水曜日, 9月 12, 2007

秋の空

今日みたいな涼しい朝、目を閉じながら雨の音を聴き、まどろんでいるのって最高。こういう涼しい雨は好きだなぁ。

お昼は、秋の味覚をならべて満足でした。お鍋で炊いた炊きこみごはんには、栗、銀杏、きのこがたっぷり。それから秋刀魚と納豆オムレツ、モロヘイヤに「柚子の村」のポン酢かけて、茄子・みょうが・きゅうりのお漬物、お吸い物という献立でした*

雨が上がったあとの空に描かれていたのは、すっかり秋支度の雲。夕焼けがすごかった。このあと、西の空は朱色に染まりました・・・
夜は、クラヴィコードを弾かせていただきにK氏宅へ。鍵盤をうまくゆらすとビブラートがかけられるので、なんだか弦楽器を弾いているような気がしてきます。私は普通のピアノも、ハンマーが弦を打つところを見ながら演奏するのが好きなのですが、クラヴィコードは中身がすべて見えるのでとても面白いです。

21日のモーツァルトコンサート、クラヴィコードでは何を弾くかをお楽しみに!

月曜日, 9月 10, 2007

芸術の秋・開幕

今日はフラメンコ本番。まずは軽くリハーサルのためスタジオへ。私は5人で出るアレグリアスと、最後のセビジャーナスのみの出演です。アレグリアスはリハーサルからみんな気合が入りすぎたのか、テンポ速過ぎ!どんどんギターをあおってしまい、自分たちの首を絞める結果に。本番は走らないように修正しよう、とみんなで確認。
会場に移っていざ準備開始。楽屋では、時間との戦いでメイクと着替え、髪をまとめてペイネタや花飾りをつけたりで大わらわ。なんとかぎりぎり間に合い、幕が開いてしまえばあっという間。やっぱり舞台にでていくのって気持ちがいいなぁ。そこにピアノが待ってるんじゃなくて、身体ひとつでいくのよ!っていう身軽な感じがたまらない。演劇やってたころの感覚をちょっと思い出しました。反省点いろいろあれど、緊張であがることもなかったし初発表にしてはまあ良しということにして・・・次の舞台に向け、また楽しく続けていこうと思います。

昨日からのほどよい疲れを抱えながら、打ち上げにいく仲間と別れて音大受験生をレッスンするため荻窪へ。さすがに今日はよく眠れそう、と思いながら家に帰ってみれば、明日の録音仕事の新曲がファックスでどっさり!眠るどころではなかった!明日も早起きして譜読み譜読み・・・。

今週からは演奏会が続く生活、気が抜けないけれど、音楽を生業とするからには、芸術の秋はやはりこうでなくてはね。でも昨年の今頃に比べたら、我ながらまだかなり余裕があるなぁ、と思うのでありました。

土曜日, 9月 08, 2007

身体の日

今日は朝から隙間ない1日。朝ごはんのあとすぐピアノ部屋へ。しばらく練習し、太極拳は後半から参加。太極拳・太極扇の表演が11月にあるので、全部通ったばかりの扇を細かく整えていっています。私はここのところなかなか練習に出られなくなっていて、それでもなんとか最後まで覚えたのですが・・・何週間かブランクがあると細かいところが怪しくなる。「静香さん、つま先入れる!」「扇を見て!」「目線!」あぁぁ~。来週の練習も、前日が地方の本番のため出られないのだ。でも、やるからにはバッチリかっこよくを目指します!

家へ走り帰ってまたピアノ。時間ぎりぎりまで練習し、今度は大きいスーツケースをころころしながらフラメンコリハーサルへ出発。発表の舞台前日の今日は、会場のホールで衣裳着用・本番さながらのリハなのです。まだまだ身体ができてないなぁと痛感しますが、踊るって楽しい。
夜帰宅し、さっとご飯を食べてすぐにピアノ部屋へ。そんなこんなで夜中になりました。
明日はバナナとチョコレート持って頑張ろう。

衝動買いの法則

数日前に、アコーディオニストのS.フッソング氏からメール。お誘いを受け、彼が出演した今夜の演奏会「音楽の現在」サントリーホール(小)に行ってきました。久しぶりの現代音楽、思うところはありましたが・・・とにかく彼のアコーディオンを聴くだけでも満足。楽屋へ寄り、ドイツの税関を通らずに返されてしまった(EMSで送ったのに!)DVDやらCDやらを、今度は直接手渡し。共演した演奏会からもう1年が経とうとしています・・・また是非、一緒に演奏したいものです。

帰り道、乗り換えの駅構内にある丸善書店を通りすがり、目に入ってしまった米原万里さんの新刊 ―
― <米原万里の「愛の法則」>(集英社新書)。何も考えずに即手に取りレジへ行き、購入。懐具合が寂しいときに限って、本を衝動買いしてしまう!という困ったクセのある私なのですが、塩野七生、白州正子、米原万里という私の大尊敬する三女性の誘惑には、どんなときでも喜んで負けるのです。彼女たちの、突き抜けた感じ、筋の通り方、ものの見方が好き。こんