入れましたが(ほんとに汗ですべったんですぅぅ)、ちょっと悲しかった(泣)!

お祭りを締めくくる抽選会では(抽選会のあいだに美味しい芋焼酎を完飲)、今年も見事、当たってしまいました*8時終了後、2杯目の生ビールを手に最上階に住むNさん宅に上がり、先ほどの太極拳をビデオ鑑賞。仕事があるから~と1時間弱で失礼し、地上に戻ったところで、またもや生ビールを手渡され、外で盛り上がっていた有志の皆さんとともにさらに一飲み。これで仕事になるのかな~と思いつつ、ここも先に失礼して部屋に戻り、しばらくソファで休憩すると酔いも醒めたので、意地でもやるぞ!とピアノ部屋に入ったのでした。就寝2時半。お疲れさまでした。
(写真載せようと思ったのだけど、どうしてもうまくいきません、ごめんなさい*)

まとめて駆け足日記・part2

20日、カナダと日本の友好を願う方々の集う「Oクラブ」のパーティーに、ピアノ演奏でゲスト出演しました。30分強、トークをはさみながらドビュッシー、モーツァルト、ショパン、グラナドス、ファリャ、ジョン・レノン(事前のリクエストのなかから「Let it be」を)、サティというラインアップでした。演奏が終わったらステージから降りて、お酒を片手にいろいろな方とおしゃべりです。久しぶりにお会いしたカラーコーディネイター・占星家の酒井尚子さんは、今回も素敵かつ自然なお着物姿でした。そして目の前に現れた、翻訳のお仕事でおつきあいのある、某・出版翻訳関係会社のCさんのお姿。あらあら?どうしてこんなところで!?・・・聞けば、なんと酒井さんと先日の「パリ祭」イベントでお知り合いになられ、誘われてやってきたのだとか。出逢いとか縁って、ほんと不思議なものですね~。ほかにも、ユニークな方が大勢!とても楽しく過ごさせていただきました。皆さまとの近い再会を楽しみにしています*

25日は、ピアニスト仲間とともにほぼ内輪のコンサートがありました。10月にまとめて演奏する予定のモーツァルトのソナタですが、この日弾いたK.576とはまだ仲良くなれていないよう・・・。打ち上げで飲みながら、8月は頑として出歩かず(といいながらも、花火大会だけはどれかに行きたいと思っていますが)こもって修行だ!気合だ!と決心しました。より早く家に着くつもりで選んだ帰宅コースが裏目に出て、秋津にたどり着いたときには、西武線の上り電車はとっくに終了。しかもこの駅にタクシーはなく(怒)、ひと駅さらに下ってそこからタクシーという、面倒なことになってしまいました。通常ルートより時間もお金もかかりながら、1時過ぎ帰宅。

翌26日、20日に知り合った某出版会社・編集長のOさんからお電話あり。朝から動いていて留守電メッセージに気づかず、かけなおすことができたのが6時、そしてお誘いの会が赤坂のカフェで7時半。帰宅したばかりのところでしたが、また速攻で用意して出発。美容家であり、最近は「品川庄司」のお一人・品川祐さんのお母様としても知られる<マダム路子>さんの講演とパーティー、ここでも驚きの出会いがあったりしつつ・・・10時ごろ退出。会場を出てちょっと歩いたところで、「オリエンタルラジオ」の藤森君に遭遇しました。確かに、テレビで拝見するより美青年でしたね。ふ~ん、普段でもああいうメガネをかけてるんだ~と思いながらそっと横を通りまして、赤坂駅へ。

11時過ぎに帰宅したときにはすでに料理の気力なく(というか、料理してたら12時になっちゃうし)、近場で外食となりました。「スペイン時間」と思えば別になんでもないのですけど、10時前に夜ゴハンにありつける日などほとんどございません、ハイ。 美容と健康に気を使う方には怒られてしまいそうですね(~_~;)>"
*スペインでの夜の食事時間は、地方によって多少差もありますが、9時半とか10時ごろからです。

金曜日, 7月 21, 2006

このひと月あまりを駆け足でpart1

あわわわ。一体いつが最後の日記だったのでしょう。6月23日の前橋でのリサイタルのご報告もしないまま、な~んとひと月近くが経ってしまいました。面目ありません!

6月23日は前橋市文化会館にて、河合楽器製作所主催「カワイコンサート」リサイタルでした。モーツァルト、シューマン、ドビュッシー、ラヴェル、ショパン、ファリャというよく知られた名曲を中心としたプログラムで、久しぶりの群馬での公演でした。600名ほどが定員のホールは満員!(市外からお車でいらっしゃったのに駐車場がいっぱいで駐車できず、やむなくお帰りになられた方もいらっしゃったそうで・・・申し訳ありませんでした)、いらしてくださった皆さま本当にありがとうございました!

7月1日は渋谷のエレクトーンシティにて開催された、作曲家・宇都宮正人さんの個展演奏会に出演し、ピアノソナタ「七夕星」の演奏と、素敵な歌曲の数々の伴奏をさせていただきました。宇都宮さんは、ウィーンの批評家をして「日本のシューベルト」といわせた、素晴らしい歌の世界を持つ作曲家。個人的には、俳句に曲をつけられた作品が特に好きでした。またぜひ、演奏会をしていただきたいです。

さてこの1日から、我が家にはスペインからの客人が2人、17日まで滞在していました。スケジュールの合い間を縫い、なんとか日光には連れて行くことができたのですが、あいにくの雨!・・・でも雨に煙る日光も、それはそれで神秘的でした。


1日目は日光山内、東照宮・輪王寺・二荒山神社などを見学。子供のころに2回は行ったはずですが、ほとんど記憶なし。おかげで(?)新鮮な気持ちでまわることができました。
2日目は雨があがったので、裏見の滝へ。(「華厳の滝」はあの“いろは坂”がこわくて断念。修学旅行で酔いまくり、歩けなくなって1人バスで待機していたという悪夢が・・)日光三名瀑のひとつだそうですがここは穴場なのか、他にはほとんど人がいず、緑のなか、水音を聴きながら少しずつのぼっていくのはとても気持ちがよかったです。滝が目の前に現れたときの感激!・・・自然の前では言葉もなくなりますね。この日はもうこれだけで、ゆっくり昼食をとって東京へ戻りました。
温泉にも浸かれたし、私にとってもいいリフレッシュになりました。(photos by José Antonio)

木曜日, 6月 29, 2006

誕生日つれづれ

あれよあれよと時が過ぎ・・・この日記もご無沙汰してしまいました。

誕生日だった17日は朝からフル回転で、寄るつもりだったアートカフェでの深町純さんピアノパーティーにも行けずじまい。私が現れるかもと思ってくださってた方、ゴメンナサイ。
最後にちょこっと寄った外国人記者クラブのバーでは、その日のライヴに出演していたホルヘに思いがけず歌でお祝いしてもらい、なんとケーキまで登場して感激!他のお客さんたちに拍手されながらろうそくをふき消し・・・こういうサプライズってとても嬉しいですね。誕生日って、またひとつ年をとった!(=余生がまた短くなった)と実感させられるから別に祝うものでもない、という声も聞きますけど、そして私自身もそんな風に思ったこともありますが、この世に生を受けたということはもうそれだけで奇跡のように素晴らしい巡り合わせであって、それを忘れてはいけないな、「誕生日」というのはそのことに感謝することを思い出させてくれる日なんだなと、今年は強く思ったのでした。“生かされている”というのは本当に有難いこと。皆さん本当に、ありがとうございます。

さてバーの壁にかかったスクリーンでは、この日は英国・エリザベス女王の“公式”誕生日ということで、大々的なセレモニーの様子が延々と生中継されていました。(イギリスの君主は、誕生日が年に2回あるんですね~。)それにしても・・・こういう世界を見てるといろいろ考えさせられます。階級って一体なんだろう、とか。よく聞く“セレブ”の世界などには、まったく憧れないし(むしろ違和感)。私の思考のベクトルはそちらには向かず、むしろ、とりあえずそれなりに安穏と生きられている自分に対する罪の意識のようなものから、どうしても逃れられない。前世にでも何かあるんでしょうか。

話は変わり ――― というか、自分のなかでは関連あるのですが ――― ただ今、関口夏央&谷口ジローコンビの力作<坊っちゃんの時代>第3部・啄木日録『かの蒼空に』を翻訳中。菅野須賀子、平塚明子(らいてう)などの「新しい女」たちが登場し、彼女たちの言葉を咀嚼し訳していきながら、その生き様に思いを馳せ、リアルな<明治>を感じています。【<坊っちゃんの時代>~凛冽たり近代 ・なお生彩あり明治人~全5巻:第1部「坊っちゃんの時代」(featuring夏目漱石)第2部「秋の舞姫」(森鴎外)第3部「かの蒼空に」(石川啄木)第4部「明治流星雨」(大逆事件)第5部「不機嫌亭漱石」(夏目漱石の死)。双葉社より。おすすめです!】
この仕事を通して、これまで私の歴史観からなぜか抜け落ちていた(学校での歴史教育にその原因の一端があるでせう)明治という時代に、とても興味を覚えている今日このごろです。

火曜日, 6月 20, 2006

メキシコに思う

ちょっと前のことになりますが、<メキシコの子供たちのためのチャリティートーク&ライブ>に行ってきました。場所は、築地のキューバン・カフェ。
第1部は、メキシコシティの路上で生きるストリートチルドレンの現実を取材したビデオ上映と、ラテンアメリカに造詣の深いジャーナリストによるトークでした。メキシコには行ったことはありませんが、音大卒業後メキシコシティに行き、そこで子供たちに音楽を教えながら活動していた友人が、「あまりにも大きな貧富の差にショックを受けた」と言っていたのが、とても印象に残っています。そしてそれは、今も変わっていないようです。

取材ビデオでは、路上で暮らす1人の幼い少年にスポットを当てていたのですが、8年後の彼の生活も相変わらず・・・いや、ドラッグなどの問題もありさらに深刻化しているようでした。追跡取材を通じて彼やその仲間と交流を持ち、この日トークで出演していた女性ジャーナリストの方が、「食べ物や生活物資を与えるというだけのよくある慈善事業は、ともすると彼らがこのまま“ストリートで生活していける”環境をつくる手助けのようになってしまう」とおっしゃり、まさにその通りだと思いました。

そういえば先日、ボリビアのモラレス大統領(ボリビア史上初めての先住民出身の大統領。キューバのカストロ議長やベネスエラのチャべス大統領と親しいといわれている)が、ストリートチルドレン23人を官邸に招待してサッカー観戦を一緒に楽しんだというニュースがありましたよね。「夢のゴールドチケットを手にした子供たち」なんていう記事もありましたが、私は読んだ瞬間に何かひっかかりを感じたものです。つかの間いい思いをさせて、またストリートに戻すのは逆に罪ではないだろうか?・・・与えるだけではなく、そのような環境に生きる子供たちが増え続ける社会構造そのものを改善していくことが大事ではないだろうか?モラレス氏が今後、どのような政策を打ち出していくのかによるとは思うけれど、とても気になってしまったニュースではありました。

さて第2部は、メキシコの音楽と踊り。スペインで時々飲んだ、なつかしの「クバリブレ」(「自由なるキューバ」という意味。ラムをコーラで割り、ライムを搾ったカクテル)を片手に、メキシコを歌い続けるベテラン、サム・モレーノさんのギターと唄、16歳の新進アルパ奏者・今村夏海さんのフレッシュな演奏、そしてルミータ&フェルナンド風間さんによる踊りを楽しみました。今村さんは、パラグアイ・メキシコなど中南米各国のアルパを弾きこなす期待のアルパ奏者。これからが楽しみです!

火曜日, 6月 06, 2006

温泉三昧


杜の都・仙台に行ってきました。東京はあまりぱっとしない天気が続いていましたが、仙台は抜けるような青い空が広がり、緑が映えてとても気持ちがよかったです。

その日は作並温泉、元湯となっている老舗旅館で一泊。夕食前、就寝前、そして早朝とお風呂に入ったのですが、なんとどのときも私ひとり!とくに朝6時ごろ行った、せせらぎのわきにある露天風呂を独占していた時間は幸せでした。この岩風呂へは、木でできた階段を90段下がっていくのですが、この木の香りがまたいいのですね。澄んだ空気のなか、鳥の声と川の水音を聴きながらお湯に浸かり、感動のあまりついつい独り言。時間が経ってもなかなか離れがたく、やっとあがったときにはちょっとのぼせてしまっていたようです。上へ戻る階段の途中で水を飲み、温泉の由来など読みながら一休み。
朝食がまた美味しくて・・・朝から名物の牛肉もふくめてお皿いっぱいの和食のあと、焼きたてパンとケーキまでしっかりいただきました。これには同席の方々もびっくり。(でも、私は朝からステーキだって大丈夫なんです~)8時過ぎに旅館を出発、9時半前の仙台発新幹線で東京に戻りました。

「はやて」で仙台を出たら、次はもう大宮。ちょっと寝てしまうとあっという間に東京に到着します。近づくにつれ、あんなに青かった空は白っぽい灰色に・・・視界から緑も消えて、街はモノトーンとなりました。「あぁ・・・また戻ってしまったなぁ」と思いながら、上野で降りるためドア付近に立っていると・・・隣のグリーン車からあの“ハマコー”さんが眠そうに歩いてきて「なんだ、まだ着いてないじゃないか」。テレビでよく拝見していたためまるで知っているような感覚になっていたのと(私の1m先に立っていらっしゃいました)、ご本人があまりに人懐こい雰囲気をされていたので、「あっハマコーさん、おはようございます」と普通に話しかけそうになりましたが、周りの皆さんもあえて知らぬ素振りをしているし、そこは私もならってそのまま下車・・・

経由した池袋で偶然見つけたA.デ・ラローチャのモーツァルト:ピアノソナタ全曲CDセットを購入し、お昼を食べてから帰宅しました。
(写真は、作並の駅ホーム。無人駅でした。いろいろな鳥の声が素晴らしい音楽を奏でていました。)

火曜日, 5月 30, 2006

魂をひらく・即興ライヴ

霧雨が降る土曜日の夜7時過ぎ、向かったのは<深町純ピアノパーティー>。深町さんは天才的な即興ピアニスト、噂には聞いていたのですが、あまりくわしいことは知らずに(すみません)会場のアートカフェへ。かなりひどい方向音痴の私はちょっと迷いながらも探しあて、お店に入ると・・・すぐそこに深町さんご本人。いきなりお話ができるとは予想していなかったのでびっくりしながら、ご挨拶。
カウンターでワインを頼み、深町ライヴに集う常連さんたちとおしゃべりなどしているうち、深町さんふとピアノの前に座り、演奏が始まりました。雨が降っているせいか、初めはピアノと静かに対話をするように、そのうち徐々に熱が入り、演奏も白熱していきました。

ライヴというものは体験するしかないので言葉では多く語れない、語りたくないといったところが本音ですが・・・胸に響く演奏のあいだには、うむっとうなづいてしまうお話、お客さんも本当に楽しんでいる様子。
少しして、初めて来た人に“即興”をわかりやすくするということもあって、お客さんに、思いついた短いメロディをハミングしてもらい、それをモチーフにして彼が即興演奏を繰り広げる、いわゆるお題拝借コーナーとなりました。これがまたおもしろい。開演前に、私がクラシックのピアニストだということがバレてしまっていたので、やはり指名が来てしまい、「いやいやそんな~」とか言っていたら「嫌がってるのにやらせちゃだめ」って深町さん。いやいや嫌がっているわけじゃないのだ、ここは典型的な(と、世間一般に思われている)クラシックピアニスト像を示してる場合じゃないぞ。
というわけで、お2人がお題を出したあと、ピアノで弾いてくれてもいいよ、というので私もついに起立。「すごくヘンなのを出そうと思って」と言ったら、「あんた鬼のような人だね!」(笑)結局ひねくれるのはやめにして、4つほどの音をつなげて弾いたモチーフから、とても素敵な音楽を奏でてくださいました。感動!

そして彼は、シンセサイザーを日本で初めて演奏した人だそうです。この日、それを久しぶりに演奏してくれるということになり、私も興味津々。70年代(だったかな)の、肩にかける大きいラジカセのような形のシンセサイザー(YAMAHA製)、はじめて見ました。息を吹くとそれが電圧として伝わり、音が出るものだそうで、「これを僕よりうまく弾ける人は、きっと、いない」とのこと。フォーレの「夢のあとに」と、三島由紀夫のあの「黒蜥蜴」のためにつくった「カタストロフィ」(女性はカタストロフィだ!ということのようです)という曲を演奏されました。すごい・・・微妙にブルーで、やるせなくなる音。これまた心を動かされました。

後半では、飛び入りパーカッションとの熱い即興共演あり、そして私まで、出て行って演奏しちゃいました(ちなみにこのとき赤ワイン2杯近く飲んでおりました)。素敵だったのが、その直後に私の弾いた曲のテーマを使って繰り広げてくれた、素晴らしいインプロ!これには皆さん、大、大盛り上がりでした。

なんとも心地よい興奮状態のまま、お別れして外へ。いまだ雨はやまず・・・しかしハイテンションのせいか、ほとんど足は浮いてました。体重が軽くなったかと。いやそれはないか。
この日の顛末は、吉岡正晴さんの<ソウルサーチンブログ>5月28日のところにも記されています。私のせんくらブログ最終日(6月3日)にも、この日のことを書く予定ですので読んでくださいね*
<写真:三田典玄さん撮影。右が深町純さん、左はライヴに誘ってくれたKellyさん。>

日曜日, 5月 28, 2006

せんくらブログ執筆開始!

みなさん、仙台クラシックフェスティバル2006(せんくら)のオフィシャルサイト内の「せんくらブログ」、私の番が早くもやってきました!28日からの今週1週間は、ハープの園城さんと私で綴っていきますので、読んでいただけたら嬉しいです。

久々スペイン映画

水曜日、大学出講のあと、東京日仏学院へ行きました。
26日まで開催されていたEUフィルムデイズ(日仏学院のほか東京ドイツ文化センター、イタリア文化会館、スウェーデン大使館の4ヶ所にて)、「この日はスペイン映画「Te doy mis ojos」(英題(仮):Take My Eyes)が上映されるのでいかが?」と、スペイン大使館のOさんからお誘いのメールが入っていて、“今日は落ち着いて練習するつもりだったし、そのうえ明日締め切りの原稿があるなぁ・・・”と一瞬は迷いましたが、練習や原稿はあとの時間にずれこんでもできるわけだし、スペイン映画に少々飢えていたところでもあったので、やはり行きたい気持ちが勝ったのでした。入場無料も魅力だったことも事実*

テーマは家庭内暴力。暴力シーンそのものはほとんどなく、その周囲を描いていくことで、逆に、その裏にある心理状態がリアルに感じられるようになっています。妻を愛しているのに、それだからこそ暴力に走ってしまい自分をコントロールできない夫、それに怯え傷を受けながらも愛しているがゆえに耐え続け、一度は彼の元に戻る妻・・・どうしようもできない双方の苦しみが伝わってきて、なぜかほとんどずっと涙が出ていた私でした。(おかげで目がはれた。)
やはりすごく泣いて、「男性にも同情してしまった」と言ったのは、この日知り合った新進アーティスト、松井えり菜さん。(フィンランドに行く前にメール頂戴ね!)ちなみに彼女の作品は今、東京都現代美術館での<カルティエ現代美術財団コレクション展>で展示されていますので、要チェック*

監督イシアル・ボリャインは、当HPのおすすめコーナーにも書いたことのある映画「エル・スール」で主人公の少女エストレリャ(成長したほう)を演じていた人。これ以前の監督作品の評価はそう高くなかったようですが、これは良い映画だと思いました。日本未公開、今のところ公開の予定はなさそうですが・・・もっとスペイン映画を観られる機会が増えるといいなと思います。

金曜日, 5月 26, 2006

レオナール・フジタ

先日、国立近代美術館で開催されていた藤田嗣治展に行きました。到着は午後2時40分ごろだったかな。久しぶりだなぁここに来るのも、なんてのん気に思いながら近づいていくと・・・なにやらのろのろとうごめく、たくさんの頭。「もしや!?」と思ったら、やはり、入館するための長蛇の列ができているのでした。生誕120年、また初公開の絵画もあるということもあってか・・・それとも、もともとフジタはファンが多いのかな。こんなこと予想してなかったよ~と思いながら、列を逆にたどっていくと、最後尾に「70分待ち」のプラカードを持った青年。しかし、ここまで来たからにはなにが何でも入らねば、いやそれよりもフジタを観たい!と、列に加わりました。

入館できたのは4時近く。案の定、中もイモ洗い状態で、入り口付近は絵に近づくことさえできません。こんな状況、外国の美術館ではあり得ないけどなぁ。それほど、美術展を見たいという人が多いのか、美術館が小さすぎるのか。ともかく、周りにひしめくたくさん人の存在はなるべく感じないようにして、絵との対話を試みます。エコール・ド・パリの時代から・・・

やはりフジタといえばパリ。モディリアニやスーチンと親しく交わり、どんな毎日を送っていたのだろう、と裸婦像を観ながら想像してみました。(何人もの女性と結婚や同棲をくり返しているから、やはり情熱的だったのでしょうね。)「三王礼拝」などでは、なんとなくジォットを思い出しました。宗教画は、私は中世のものが好きなのです。フジタといえば繊細な線と、油彩なのにまるで墨絵のような絵の印象を強く持っていたので、初めて目にした戦争画には驚きを覚えました。長いパリでの生活のあと、中南米へ渡り各国を回っていたときの画風も、色彩が力強く、感性というものは環境に刺激を受けてどんどん変わっていけるものなのだとよくわかります。その後久しぶりに日本に帰るものの、日本の美術界は彼にとまどい、結局彼は“異質”な存在のままパリに戻りそのまま定住、フランスの地で生涯を終えることになります。パリこそは彼にとって、自分が自分らしく自由でいられる安住の場所だったのですね。。。わかるような気がします。

無事、最後まで鑑賞し、おばさまたちが洋服を奪い合うバーゲン会場のようなポストカード売り場で、どうにかこうにかカードを購入し(こうやっていつも葉書を買うのですが、手紙として全部どなたかに送ってしまうので手元には残りませんが)、そのまま歩いて神保町へ。とくに目的もなく古本屋をハシゴし、最後にお気に入りの「上島珈琲」で休みました。今だけ限定メニューの胡麻ミルク珈琲、超美味ですよ!う~ん、幸せ・・・

木曜日, 5月 25, 2006

せんくら!

10月の7~9日に行われる「仙台クラシックフェスティバル2006」(せんくら)に出演します!なんとモーツァルトばかり5ステージ。のちほどこのHPでもくわしくお伝えしますが、まずはこちらで情報ゲット。http://www.bunka.city.sendai.jp/sencla/(あとでリンクも貼ります。)「せんくらブログ」では、アーティスト1人ずつにスポットを当て、出演者みずからブログ執筆を担当しリレーしていく、というおもしろい企画もあります。というか、もう始まっています!私もそのうち登場しますので、チェックをよろしく!

水曜日, 5月 24, 2006

グラシアサロン1最終回


20日、グラシアサロンコンサートシリーズⅠ<スペイン音楽はいかが>最終回公演がありました。この日は、朝からむしむしとして夏のような陽気、かと思ったら夕方から強い雨が降り出して、がっかり。それでも、その雨は開場前にやみ、ほっとしました。

この日のテーマはアルベニスの小品。タンゴ、入り江のざわめき、カディス、パバーナ・カプリッチョなどなど、ギター編曲で知られた曲が多かったためか、曲をご存知で来られた方が多かったです。オリジナルのピアノで聴くのは初めてという方も何人もいらっしゃいました。また、タンゴ世代の方は、後半に入れた「タンゴ・ミニセレクション」を喜んでくださり、今度のCDにはタンゴをたくさん入れて!というリクエストも。

休憩中のお楽しみはスペインのスパークリングワイン、カバと、素朴なお菓子ポルボロン(アル・アリモンさんどうもありがとう)。もちろん私も、ちゃっかり両方いただきました。恒例のショパンアンコールには、季節に合わせて「雨だれのプレリュード」、そしてお客様のリクエストで、予定にはなかった「火祭りの踊り」を演奏し、熱い終演となりました。ご来場くださった皆様、本当にどうもありがとうございました!
このサロンシリーズはまたⅡ、Ⅲ・・・といろいろなテーマで続けていきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。次はどのサロンに出没しますか・・・お楽しみに!

打ち上げには、ピアノを愛する俳優座のベテラン俳優、中野誠也さんほか、初めて私の演奏会にいらしてくださった方もご参加くださり、いつもながら大変盛り上がりました。中野さんとはスペイン、舞台、音楽などについて話も尽きませんでしたが、実は私10歳のときに、彼の出演した俳優座公演を2回も観ているのです。それが私の初めての本格的演劇鑑賞で、実に強烈な印象を受けたのですが、思えばあれが私の演劇開眼でした。音楽を通じたひょんなめぐり合わせに、びっくり感激の夜でもありました。

掲載の写真は、おなじみ「ボックリ博士」中村さん撮影。

スペインパーティー


14日の日曜日。うちでスペイン料理パーティーをしました。スペインワインにチーズ、オリーブ、生ハム、チョリソー・・・これだけでも十分スペインという感じなのですが、ほかにトルティージャ、ハーブミックスサラダ、マッシュルームの姿焼き、パエリャを用意。といっても、私の担当はサラダとマッシュルームのみ。手間のかかるトルティージャとパエリャは、Mickoがお昼前からはりきって準備しました。トルティージャは何度もつくっていますが、今回はスペインのお母さんから重曹を少し入れるとふっくらする、という情報を得て、さらなる改善を目指します。

夕方から、友人たちが次々に到着。顔ぶれは、フランス人、ご両親が中国とカンボジアのハーフというフランス人、イタリア人、スペイン人、インターネットで知り合ったお友達とそのお友達などなど・・・おもしろい人たちばかり、彼ら同士はここで初対面です。
白、赤、カバとワインを空けながらおしゃべりに花が咲き、風邪で熱っぽかったはずの私も元気になってしまいました。調子に乗って、酔っているのに太極拳を披露し、終わったときには心臓が倍くらいドキドキに。「お酒飲んでるんだから、やめたほうがいいよぉ~」と言ったフレデリックさん、あなたは正しかった・・・。

10時半、皆さんタクシーを呼んでご帰宅。静かになった部屋でお皿を洗いながら、たまには楽しいなぁこういうの。またやろう。と思ったのでした。

木曜日, 5月 18, 2006

ボックリ博士の写真展

写真展の告知

いずれNewsにものると思いますが、とりあえずこちらでお知らせです。

このHPでもおなじみ、自然と音楽を愛するボックリ博士・中村さんの写真展「ボックリ博士の音楽仲間」が、県営大宮第二公園公園ギャラリーで開催されています。28日(日)までで、8時半~17時。第1、第3、第5月曜は休館です。
中村さんは去年の3月、私の演奏会にいらしてくださり、それからは皆勤でご来場のみならず、素敵な写真を撮り続けてくださっています。こちらの写真展でも、いろいろな楽器の演奏家の方々のお写真とともに、私の10以上の演奏会での写真の中から選んでくださった作品が展示されています。
会場は、大宮駅からは少々距離がありますが、東武野田線・大宮公園駅からは徒歩10分ほどだそうです。私も時間をつくって伺えるのを楽しみにしています♪

カホン買いました。

ちょっと嬉しいことがありました。ずっと前から興味を持っていた楽器、「カホン」が届いたのです!その日は顔が緩みっぱなし。カホンは、スペイン語で「箱」という意味、まさしく箱型をしていて、上に座って叩くパーカッションです。フラメンコ音楽でよく使われているのを見たことがある方も多いと思いますが。もともとはペルーの楽器。フラメンコにとリ入れられたのはわりと最近のことのようです。

カホンを習得できたらカッコいいだろうなぁ、となんとなく思いながらも数年過ぎていましたが、ついに買おうと決心したのは、東京芸大の音楽環境創造科(略して音環)で持っている演奏実技演習のクラスで、シンプルでありながら多彩な可能性のあるパーカッションを常備する必要性を感じたからです。「ついにカホンを買った!」と学生たちに知らせたら、とても喜んでくれ、口々に「カンパしなくちゃなぁ」と。たとえ冗談でも嬉しいではありませんか。さっそく授業に抱えて持っていき、前期終了までは大学におかせてもらうことになりました。今度行ったとき写真とってきます。

これで我が家にある楽器は、ピアノ、アコーディオン2台(システムの違うもの)、アコースティックギター、ウクレレ、フラメンコ用カスタネット2組、クラベス、パンデレタ、そして新顔のカホン・・・となりました。あとは、芸者さんが使っていたものを譲り受けた友人からこれまた譲り受けた三味線があるのだけど、スペインに置いたままなので今度持ってきたいなぁ。

カホンはなんとなく誰でも使いこなせる気がしてしまう楽器だけど、簡単に音が出る楽器こそ実は、奥が深いはず(ピアノがそうでしょ!)。どなたか、本格的なカホンを教えてください~!

火曜日, 5月 16, 2006

のりこさん、ありがとう


3日は、いいお天気に。ゆっくり朝食をとって、チェックアウト時間ぴったりに出発。まず、情緒あふれる石段街をそぞろ歩きです。有名な露天風呂まで歩いてみましたが、ちょっと勇気がなくて結局入らずじまい。ちょっと心残りです。近くにある飲泉所で、温泉を飲んでみました。美味しいものではないですが、確かに効きそう・・・。石段を下がり、湯の花饅頭発案のお店で、蒸したてのお饅頭を食。美味し~い。徳富蘆花など文人も通った弓場・射的場「柳香軒」にも入りました。お店のおじさんに教えてもらいながら弓矢を10本放ってみましたが1本も当たらず・・・でも楽しかったです。
その後、さらに歩きながら徳富蘆花記念文学館、旧ハワイ公使別邸、伊香保関所跡、大正ロマンの森(竹久夢二記念館、オルゴール博物館)と寄っていきました。ちなみに竹久夢二記念館は、建物がやけに立派で、この入場料は建物のためか・・・という感じがしてしまいました。

さてさて午後のお目当ては、伊香保グリーン牧場。子供のころにいったことがあるはずなのですが、ほとんど覚えていませんでした。ここではまだ桜祭りが開催されていて、いろいろな桜の花を楽しむことができました。おとなしい羊やヤギをさわったり、自然な状態で放されているかわいいウサギたちを眺めたり。観光地化されてはいますが、緑のなか動物たちと触れあうと気持ちが穏やかになりますね。そして、乳搾りにも参加!牧場のお姉さんに、今日お乳を搾らせてくれるホルシュタインの「のりこさん」を紹介してもらい、順番にしぼらせてもらいました。牧場では2時間ほど過ごしてから、帰路につきました。

帰宅は9時前。2日間だけでしたが、本当に必要な休息をとることができました。

めまい・のち・温泉

遅れに遅れてGWの日記第2弾。

2日、起きたら、グルグルめまいに襲われてしまいました。目を閉じても自分の周りが大きく回る感覚のする、なんとも気持ちの悪いめまい、私はこれを「ビックリハウス」と名づけています。この症状は、ごくたまに、身体の疲れと精神的なストレスが重なり、それが自分でも気づかないうちにたまったときに起きていたみたいなのですが、ここ5年ほどなりをひそめていたので、ほとんど忘れかけていました。ちなみに最後の大きなめまいは、スペインのビルバオにて。朝からひどいめまいを感じていながら、無理をおして出かけたグッゲンハイム美術館で、ついに歩くことができなくなり、救護室で手当てを受けたうえ車椅子に乗せられ、ぐったりと退館する羽目になったのでした。あのときは苦しかった~。
それはともかく、この日は朝から暗~い雲が空を覆い、雷がバリバリ鳴り出す始末。少し前の予報では晴れとのことだったので、朝から温泉に向かう予定でしたが、天気とめまいがおさまるまでとりあえず家で待機することに。そして、なんとか大丈夫、となったお昼過ぎ、伊香保へ向け出発しました。

伊香保は都心から日帰りも可能で、交通の便も比較的よい温泉地。群馬出身の私としては草津、猿ヶ京などとともに馴染みのある場所です。欲を言えば、とても小さいころに行ったきりの法師や四万あたりに行きたかったのですが、今回はパソコンと電話から逃げて、仕事を強制的に忘れることが第一目的、なるべく近いところでゆっくりしたい!ということで伊香保に決定。電車を乗り継ぎ、2時間40分後に到着です。

雨は上がっていたものの、やはり寒い。前日の真夏日がうそのようです。とにかくお風呂!と、3日前に予約した大正9年創業の老舗旅館・横手館に直行。あまりにも疲れていて、しばらくお部屋でまったりしたあと、お風呂へ。食事のあと、2時間ほど泥のように寝てしまい、その後もう一度お風呂に行って、あらためて就寝。
翌朝、お布団上げのおばさんが声をかけてくださるまで、深く眠ることができました。結局この日は、11時間睡眠となりました。パソコンがないって素晴らしいなぁ。時にはね。

金曜日, 5月 12, 2006

秩父でウォーキング


ゴールデンウィークはいかがお過ごしでしたか?子供のころ、連休になるととたんに寝込んでいた私。単なるストレスなんですが・・・そんな時代から繊細だったのですな。えっ?・・・さて忘れてしまわないうちに、またまたお久しぶりの日記です!

真夏日となった青空の1日。思い立って、電車で1本、ふらっと秩父へ出かけました。お目当ては、芝桜の丘。あれだけ大々的に宣伝されると、「行かなきゃソン」みたいな気になってきてしまうんですね。もちろん、広告というものは、言ってしまえばそれが目的なわけですが。

飯能を過ぎたあたりから、景色はがらりと変わって、新緑のなか電車は山の中を縫うように走っていきます。連れ合いは窓の外を眺めながら「この景色だけで、もうこのピクニックに来た価値があった」と発言。ちょっと、まだ外にも出てないんですけど・・・。
秩父駅に着くと、景色が突然開けてしまうのがちょっと惜しいのですが、ともかく、とりあえず駅から続く仲見世通りで遅いお昼となりました。その後、芝桜の丘へ。花はこのとき満開、綺麗に見られる最後の数日とあって、丘へ向かう人帰ってくる人で、のどかな道もにぎわっています。

しばらく歩いて、到着。芝桜は・・・もちろん綺麗でしたが、いいアングルでとても素敵に写っている写真での宣伝広告を見慣れていた目はまず、「あれっ、こんなものなの?」という落差を感じてしまったのでした。意外にこぢんまりしてるんだなぁ、という・・。いろいろな技術が発達して、映像や広告なども競うように凝ってきている今、往々にしてありますね、こういうこと。でも、しばらく木陰に座って、太陽のしたで色鮮やかな芝桜をぼ~っと眺めて、もちろん楽しかったですよ。
帰りにはちょっと寄り道、民家の間の狭い巡礼の道を札所11番のお寺まで歩き、その横にあるお稲荷さんまで続く長~い階段を登りました。上がりきったら案の定、小さい祠のほか特に何もなかったけど、気持ちよかったです。旅って、これ!というテーマを持って行くのも充実感があるけれど、そのときのアンテナの感じ具合で即興的に動くのが、私は好きだなぁ。
そういえば昔むかし、夏に同じ秩父で「札所めぐり」をしたことがありましたが、あのときはとにかく暑かった。でも今ごろの季節の空気には、これから育とうという自然の生命力が満ち溢れていて、体にも心にもいいような気がしますね。欲をいえば露天風呂なども楽しみたかったけれど、次の日がそれこそ温泉行きだったので、今回は日帰りとなりました。

この日のひと言。
芸術にしてもしかりですが、作品なり演奏なりにじかに接して「やっぱり、ほんものはすごい!」と思えたなら、それは真の力を持っているということなのでしょう。広告や虚像に負けてはいけないのですね。コマーシャル全盛の時代ですが、“ほんもの”を目指すよりほかに道はなし、と再認識させてくれたピクニックとなりました。・・・飛躍しすぎかな?

火曜日, 4月 25, 2006

花・緑・お酒


なかなか時間が見つけられなくて、日記もご無沙汰してしまいました。朝3時、4時まで机に向かって仕事する日もあり、これが純粋に音楽に費やしている時間だったなら、どんなにいいかなぁ~と夢見てしまう私です。

さてさかのぼって17日は、横浜のある協会の会長さん宅へ遊びに行きました。毎年お庭にきれいに咲かせていらっしゃるチューリップを鑑賞させていただくという目的もありました。

肌寒い日が続いていたのですが、この日は快晴、風もなくてとってもいいお天気!旧家のたたずまいを残したおうちに感動しながら中庭に案内されると・・・きちんと刈りそろえられた芝の緑に、色とりどりのチューリップが鮮やかに目に飛び込んできました。ほかにも、椿、山茶花、梅、柿、紫陽花、柚子、金柑など様々な木が・・・こんな庭、夢です。太陽のしたでお花と緑に囲まれているうちに、細胞からすうっと癒されていくようでした。自然って、すごいな。

お昼時間。白ワインを開け、テーブルには豪華な(そしてものすごく美味しい)お寿司と、今日とれたばかりという柔らかい筍とウドを使った酢味噌和え、こだわっていらっしゃるというハマグリ汁、サラダなどなど(もちろん全てお手製!)・・・とても美味しくて、なかなかお箸が止まりません。なんでも、お祖父様がプロ級のお料理の腕をお持ちだったとか。お料理大好きという会長さん、きっとそのお祖父さまの血をひいていらっしゃるのでしょう。部屋から緑を眺めながら、普段とは時間の流れが違うような、安らぎのひとときをを過ごさせていただきました。帰り際には柚子を2つほどもがせていただいたうえ、チューリップのかげで可憐に咲いていたすみれを、鉢に分けていただきました。今は狭いところでかわいそうだけれど、がんばって咲いています。


さてこの日の夜は、日本舞踊家元・二代目N先生を囲んで計3人で会食。先生行きつけの浅草のお座敷で、ご主人こだわりの芋焼酎「かめ雫」(すっきりと美味!)をロックで飲みながら、お料理をいただきましたが・・・何しろたくさん笑いました!そして、N先生と久しぶりにお話するなかで、芸の道に関してまたいろいろなヒントをいただくことができたし、生粋の江戸っ子の溌剌としたエネルギーをいただいて、とっても元気になったような気がしました。
思い返せば、なんだかすごい1日でした。

木曜日, 4月 20, 2006

操守ある

4月15日。この春改装オープンした国際文化会館で催された、わが敬愛する國弘正雄先生の出版記念会に出席しました。三木武夫元首相の信頼する秘書官・通訳として重要なお仕事をこなされ、「三木邸へ行けば、必ず國弘さんがいる」というほど家族の一員のように接してこられた國弘先生が、このたび<操守ある保守政治家・三木武夫>(たちばな出版)という評伝を上梓されたお祝いの集まりでした。

会場は、お祝いに駆けつけた多くの方でいっぱい。ちょっと見回しただけでも、加藤周一氏(國弘さんいわく「僕にとって現代最高の“知の巨人”」)、筑紫哲也氏(三木さんの秘書官時代からの、長いおつきあいだそうです)、岩見隆夫氏(こちらも昔からのお知り合い)、田中康夫・長野県知事などそうそうたる顔ぶれです。國弘さんといえば、国際ジャーナリスト、同時通訳の神様(アポロ11号の月面着陸中継での同時通訳も有名)、テレビキャスター、「百万人の英語」の先生、かつて社会党“土井ブレーン”のキーマン・・・などなど多くの顔をお持ちですが、私は、父の仕事の関係上、「英語のスペシャリスト」としての先生をまず最初に知ったわけで、あとになって「とんでもなく、すごい方なのだ!」ということがわかって、正直、とてもびっくりしてしまったのでした。

名だたる方々のお話から、その“すごさ”、また、何よりも人間性の素晴らしさが、ひしひしと伝わってきます。みんな、國弘先生が大好きなんです。ある方が、「“操守ある”は、まさに國弘さんにふさわしい言葉だ」とおっしゃいましたが、これは、國弘先生を知るすべての方に共通する思いだろうと思います。先生のなさった名通訳にまつわる逸話もあり、とてもおもしろかったです。70代半ばの現在も超ご多忙、常に世界を見すえ、健舌ご意見番としてますますご活躍の方なのに(いや、「そんな方だから」なのかもしれません)、大変筆まめで、なにかあるとこんな私にまで、さっとお手紙が届きます。このお心遣いと、行動のスピードは、私もなんとか爪の垢を煎じて見習いたいところなのですが・・・まったく足元にも及びません。私の演奏会にも、どうしても無理なとき以外は、たとえアンコールだけしか聴けないような時間になってしまっても、律儀にお足をお運びくださる ――― 私はなんと幸せ者なのだろう・・と思ったと同時に、転じて自分の生き方ははたしてどうだろうか?と自問し、姿勢をただす日ともなりました。

國弘先生については、お伝えしたいことが多くてここではまったく書き足りないのですが、ぜひ、この<操守ある保守政治家・三木武夫>、それから国際文化会館を創られた国際ジャーナリスト・松本重治さんのお話を國弘さんが聞き書きした<昭和史の一証言>(同じく「たちばな出版」より)という本もお読みいただけたらと思います。
先生がこれからもお元気でご活躍くださることを、心よりお祈りしています!

この日はまだ続きがあり・・・夜、外国人記者クラブでライブ、45分を2ステージつとめて帰宅しました。

グラシア初例会



4月9日。おかげさまで盛り上がってまいりました後援会・GRACIA(グラシア)初の例会が開催されました。場所は、スタインウェイのフルコンのある某ライブレストラン。ご参加の皆さんの自己紹介やお話に始まり、ゲスト演奏家・作曲家の方と一緒に演奏したり、ブラジル生まれの会員さんのギターによるボサノヴァ弾き語りもあったり・・・と、あっという間に過ぎた3時間でした。お天気のよい日曜日の午後、お集まりくださった方々にこの場をお借りして感謝申し上げます!次回は9月ごろ、コンサート&立食パーティー形式で考えていますので、どうぞお楽しみに。。。(ご入会は随時受け付けています。)

木曜日, 3月 30, 2006

祝・<ピアニスト>日本芸術院賞受賞!

ご存知の方も多いかと思いますが・・・日本画家・福田千惠さんが、昨年秋の日展出品作<ピアニスト>で、今年度の日本芸術院賞を受賞なさいました(24日発表)。福田先生、ほんとうにおめでとうございます!日本画大作のモデルを させていただくというだけでも、一生に一度あるかないかのことだと思っていたのに、さらにこのような素晴らしい結果となり、私も感無量です。ありがとうございました。

冬装束で桜。


東京の開花宣言は昨年より1週間も早い!毎日桜を眺めて、今か、今かと待ちながら盛り上がっていくのがよかったりするんですが・・・これだけ肌寒いと、せめてゆっくりめに開いてくれるんでしょうか。

先日の午後、久しぶりに時間が空いたので、石神井公園へ散歩に出かけました。西武池袋線は、小さい頃からピアノのレッスンに通うのに使っていたし、中学から教わったソルフェージュ・聴音の先生のお宅もまさに石神井公園の近くでした。なのに、これまで一度も足を踏み入れたことがなかったのです。余裕がないって、いけませんね。

かなり寒い日、人はまだ少なくて、いつもの犬のお散歩で歩いていらっしゃる方がほとんど。時々太陽が顔を出して、咲き始めた花たちをやわらかく照らします。野良猫ものんびり(みんなよく太っていました!)。桜は、数本は7分咲きほどになっていましたが、三宝寺池のほうにいくと、まだ枝も裸で冬景色のような木々のなかにぽつぽつと、桜がほのかに色をつけていました。う~ん、しぶい。私の好きなユキヤナギやヤマブキにも、ときどき出会うことができました。遊歩道は洒落ているのですが、手入れが行き届いているという人工的な感じはなく、それがとても自然で気に入りました。きけば、ここは武蔵野の自然を残している都内でも数少ない公園だそうです。
日も落ち始めた午後5時半。池のほとりに並ぶ豪邸を横目に駅のほうに向かい、冷えた身体をお茶で温めてから、帰宅しました。石神井公園、おすすめですよ!

<上の写真は、家のそばの川沿いの遊歩道にて。下は石神井池>

金曜日, 3月 24, 2006

国技館にパリ?


22日は、両国の国技館で行われた、“エルメス”のイベントリハーサルをのぞかせていただきました。国技館内にパリの広場を出現させ、そこに設営された4つのカフェレストランのテラスで、お客様はゆっくりお食事をしながら音楽の生ライヴを楽しむ、という趣向です。


バンドは、各コーナーにひとつずつの計4グループ。ほかに、ストリートミュージシャン風に練り歩く方たちもいます。知り合いは、身内をのぞきシャンソン歌手のパスカルだけでしたが、会場や楽屋で何人かのミュージシャンとお話することができました。皆、日本に住む外国人プロミュージシャンで、フランス、ドイツ、イタリア、アメリカ・・と国も様々。アコーディオンのパトリックさんは、テレビCMでもおなじみの有名人、リハでは音楽の段取りを仕切っていました。ちょっとだけジャン・レノっぽい方です。歌手&ベーシスト(もっとできるかもしれませんが)のドミニクさんは、NHKのフランス語講座でおなじみ。それにしても、アコーディオンで活躍する外国人の方が、東京だけでもこんなにいるなんて知りませんでした。他の楽器も皆さんとても上手くて、いろんな方がいるのだなぁ、と感心していました。
しかし、かつてあんなに親しんだはずのフランス語を、一言も発せなかった自分にはショックです。結局、これまた最近さびついている英語を使ってしまった。これでは、パリに行ってもメトロの窓口ですでにめげてしまいそうぅ。。。

雨が降り始め、お客様を迎える時間に私は失礼しましたが、リハーサルで垣間見たゴージャスでお洒落な演出は、さすがエルメス!国技館を使うところもまたにくいですね。<写真は、暗いけれど、こっそり撮った会場の様子。>

帰りがけ、本屋さんに寄ってマンガ雑誌「you」を初めて購入。先日お友達になり、モンポウの演奏会にも来てくれた新進マンガ家・真理子嬢の作品が、4月1日号に掲載されているからです。うん、なかなかかわいいです。がんばれ、真理子ちゃん!また会いましょうね*

木曜日, 3月 23, 2006

モンポウ演奏会



21日、かん芸館でのスペイン音楽シリーズ第4回を終えました。テーマがモンポウということで早くからチケットのご予約をいただき、当日は少々定員オーバーでなんとか収めさせていただきました。休日の午後、お足をお運びくださった皆さまどうもありがとうございました!モンポウの素晴らしさをお伝えしたいという思いのあまり、トークを事前にまとめることができず、結果的には“即興トーク”となりまして、盛りだくさんになりすぎたかもしれないと思っていますが、モンポウファンの方にも初めて聴いた方にも楽しんでいただけたとしましたら、私もとても嬉しいです♪

休憩時間は、スペイン料理の出張料理などをなさっているお友だちのご協力で、日本ではなかなか見ることのないスペインのお菓子の数々を、皆さまにお出しすることができました。次回、この「グラシアサロンコンサートシリーズⅠ」をしめくくる5月20日のコンサート<アルベニス>も、より楽しんでいただけるよう、お送りしたいと思っています。スペインのシャンパン「カバ」と、第1回でお出ししたスペインのお菓子「ポルボロン」をリクエストにお答えしてもう一度、味わっていただきたいと考えていますので、お気軽にお寄りください。(ご予約は、お早めに・・・)

さて、アンコールも終わったところで、王ジャパン・WBC優勝のニュースが!!皆さまから拍手がおこりました。駅のそばでは号外が配られ、街行く人もとても嬉しそう!
この初めてのWBC、いろいろ起こって悲しい気分になったこともあった大会ですが、日本選手の皆さん、紳士的でとても素敵でしたよね。王さんも、本当に素晴らしい人格者。私がとても小さいころからすでに野球界のスターでしたが、今も変わらず、いやますます、かっこいいです。惚れ直してしまいました。

お残りいただいた皆さんと打ち上げで楽しく過ごし、帰宅。マチネだと終電の心配をしなくてすむから、いいですね。また、明日からがんばろう・・・!

(ボックリ博士・中村さん撮影のできたてほやほやの写真を掲載しました*)

音楽と食と・・・

ここのところ、この6月リニューアルオープン予定の杉並公会堂でピアノの弾き込みをしていました。スタインウェイ、べーゼンドルファー、ベヒシュタイン(いわゆる世界三大ピアノメーカー)のフルコンサートグランドを試せるという、ありがたい機会です。特に、ベヒシュタインはフルコンを弾いたことがなかったので、興味津々でした。

たとえば14日は朝9時半から6時まで、弾き込み要員は私一人。数時間ずつ3種のピアノを渡り歩いたのですが、さすがにこんな長時間集中力が続くわけがなく・・・手が動いているだけでは意味がないので、5時過ぎにはギブアップして少し早めに失礼しました。オープン前のため、ピアノについてここで感想を書くことは控えますが、なかなか素晴らしいです。ここで演奏する機会があれば嬉しいな*と思っています。

さてこの週は、世界食品展(Foodex)開催中でした。イタリアンレストランで働くマリオさんのつてで入場券をゲットしたので、ある日の弾き込みが終わった足で、はるばる幕張メッセまで行ってきました。スペインブースでは生ハムやワイン、メキシコではテキーラや珍しいハーブのお茶、韓国ではいろいろな種類のキムチ(サボテンとかレモン入りとか)、アメリカではお肉系をたくさん、・・・などなど、ちょっとずつの試食ですが、気がつけば結構食べていて、おなかもかなり満足。会場をあとにしてから、マリオさんが飲みたい!というので、計4人で今度は舞浜まで行き、駅近くの英国風パブにてビールで乾杯しました。

家に着いたのは11時半ごろ、おなかがすいていたのでしっかり食事をして、ひと仕事してから就寝・・・

ヨーロッパの響き

再び!日記がたまったままになってしまいました!

3月12日は、ベヒシュタイン、ザウター、プレイエルなどのヨーロッパ輸入ピアノ日本総代理店・ユーロピアノへ。映像とピアノ音楽でショパンの世界を旅するというコンサートに伺いました。ショパンの愛したピアノ「プレイエル」、私も最近弾かせていただく機会があるのですが、この楽器は弱音の繊細なニュアンスの幅が広く、特にショパンを弾くと他の楽器では味わえない発見があったりして・・・時には音が聴きとれないくらいだった、というショパンの演奏スタイルが少し理解できるような気がします。でも結構、音は濃厚なんですね。色っぽいというか。このコンサートでは、最近<ショパン紀行>という素敵な本を出版された堀内昭彦さん(写真)とみささん(文)が旅で撮られた写真を映し出しながら、ところどころにピアノ演奏がはさまるという形。ポーランド、フランス、スペインなどの美しい映像に穏やかなお話が染み入り、とても心地よかったです。

さてそのあとは、普段はドイツにいらっしゃることが多いというユーロピアノの取締役・戸塚さんが偶然お顔を出され、しばしお話。初対面だったのですけど、あるジュエリーブランドが作っている、プレイエルのPをかたどった素敵なピンバッチをいただいてしまいました♪偶然にも、戸塚さんも雑誌「ショパン」最新号(4月号)に登場されていますので、機会がありましたら皆さんお読みになってください* ちなみに、私と岡田昌巳さん(スペイン舞踊家)の対談記事は88ページから載っています!

コンサートのお客様がはけたあとは、堀内さんご夫妻や某コンサートサロンのオーナーさんたちと一緒に、地下のショールームへ。ベヒシュタインをいろいろ弾き比べさせていただき、それぞれの素晴らしさを堪能しました。ドイツの会社ですが、実はプレイエルの流れも少し汲んでいるとか。透明さと重厚さをあわせ持つ、品格ある楽器だと思います。プロ仕様のアップライトピアノは、従来のアップライトのイメージを覆す表現力。びっくりしました。同じベヒシュタインでも個性が違うので、それぞれのピアノに合いそうな曲を弾いて楽しませていただきました。少々扱いづらいところがまたいいのです。どう弾いても同じような「いい音」が出てしまう楽器は、逆にストレスがたまってしまって好きにはなれません。
特に気に入った中古のグランドは、売約済となっていました。やはり象牙鍵盤のころのピアノって、いいですね。最近のホールはみんな新しいピアノになってしまって、なんだか味気なかったりします。
そんなことをしているうちに外はすっかり夜。楽しく家路に着きました。

火曜日, 3月 14, 2006

春うららな日のコンサート2

さて本番が終わり、さわやかな気分で会場をあとにしまして、そのまま駅へ向かいました。衣装・楽譜・CDその他の荷物はすべてコインロッカーに入れ、身軽になったら今度は横浜の先、関内まで移動。関内ホールで「ダカーポ」コンサート、1年前に突然亡くなられてしまった政敏さんのお兄様―――“先生”の追悼コンサートに伺うためです。

4時から始まっていたコンサートには、40分近く遅れて入ることになってしまい、「遅れてしまいます」とお伝えしてはいたものの、とても申し訳ない気持ちでした。トークに入ったところで身をかがめて着席しましたが、ふと、自分がガーネット色のパンツに赤のグラデーションのモヘアセーターを着ていることに気づいて、「先生をお送りする会なのに、赤なんて・・」と自分の気の回らなさを反省していました。でも、しばらくして、「先生に初めてお会いした日、私は赤いワンピースを着ていたなぁ。」と思い出し、それで今日は無意識に赤を選んだのかもしれない、と納得することにしたのでした。

コンサートは素晴らしいものでした。構成も、歌も、演奏も・・・。先生の思い出をからめながら綴っていくコンサート、横浜は彼らの地元ということもあり、長いあいだずっと見守ってきたファンの方も多く、時々客席のどこかからすすり泣きが聞こえてきます。お2人の歌声を、お客様も一体となって、天国の先生に届けているようでした。いつまでもかわいらしい広子さんと素敵な政敏さんは、いつお会いしてもとっても仲がよく、こんなことを言ったら失礼かもしれませんが、見ているととても気持ちが和みます。この日のステージでも、「ごちそうさま!」と言いたくなるくらいの睦まじさでした。
「おまけ」の第2部では、政敏さんの口上(すごくおもしろかった)に続いて、広子さんが日舞「越後獅子」を披露。ダカーポのお2人の公演に伺うのは3年ぶりくらいだったと思うのですが、楽しく、そして胸がつんとした、いいコンサートでした。
先生も、きっとどこかから微笑んでいらっしゃったことでしょう。。。

打ち上げは中華街。美味しく中華をいただき、お酒もいただいて服(赤ですよ)と同じような顔色になったところで失礼しようとしたところを政敏さんにつかまり、「シモちゃんいけるねぇ、まぁまぁ飲んで飲んで」とノセられてしまい「いえいえ、もう・・・・そうですかぁ?」と手に持ったグラスはすでにお酒を受けていて・・・意志の弱さが露呈です。
そしてこれで本当にその場を失礼して、2時間近くかけて自宅の最寄り駅までたどり着き、コインロッカーの荷物を忘れずにとって・・・やっと家に帰ったのでした。長い、でもいい一日でありました。

春うららな日のコンサート1

















ここ数日いろいろなことがあったのですが、なかなかパソコンの前に座れず、ちょっとたまってしまいました。では・・

11日は、東久留米市民プラザでのコンサートでした。一日中雨模様で寒かった前日とは打って変わって、これぞ春!といううららかな陽気。普段なら自転車で行くところですが、この日は荷物が多すぎてそれは無理。じりじりしながらバスを待つこと20分近く・・・大分遅れて、まずは美容室に到着。でも大丈夫、会場はすぐそこです!開演45分前に美容室を出ましたが、大事な“バナナ”を買っていなかったことに気づき、お昼抜きのうえバナナもないのではエネルギーが出ない~!と、急いでこれまた向かいにあるスーパーへ。バナナひと房買うためだけに、レジ前の長い列の後ろに並んで、じっと我慢です。

会場に滑り込んだのは開演30分前!お客様はもう集まり始めています。さっと横を抜けて控え室へ。5分前には無事バナナも食べ終わり、いざ出陣。
ここは吹き抜けの高い天井、床からは木も何本か生えていて、周りはガラス張りなので自然光も入るという、とても気持ちのよい空間です。ステージにあるまっ赤なピアノが目をひくのですが、まさかこれを自分が弾くことになるとは想像していませんでした。トークをはさみながらフランス、スペインの名曲を演奏しましたが、弾いていても本当に気持ちがいい!外がよく見えるのですが、前は広場になっていて車の騒音などは入らず、ほどよく集中できます。満員のお客様(立ち見の方も)も、こんなオープンなところでのコンサートなのにそれは静かに集中して、でもリラックスして聴いてくださっていて、感激しました。1時間があっという間に過ぎ、アンコールには、主催の東久留米市コミュニティ振興公社の担当の方のリクエストで「仰げば尊し」を即興風に。そしてやはり、今年がメモリアルイヤーのモーツァルトでしょうということで、トルコ行進曲を演奏しました。




1年前の出会いから私のコンサートには皆勤で、もうすっかり専属カメラマンとなってくださっている“ボックリ博士”さん、この日も浦和から車で駆けつけてくださいました。さっそく送っていただいた写真を掲載します。

さてこの日はまだまだ続きが。その模様は上に・・・

木曜日, 3月 09, 2006

ラジオ・ノスタルジー

7日、FM西東京の番組「ふれあいの扉」にゲストで出演しました。生放送、ほとんど打ち合わせもなしでしたが、パーソナリティの方の素晴らしいリードで20分強の放送時間は楽しくあっという間に過ぎました。以前何回か呼んでいただいたFM高崎のときより、少しこなれてきたかな。こういうトークも演奏と同じで、やはりナマの方がノリますね。それから、相手のいるトークの場合は細かい台本などないほうがやりやすいです。

実は私、ラジオで番組を持つのが夢なんですよ。やったこともないのに言うのもなんですが、DJ、大好きなんです。思えば小学校時代は放送クラブ。卒業時にみんなに書いてもらったサイン帳、仲のよかった用務員さんからのメッセージには「迷アナウンサーとして校内に美声を響かせ・・・」みたいなこと書いてあったなぁ。中学時代には、友人と模擬番組をつくり、テープに吹き込んで遊んでいました。ラジオドラマやったりね。また、高校からの5年間はテレビのない生活だったので、もっぱらラジオを聴いていたのでした。(その5年間にテレビを通じて流行ったものはほとんど知らないし、たとえば昭和天皇ご崩御の折の映像なども、まったく見たことがないのです。)高校から東京に出て一人暮らしという環境の変化、精神的にも不安定な悩み多き年頃・・・深夜眠れないこともあり、毎日ラジオが友達という感じでした。
今は逆に、ラジオチューナーがないので、ラジオの世界はまったく知らないという状況。自分が演奏で出演するFM番組なども、つい聴きそびれているんです。時々、インターネットを通じてスペインのラジオを聞くことはあるんですが・・・FMナシの生活というのはちょっと悲しいな。
よし、チューナー、買おう♪

水曜日, 3月 01, 2006

しつこいアントニオくん

今日の午前中は皮フ科へ。自転車で飛ばして7分の距離、予約開始の9時より前に着きたかったのに、ドアを開けたら思ったより雨が降っていて、やむなく歩いていくことに。おかげで9時15分近くの到着となってしまい、結局、1時間40分待ちとなってしまいました。本を持って行ってよかった。

お恥ずかしいことですがわたくし、右足小指にとてもしつこいウオノメを飼っているんです。アントニオくんと勝手に名前をつけてみました。しばらくはおとなしかったのですが、ここ最近一気に大きな顔をしだして、靴を履いて外を歩くのが憂鬱なほどに。そこで1週間前、2年以上ぶりに皮フ科のお世話になることにしたのでした。最近知り合ったばかりのイタリア人・マリオくんが、「あぁそれ、私もよくなってたよ~。それはね、塩を入れたお湯にですね、足を入れてやわらかくしていくんですよ。それと、カモミールを入れてもいいです。私はそれで治しましたよ」って言うんで、じゃあ次になったときには試してみるねと答えたのですが、とにかく、今回はそんな悠長なことはやっていられない状況です。

先週は、とりあえず上部の固い部分を切って、スピール膏なるものを貼ってもらったのですが、それだけではまだ痛い痛い。その3日後のフラメンコクラスでは右足をつくたびにビーンとひびきまくって、気を失いそうでした。一番つらいサパテアード練習も、顔をゆがめながらなんとかやっていたのですが、どうしても右足がヘンなのでやはりH先生のチェックが入ります。「そんなんじゃだめよっ、もっとこう!打ち込んで!」・・・打ち込んで、って言われても。「・・・ハイ・・」と弱々しく答えるしかない私。しばらくして、あまりにその指がドックンドックンしてきたので、片足立ちで“ケンケン”状態になっていたら、H先生「あらっ、どうしたの?」
――― よくぞ、訊いてくださいました。私「ウオノメを切ったばかりなのでっ!」「あらそ~う、それは大変ねぇ」そう言ってくださったのもつかの間、1分後には「もっとプランタの音どうしたの!タコン!タコンでちゃんと次に打つ足上げて!」
・・・え~ん。なんとか、意識が遠のく前にパリージョ(カスタネット)練習に移りましたが。帰り道々、右足を引きずっていたのは言うまでもありません。。。

さて今日は、スピール膏で軟らかくなった部分をまたハサミで切り、全部とるはずが・・・先生いわく「これ、しつこいね~ぇ!今日全部とれないこともないけど・・・でもそれやると飛び上がるほど痛いはずだから、もう1週間待とうね。」
往生際が悪いぞアントニオ。あぁぁ、また1週間後か。今度は絶対診察順3番以内に入れるよう、がんばります!

ウィスキー発見

長らく休止状態だったオフィシャルサイト、直していただきました!長らくお待たせをいたしましたが、これからもZARABANDA(サラバンダ)をどうぞよろしくお願いします*またおかしなことにならないよう、更新は慎重にいきたいと思いますが、ともかく、日記はブログにあげるようにしたので、「週刊」といわず、書けるときはどんどん書いていきたいと思います。

さて昨日は、打ち合わせを兼ねて高田馬場のジャズ喫茶へ。音楽が流れているとき喋ってはいけないジャズ喫茶もありますが、ここは落ち着いて話もでき、長時間いても飽きないうってつけのところ。寒かったので、まずは希少種というコーヒー「ナチュラル」を頼んだのですが、同席氏が「ジャズには、やっぱりコーヒーよりウィスキーだろう」と言うので、私も真似してカティサークのシングルを。ウィスキーってあんまりこれまで飲まなかったけれど、う~ん、美味しい。私もしかしたら、ワインよりも断然ウィスキーのほうが相性合うかもしれません!
建設的に話も弾み、いい気分にもなったところで、となりのお蕎麦屋さんへ。

今度は熱燗、そして一品料理を。まだ夕方5時だから、ちょっとつまむ程度で・・・と思っていたのに、お食事も美味しいのでつい次々と頼むことになってしまいました。お蕎麦屋の奥さんが私の横を通りぎわ「あら~おねえさん、まぁキレイに召し上がっていただいて~」ですって。考えてみたら私、今日お昼を食べたのは2時近かったんでした。それから3時間後にして、どうでしょうこの食欲。そう、私って、3時間経てば前の食事が消えてしまうらしいのです。皆さんは「それだけエネルギーを使っているんだヨ」と言ってくださるけど・・・なんだか、燃費が悪い感じです。

お蕎麦屋さんを出たら、まだ7時前。帰ってまだひと仕事できるな、と余裕の気分で、帰路に着きました。

火曜日, 2月 28, 2006

こんなアートも

文化庁メディア芸術祭(東京・恵比寿ガーデンプレイス内/写真美術館)に行ってきました。見たところ、館内にはやはりアート系、デザイン系、メディア系の大学生・専門学校生とおぼしきオシャレな若者たちが多かったですが、これぜひ皆さまにお勧めしたい、なんたって入場無料です!

今年で9回目を迎えるこの芸術祭、アート、アニメーション、マンガ、エンターテイメントなど様々な部門で国内外から選ばれた力作、傑作が館内に展示されています。
アニメーション部門の受賞作品(人形美術家の川本喜八郎さん(80歳)が折口信夫の世界を映像化した長編「死者の書」他)は鑑賞できますし(長編の場合、ホールでの上映となるため時間は要チェック)、シンポジウムも目白押し。また“体感”できるアートも多く、一日いても楽しめそうです。見終わって一杯やりたかったらビヤステーションもビヤホールもありますし、優雅に過ごしたいならウェスティンホテル東京もすぐそこ。私、もう一度行くかも。

3月5日まで開催、詳しくは「文化庁メディア芸術祭」のサイトでチェックしてくださいね!

冬も熱い!オリンピック

トリノオリンピックが終わりました。いつになくマスコミが盛り上がっていたような今回の冬季オリンピック、結果的にはメダルは金ひとつとなりましたが、アスリートたちは大きな感動を与えてくれました。ありがとう、そしてお疲れさまでした!

苦戦が続き、もはやすがるような気持ちでみんなが注目していたフィギュア競技。
そして期待通り、荒川静香さんやってくれました、素晴らしかった!彼女は、見ていてなんの心配もなく、もはや“競技”ではなくフィギュアの精が舞っているようでしたね。昨年、あの浅田真央ちゃんに負け続けたことを逆に活かし、曲もコーチも替えるという冒険を決行して、それを全てプラスにしてしまった強さ。「彼女がいてくれたおかげで、忘れていたものを思い出すことができた」といえる謙虚さ、周りに惑わされず自分を見つめられる落ち着き。素敵です。衣装もよかったなぁ。

村主章枝さんの演技には、いつも「今度は何をやってくれるんだろう」とドキドキして引き込まれてしまいます。いつだったかの<ピンクパンサー>も新鮮だったし、今回はスペイン風と、新しいものを取り入れては自分の演技に反映させていく姿がストイックで、とても共感するものがあります。「自分はあくまでも表現者」と言い切る彼女にも、たおやかな外見の奥に秘められた強さを感じますね。彼女もメダルに手が届いても全然不思議ではないと思ったけれど、この“新しい採点方式”って素人にはやっぱりよくわかりませんナ・・・

安藤美姫ちゃんは、あまりのマスコミの加熱ぶりと昨年からの不調、それに対するこころない中傷と、かなり苦しんでしまったのではないかなと想像しています。そのなかでも、スケートに集中しようとすごく努力していたでしょう。オリンピックが終わって、とても晴れやかな顔をしていたのでほっとしました。ミキティはこれから、もっと成長していける歳ですもの、才能あるこういう人を潰さないように見守っていただきたいものです。十代の逸材が控えている日本のフィギュアスケート界、黄金時代はまだまだ続きそうですね。

競技は全部観ていたわけではありませんが、個人的には、スノーボードクロスが楽しかった。また、日本のウィンタースポーツのアスリートたちは(一部を除いて)かなり厳しい状況に置かれている、という問題も表面化しました。資金不足などで練習や遠征も満足にできない選手たちも多いとのこと。オリンピックって何だろう、とふと、思ってしまったのでした。

火曜日, 2月 21, 2006

コンサートのお知らせ


3月21日(火)春分の日、下山静香グラシアサロンコンサートシリーズⅠ<スペイン音楽はいかが>第4回が開催されます。テーマはフェデリコ・モンポウ。~余韻と沈黙のはざまで~と題して、トークをまじえながらモンポウの清冽な音の世界を探ります。スペイン茶菓つき、2時開場、2時15分開演。会場はかん芸館(荻窪)です。空気も緩みだすころ、皆さまのご来場をお待ちしています!

安吾忌

先週は・・・
音楽雑誌「ショパン」の対談記事の取材があり、スペイン舞踊家・岡田昌巳先生のスタジオへ。先生は数日前に公演を終えたばかりでしたが疲れの片鱗も見せず、相変わらずのパワー全開で、1時間半楽しくお話させていただきました。4ページの長寿コーナー<ピアノコンチェルトーク>、掲載は3月20日発売の「ショパン」4月号です*

週末・・・
東京で行われた「安吾忌」に伺いました。今年は坂口安吾生誕100年。ということは、うちのおばあちゃんと3歳しか違わないのか・・・なんだか不思議です。東京の安吾忌に出席するのは2年ぶり。冒頭、安吾ゆかりの地である新潟市(新潟県新津町生まれ)が「安吾賞」を創設したということで、作家の新井満さんが宣言書を読まれました。新潟の関係者の方や、ご長男・坂口綱男さん(写真家)、安吾作品を映画化している手塚眞さんなどとも久しぶりにお会いしました。(あとで参加者リストを見たら、岡野玲子さんも会場にいらっしゃったということが発覚。その気になればほとんどの方とお話できそうなくらいこぢんまりとアットホームな会だったのに、残念!)

前半では、尺八の吉岡龍見さんとギターの中村ヨシミツさんの演奏がありました。尺八もギターも素晴らしく、もっと聴きたい!という感じでした。安吾が力を入れて日本に紹介したサティの音楽からも1曲、お2人でジムノペディの2番を弾かれましたが、尺八とギターですごく合う!あとで吉岡さんにお話をうかがったところ、尺八は“音そのもの”が勝負の楽器だから、サティはすごくしっくりくるのだとおっしゃっていました。桐生(坂口安吾終焉の地)の安吾忌イベントでは、私も昨年、一昨年とサティを演奏させていただきましたが、全曲(結構な数です)を知って俯瞰すると、とても面白い。オリジナルな演出でまた取り組む機会があれば、と思っています。ヨシミツさんにお会いしたのは、金沢かどこかでのお仕事でご一緒して以来、実に10何年ぶり。ギターでの“津軽三味線”も迫真でした。

こんなわけで、年に1回は必ず思い出し、熱烈な安吾ファンの方々のおかげでなんだか身近に感じてしまう坂口安吾さん。20年前に読んだきりの「堕落論」、王道にたちかえってもう一度出してみよう・・・

金曜日, 2月 17, 2006

長崎の旅


先週、長崎へ行っていました。島原、そして熊本側の天草という、長い間弾圧の受難に耐えながら連綿と続いてきたキリシタンの歴史を駆け足で辿る旅でした。

今年は、フランシスコ・ザビエル生誕500年というとても大きな年。スペインはナバーラ出身のザビエルが、遠く日本にたどり着いてキリスト教を伝えたことは知られていますが、日本における西洋音楽事始の粗といえる人物だということはご存知でしょうか?わずか2年少しの滞在ながら、日本に大きな足跡を残したザビエル。そうして日本におけるキリスト教の歴史が始まっていきます。

長崎には、かつては全員がキリシタンだったという村もあり、そこここに素朴な教会が残っていて、今でもその末裔たちが細々と自分たちの教会を守っています。弾圧の時代「踏み絵」の舞台となっていた庄屋の屋敷や神社などを、キリシタンたちが必死の思いでためたお金で買い取り、そこに自らの手で建てたという教会。西洋風の外観から一歩中に入ると畳敷きになっていて、たった今まで信者たちが祈りを捧げていた息遣いが聞こえるような教会。はるかローマへ旅した天正少年使節が学んだセミナリヨ。37000人が非業の死を遂げた「島原の乱」の舞台となった原城跡。・・・旅のガイドをかってくださった神父様が、あまりおもてでは語られない歴史の事実を静かなやわらかい声で説明してくださり、そのたびキリシタンたちの生きた苦しみや、そのなかでも捨てなかった信仰の喜びがリアルにせまってきて、自分の中での処理が難しいほどでした。

1日目は、信者たちが殉教した海が目の前に広がる宿に泊まり、ねずみ色がかって白波をたてる海を見つめました。2日目は荒れる天気のなかフェリーで天草へ。今ならフェリーで30分ですが、あのころどのくらいの時間をかけて渡ったのでしょうか。夜は雲仙へ・・・ここの雲仙地獄も殉教地です。 翌朝は、関西からのカトリック巡礼団のご一行と出発時間が重なり、急きょ、ロビーにあったピアノでミニコンサートとなりました。バッハのコラール・プレリュードから「イエスよ、わたしは主の名を呼ぶ」、そしてスペインの曲を演奏し、皆さまから温かいお言葉をかけていただいたのがとても印象に残っています。

この地の人々は、過去のこととはいえ、身体のなかには迫害した側、された側という歴史が刻まれていて、それをどこかに背負いながら生きているのかもしれません。この問題は今でも、微妙なしこりを残しているようです。
まだまだ多くの訪ねるべきところがあったのですが、それぞれが離れて点在しているため車移動でもなかなか思うようにはいかず、今回は入門編という趣となりました。これを足がかりに、まだまだ考えるべきことがありそうです。

短い滞在でしたが、九州は、関東とは違う文化圏なのだということを実感しました。韓国や中国、台湾にも近く、大昔から外に向かってとても開かれていた土地。南蛮貿易が栄え、鎖国中も国際的な雰囲気が残った長崎・・・鎖国や開国にも、実はこの地方のキリシタン問題が大きく関わっていたというお話を聞き、驚いたと同時に、今までいかに狭い頭で歴史をとらえていたかを痛感しました。

かつての激動の地は、今ひっそりと、海からの風に耐えながら佇んでいます―――

土曜日, 1月 28, 2006

身体が資本、とはいえ病は気から・・・


20日に、今年の弾き初めのとなるソロ演奏会があったのですが、ノロウィルスにでもやられていたのかその前後は体調が思わしくなく、気力ではどうにもならない感じでした。新年早々からこんなことではいけないなと情けなく思いながらも、ともかく本番がこれでちょっと一区切りとなったので、その後の2日ばかり何もせず横になっていました(雪も降りましたしね)。やっと4日目くらいになって体力気力とも元に戻り、途端、憑きものがおちたようにスッキリしてしまいました。わけもなく後ろ向きだった気持ちも、ここ数日はやけに気力がみなぎってきて人生バラ色な感じ。??一体なんだったのでしょうね・・・

さて今日は土曜日ですが、フラメンコクラスはお休み。先生の公演が近いので、それまでは休講になるのです。先週はそんなわけでお休みしてしまった太極拳にも、今日はあとの時間を気にせず、ゆったりと参加できました。最近は、準備体操として時おり「練功十八法」も加わっていまして、これも楽しい。「八段錦」のほうは、一通りやると心臓が活発に動いてくるので目も覚めます。心臓は自分でわかりやすいのでとりあえず書きましたが、本当は内臓全般に効きます。(週一度ではダメ、家でもやらなくちゃ・・・と反省)「簡化24式」は細かく細かく、深めていっているところ。そして後半の「太極扇」はとっつきは簡単なようで、身体の動きに加えて扇の開閉、細かい向きや角度などにも気を配らなければならず、「これはあなどれないぞ」とやっとわかってきました。しかも、型の数は24式の2倍ほど。落ちこぼれないように、なるべく休まないようにしなくては!

こうしてみっちり2時間の太極拳のあと、いつもならこれまたみっちり2時間のフラメンコが待っています。こちらは太極拳とはこれまた全く違うテンポでガンガン進んでいくし、初心者だからといって容赦はしないスパルタ形式。パリージョ(カスタネット)やサパテアード(足さばき)の基礎練習に、セビジャーナス、ファンダンゴ、アレグリアス、ブレリアが同時進行。うっそ~!と思うヒマもなく、とにかく食いついていくしかないのです。(しかし、マゾ体質の私にはこれが合ってるんですね~。)

この2つを通じて、「身体運動に連動させて頭を使っている」という感覚がとてもあって、実はピアノ演奏も同じなのだ、ということをあらためて気づかせてくれます。つきつめれば、生活すべてがそうなのかもしれません。演奏にあたって<心・体・技>がうまく一致せず、悶々と苦しんだのはもうはるか昔の懐かしい思い出ですが、時々は意識化するということも大事なんですね。

月曜日, 1月 16, 2006

音の臨書

寒い寒い雪空の13日、首をモヘアのマフラーでぐるぐる巻きにして、原宿へ。古屋知子さんのひとり語り・新春ライヴが目的です。演目は、近松門左衛門世話浄瑠璃<心中宵庚申>。琵琶の弾き語りも素晴らしいという古屋さんですが、絃に乗せず「音と呼吸から近松を読み解く」“音の臨書”に長年取り組んでいらっしゃるとのこと。近松の心中物は歌舞伎、文楽、舞台といろいろ接してきたけれど、「語り」は初めて。演出は観世榮夫さん、そして折りしも先日のTV番組「その時、歴史が動いた」で近松門左衛門が取り上げられていたこともあり、期待も高まり開演を待ちます。

この<心中宵庚申>は近松70歳、最後の世話浄瑠璃作品で、実際の心中事件をもとに創作された素晴らしいドラマ。語りが始まるや否やその世界にひき込まれ、情景が次々と浮かんで物語が進んでいきます。また、言葉・フレーズが非常にリズミカルで、これは近松が意識して作り出したものなのか、とにかく小気味良い。“お金の問題”とか“許されない恋”とかいった単純な理由(といってしまうのも失礼ですが)の心中ではなく、養子問題、親子の義理、嫉妬、夫婦愛など複雑に絡み、にっちもさっちもいかなくなるというお話なのですが、この状況で何故に「にっちもさっちも・・・」となってしまうのかというポイントが実に日本的、もしかしたらアジア的。義理や人情よりも“個人の自由”が第一の現代の若者からしたら、一言「はぁ~?」かもしれませんねぇ。

古屋さんの素晴らしい語りに導かれてそれぞれの人物に感情移入してしまい、鼻がつんとして目頭熱くなること数回。男性主人公は八百屋の息子(養子)ということで、クライマックスでの会話に種々の野菜の名前が隠されている、という遊び心はいと憎し。毛氈を敷き心中にいたるまでの場面は臨場感あり・・・。1時間半はあっという間に過ぎ、満足して地上に出たのでした。世の中には、素晴らしい人がたくさんいらっしゃるなぁ。限られた一生のうちでは、そのなかのほんのひと握りの方にしかお会いできないのだろうけれど・・・だからこそどんどん外に出て行くべし、出会ってみるべしと思っているのであります。

聴き初め

2006年最初の演奏会は、ゲルギエフ+マリンスキー歌劇場管弦楽団でした(10日)。ゲルギエフを前回聴いたのは、いつだったか・・・ちなみに、最初に生で聞いたのは何年も前のサントリーホール、ソリストはリヒテルで、確か最後の来日の予定だったのですが、なかば予想されていた通りリヒテルはキャンセルとなり、「ああ、やはり・・・」とがっかりしたのもつかの間、オケ曲だけのプログラムとなったコンサートでのゲルギエフの強烈な個性と、その棒にこたえてオーケストラが燃えに燃えホールを鳴らしていくのに驚き、とても興奮したことを昨日のように思い出します。

さて今回の会場は東京オペラシティコンサートホール、ロシア文化フェスティバル2006 in Japan のオープニングガラということで、曲目もチャイコフスキーPfコンチェルト第1楽章(ソロ:上原彩子さん)、プロコフィエフVlコンチェルト第1番(ソロ:諏訪内晶子さん)、そしてラフマニノフのシンフォニー第2番という華やかなもの。
開演に先立って行われたロシア、日本両国からのごあいさつでは、日本側から現れた元首相のMさんの発言に対して突然会場から怒号が飛び(嗚呼・・・失言マシーン健在なり)、音楽会らしからぬ雰囲気に会場に緊張が走った、というおまけがついてしまいました。が、ともかく上原さんの堂々たるチャイコフスキー(1楽章だけというのはちょっと残念でしたね)で雰囲気も一変。外国のオケはほんとにコンチェルトの伴奏がうまいですね。適当に弾いているかのようだけど、的確なバランスと音色。ソリストがどんなに弱音でもちゃんと「立って」聴こえるし、いかなる音色の変化も邪魔しない。
これはウィーンヴィルトゥオーゾと共演したとき(まさに同じオペラシティコンサートホールでした)に経験して感動しましたけど、彼らも、ソリストをどんなことでもやれるような気にさせてしまう、余裕のある音を出すのですね。音のあいだ、というよりもむしろ、“音そのもの”に空気がある。日本ではあまり空気感が育たないのは、「完璧な防音室で年中練習できる」という恵まれた音楽環境の思いがけない弊害なのでしょうか・・・。

後半のラフマニノフもすごい迫力でテンションを保ちきり、アンコールのくるみ割り人形・高速「トレパック」で観客も大喜び、9時半終演。熱い音楽で頭がいっぱいになって(しかも会場が暑かった!)、半ばもうろうとして帰宅しました。
昨年のリサイタルで初めてラフマニノフをプログラムに入れてみた私、今年はさらにもう少し、ロシア音楽に近づいてみようかな。それにしても、挫折したままのロシア語はいつ再開するのか~?

木曜日, 1月 05, 2006

秘密の地下室

実家では、地下にピアノのレッスン室があります。ここはいわば私の図書室。小学校高学年から中学にかけて、壁に並ぶ「世界文学全集」や夏目漱石、森鴎外、志賀直哉といった邦人作家の全集から気まぐれに選んでみたり(ロシア文学の“人名”には、誰が誰だったかわからなくなってしまって苦労しました)、壇一雄、池田満寿夫などのおよそ子ども向きとは思えない本まで、片っ端から読みあさりました。山口百恵さんの「蒼い時」もあったっけ。ちなみに、とても印象に残っているのは遠藤周作の「沈黙」。一気に読みたいのを我慢して数回に分け(ピアノを弾かないわけにはいかないので)、読み終わってからしばらく作品の世界から出られず、考え込んでしまったのを覚えています。友達から借りたマンガ本も(「超人ロック」から「風と木の詩」まで)、1冊ずつ持って下に運んでは、練習の合い間に読む。少女時代の密かな楽しみ(すなわち、ピアノをちょっぴりサボっていたこと)をここに懺悔いたします。

しかし大人になってさすがに「ピアノを練習するときは集中する!」ことを覚えた私の今の楽しみは、「銀座百点」。ご存知の方もいらっしゃると思いますが、これは銀座百店会が発行している月刊の小冊子で、対談やエッセイ、連載と、軽く読めるうえ品格があり、とても読み応えがあるのです。年末に帰ると1年分がたまっているわけで、滞在中の私の1日は、まず地下に降りて暖房をつけ、部屋とピアノが暖まるまでソファに座り「銀座百点」を読むことから始まります。

エッセイには、毎回そうそうたる顔ぶれが登場して、構成、文調、まとめかたなども勉強になります。さて4月号をめくると、山本一力さんと対談する関川夏央さんのお写真を発見。関川さん原作の谷口ジローマンガ作品の翻訳をしている関係で、時々メールでやりとりさせていただいているのですが、失礼ながらお顔は存じ上げなかったので、相棒にも見せようと思いこの号を拝借してきました。
そういえば、スペインの出版社への作品選びの必要があったとき、父所蔵の手塚治虫全集の一部(100冊あまり)を無理やり送ってもらったまま、まだ返していなかったな。近々お返ししますから、あと300冊(!)がんばって集めてくださいね、お父さん。しかし、美術全集・文学全集・教育雑誌に英字新聞、なんでもかんでも床に積んでいくのはやめてくだされ。~とはいっても、かの海老沢敏先生の書斎も本がタワーのように高く積みあがっていて、まるでジャングル探検のようだったから、「父も学者タイプなのだ」とポジティヴにとらえてあげるべきか・・・う~む。

明治の女性

あけましておめでとうございます。今年も故郷・桐生で新年を迎えました。

祖母が骨折で入院しているので、3日続けてお見舞いに行きました。来週97歳になる祖母を筆頭に、93、91、81歳と元気なご長老4人のお部屋です。耳が遠くなってしまいあまり言葉を発しなくなった祖母とは筆談。同室のおばあちゃまたちとは、行くたびに言葉を交わし、時には若い時分の苦労話を聞いたり、ちょっとした身の回りのお手伝いをしたりと、すっかり顔馴染みになっていました。

もう明日からは来られないという日、なにかを察したのか、祖母のお隣のベッドの93歳のおばあちゃまが「手を握らせて」とおっしゃいました。ベッドから私にまっすぐ伸ばされた手を握ると、ふくよかでとても温かくて、力強く、なんだか私のほうが元気づけていただいたようでした。「またね、元気になってね」と言うと、おばあちゃまはもう片方の手で目を押さえて、泣き出してしまった。「もう私の孫みたいなものだから、お別れはつらいよ。また絶対来て。」というので私も涙がこみ上げてきて、「うん。」というのが精一杯。食欲も旺盛で、明るく人懐こい方、身体のほうが治れば、すぐ元気に退院なさるでしょう。年末年始の数日間しか帰郷する機会のない私、また再び会うことはないかもしれないけれど、とても心に残る出逢いでした。おばあちゃまたち、どうもありがとう。

氷上の花

25日、夕方からN教授の家で忘年会。すでにテーブルの上にはご馳走が並んでいて、K氏がアメ横で買っていらした大トロの自然解凍を待ちつつ、N教授ゼミの学生数人とともにまずはロゼのシャンパンで乾杯です。会場が急遽Nさん宅となったのは、「フィギュアスケートの全日本選手権が見たい!」というK氏の強い要望によるもの。オリンピック代表が決定する大事な日、それはいいアイディア!と私もわくわくです。始まる前からとりあえずつけてあるテレビでは「サザエさん」をやっていて、磯野家の住所、波平さんの年齢などしばし“サザエさんトリビア”で盛り上がります。

フィギュアスケートを見るのは昔から大好きでしたが(どちらかというとアイスダンス)、残念ながら外国選手との差は歴然としているように見え、これまで日本の方にはあまり目が行きませんでした。所詮体型も違うわけだし、不利よね・・・と思っていたらどうでしょう、いつの間にか、世界にひけをとらないトップレベルの方々の才能が花開いていました!グランプリファイナルの浅田真央ちゃんもすごかったし。あんなに楽しそうに軽々とすべるなんて、本当にすがすがしい。見ているこちらの顔まで自然にほころばせてしまうのは、15歳ならではの才能かもしれませんね。水泳、バレーボール、体操とかつては世界に敵なしだった日本のスポーツ界が、ここへ来てまたいろいろな分野で盛り返してきているのが嬉しいし、特に女性の活躍が頼もしいですよね。

個人的には、前回のオリンピックあたりから村主章枝さんが気になっていました。ほっそりとした彼女の情緒ある演技には引き込まれ、涙ぐむこともしばしば。音楽の演奏と同じで、“色”のある演技が好きなんです。選曲もうまいし、演技全体がスケールの大きなひとつの物語として流れている。今回も、皆さんにがんばって欲しいと思いながらも、やはり彼女の演技中は画面に釘付けになってしまいました。

結果はご存知の通り、前日のショートプログラムでの順位を逆転して村主さん優勝!荒井静香さんも素晴らしかった。同じ名前ということもあり、彼女にも注目しています。オリンピック代表は、この2人と安藤美姫さん。それぞれに個性的な3人の舞姫たちは、トリノできっと素敵な夢を見させてくれることでしょう。

土曜日, 12月 31, 2005

聖夜に

23、24日は某・会員制高級ホテルでのクリスマスコンサート。歌手3人の方の伴奏とピアノソロで、合計4ステージを行いました。23日第1回目の本番中、ふと何気なく席のほうを見ると、あの大人気スピリチュアルカウンセラーの方が、なにやら打ち合わせ中。わぁ、ホンモノだ!とひそかに思いながら弾いていたのですが、歌手の方々は全然気づかなかったらしい。曲数が多く、当日になって曲が増えたり変わったりということもありうるので気が抜けない本番なのですが、お楽しみは終わったあとの「ル・コルドン・ブルー」のケーキ。(念のため、ケーキのためにやっているわけではありませんよ!)ちなみに、今年は総支配人からとても美味しいシュトーレンを頂戴し、とても嬉しかったのでありました。

クリスマスにむかってボルテージもあがっているだろう恋人たちで華やぐ街を通り過ぎながら、重い荷物を抱えて帰宅。駅から自転車に乗りながらふと速度を落とし、見上げると、済み通った空に星が瞬いていました。こんな風に夜の空を仰いだのは、いったいどのくらい久しぶりのことだろう・・・
小さいころ、とにかく空と雲と星が好きで、「雲博士」と呼ばれ、天文学者に憧れていた私。家の門の脇には大きい木があって、葉を落とす冬にはその細い枝枝の間から星がきらめくので「モチモチの木」と呼んでいたっけ。そしてその夜空は、もっと黒くて、もっとずっとばらまいたように星が見えた。いつまで眺めていても飽きなくて、寒さも感じなかった。

東京の夜空は、あまりにも明るい。その分、星の姿は影をひそめて、私はなんだか悲しいのです。
イエスを祝福するためはるばる旅した三賢王も、きっと宝石が降るような夜空の下を歩いていたのでしょうね。
メリー・クリスマス。

月曜日, 12月 26, 2005

グラシアサロンコンサート第3回


22日(木)はグラシアサロンコンサートシリーズⅠ<スペイン音楽はいかが?>第3回公演。グラナドスのスペイン舞曲全12曲を、トークを交えながら演奏しました。「クリスマス前で気分もいいしね!」と少々安直な動機で選んでしまったこの日にちでしたが、実際はとんでもない、会社の忘年会、連休前、残業・・・などなどで「行きたくても行けない!」という方が続出してしまいました。皆勤を狙っていたのだけど、、、という方もいらっしゃり、申し訳ありませんでした!

それでも、当日になるとほぼ満員のお客様がご来場くださり、師走の多忙をしばし忘れて楽しんでくださいました。第5番「アンダルーサ」や第2番「オリエンタル」はよく知られていますが、全曲が演奏される機会は意外に少ないこの作品。「この曲が気に入った」「この曲でこんなイメージがわいた」など、具体的な感想を伝えてくださった方の多かったことが、新しい経験でした。
休憩時間には、スペインワインと、チーズを4種類。ワインを1本空けずに残して様子を見ていたのですが、全部空けておけばよかったなぁ、もっとお飲みになりたい方もいたのでは・・とちょっぴり反省。アルコールは飲めない方にはウーロン茶と、スペインではクリスマス時期に食べるトゥロンという甘いお菓子を召し上がっていただきました。でもこれ、多分と~っても甘かったと思います。ほんの小さい一切れで、エスプレッソ1杯飲めてしまうくらいかも。

終演後の打ち上げでは、飛び入りで多くの方がご参加くださり、飲んで食べてととても楽しい会になりました。こうして、初めて会ったお客様同士の交流が広がっていくのも、私にとってとても嬉しいことなのです。実は翌日、翌々日も違う本番が続く私でしたが、本番が終わった日の夜にそんなことを考えても始まらない。今日は今日、明日は明日なのでございます。で、いつも使う電車の終電時間をとうに越しての散会となりました。あとで聞けば、途中でお帰りになったのに終電にぎりぎり滑りこんだ!という方も。皆さんありがとうございました!  (撮影:ボックリ博士・中村義政さん)

義理と人情

今日(18日)は楽しみにしていた、久しぶりの文楽鑑賞。朝9時からの管理組合理事会は奇跡的に(?!)1時半前に終了、お昼をちゃんととってから出かけることができました。

高校生のとき初めて歌舞伎を観て、すっかりはまった私ですが、その後、映画のような世界の文楽にも感動し、時々ひとりで行っていた国立劇場、なつかしい・・・。学生でも可能なお値段で入場できるのが、とてもいいですよね。今回の公演に招待してくださった方(今日出演の某家元のご夫人で、著名なオペラ歌手)によれば、最近文楽も大人気で、チケットがすぐに売れてしまうとか。今日は鑑賞教室になっていて、浄瑠璃のあいだに解説が入る楽しい会。もちろん満員です。びっくりしたのは、オペラのように舞台の上部両側に字幕スーパーが出るようになっていたことです。これは、非常にわかりやすい!

演目は、よく知られる<鬼一法眼三略巻~義経と弁慶~・五条橋の段>と<新版歌祭文・野崎村の段>。線が細く華麗な少年義経にうっとり、はたまた<新版歌祭文>では「これぞ日本の美徳!というところなのだろうな」と思いながらにんまり。実際に起きた心中事件が元になっているこの作品、「こうあってほしい」という庶民の願望を反映する形で、観たもののカタルシスを誘う役割もあったのかも、などと想像しました。また、以前とは自分の感じ方変わっているのがわかりました。

そして解説のコーナーでは、語り上手な義太夫と三味線奏者の方が“音楽と語り”についてや楽器や道具のことなど、人形遣いの方は人形を実際に操って例を挙げながら、いろいろ説明をしてくださったのがとてもわかりやすく、おもしろかったのでした。確かに、これを聞いたあとでは、音楽や唄が舞台で繰り広げられている場面とよりよく組み合わさり、一体となって自分の中に入ってくるような気がしました。
3人遣いの人形操作は世界にも類がないとのこと、美しく、日本の誇るべき高度な総合芸術である文楽(ユネスコ認定・世界無形遺産)。ぜひ皆さんも足を運んでみてくださいね!

土曜日, 12月 10, 2005

無人島には必ず持っていこう

先日、やっと岡野玲子さん画・夢枕獏さん原作「陰陽師」最終巻を手に入れました。いや、まだ新刊だし人気の本なので、普通の本屋さんに行けば平積みにされているのですが、最近はもう古本屋さん(アヤしげな本屋から、BOOK ・・Fのようなチェーン店まで)しか寄らなくなっている私。作者さんには大変申し訳ないな、と良心の呵責は感じつつも、もう止まらない古本屋通い。「陰陽師」(全13巻)も半分はこういったお店でゲットしているのです。カバーや中身が新品同様に綺麗な状態のものに出会うまでは、買わずに見過ごすのがまた快感。新刊も、少し我慢して待てば、必ずどこかに現れるのであります。

今をさること20ウン年前、マンガ単行本を初めて自分で買った記念すべき作品「日出処の天子」の作者・山岸涼子さんの文庫版作品集や、岡野玲子さんの本は、少しずつこういうところで集めました。(ちなみに次に狙っているのは、これも少女時代衝撃的だった竹宮惠子さんの作品。萩尾望都さんの全集なら持っているんですけどね。このお2人の心理描写は素晴らしい。)「イスラムの蔭に」という本にページが反転した印刷ミスを発見して、105円に値下げしてもらったことも。そんなときは足取りも軽く(手元は重く!)お店を出て、ついそのへんで珈琲タイムをとってしまったりします。

街の書店さんには、基本的に雑誌と売れセンの本しかないし(というのは偏見ですねゴメンナサイ)、ジュンク堂や紀伊国屋書店、LIBROなどの大規模書店にも時々寄りますが、逆にたくさん本がありすぎて「おっ!」という掘り出し物に出会うのはちょっと難しい。その点、古本屋というのは浪漫があります。池袋の某所で「マニアックだなぁ~」とうなりながら、ほとんど人のいない店内(しかも地下)で時間を忘れて棚をあさっていたら、上からご主人が降りてきて「もう閉めるんだけど。」と言われてしまったことも。

今年のコンサート本番が全て終わったら、知人から借りた整理術の本を参考にして、大胆に家の中のモノたちを処分するつもりでいるのですが、本とCDと楽譜だけは・・・永遠に“がらくた”にはなり得ませんね!

水曜日, 12月 07, 2005

えっさ、ほいさ・・・

今年も11月20日前後から、クリスマスの飾りが早々と現れ始めました。まだ色づいた木々の葉も落ちないし冬のコートも出していないころ、これからひと月以上も「ジングルベル」や「赤鼻のトナカイ」を聴く羽目になるのか・・・と、いつもちょっぴりゲンナリしてしまう私です。でも12月に入って青空が冬の顔に変わり、吐く息も白くなってくると、日に日に盛り上がっていく街のクリスマスムードにこちらの気分もウキウキしてくるのですから、なんともゲンキンなものです。

さて2006年は生誕250年のモーツァルト・イヤー。1月に誕生したということもあり、来年早々からモーツァルトプログラムのコンサートも目白押しなわけですが、先日、先駆けて行われたある記念演奏会に行ってまいりました。

しかし・・・。正直申し上げてわたくし、非常に吃驚したのでした。それは“1”と“2”、上と下しかない、まさに農耕民族のモーツァルトだったのですよ。想像してください、フレージングもオペラティックな会話も、場面転換の休符の意味もなく、まるでシベリア鉄道の車窓からの景色のような(乗ったことないですけど)、一色の変化もない音楽。ある意味、遊びのないモーツァルトってこんな風になっちゃうのですね、という発見です。奏でていらっしゃるのは、名のあるオーケストラの精鋭メンバーからなる合奏団―――

ホールのせいなのかしら(ホール自体はとてもいいホール)、私のいた席のせいなのかしら、なんなのかしら一体これはっ?!と、くらくらしながら会場を出た私。シンフォニーの間にはさまれたピアノ協奏曲でのピアノだけが、音楽的な空気を発していて、それが聴けただけでもよかった~と思いました。ピアノソロが自由に遊びたいパッセージで、なぜか指揮がイチニ、イチニと(決して小さくなく)テンポをきざんでいたのも、ヒジョーに気になってしまいました。モーツァルトのピアノコンチェルトは、オケがプロなら指揮ナシが一番楽で、お互い真剣に感じとろうとするから結果的に音楽がより濃くなる、と思っているのは、私だけかしら。う~ん。この経験のあと私は、1週間以上も悶々としてしまったのでした。

モーツァルト・イヤー、生き生きとしたモーツァルトがどうかたくさん聴けますように。合掌。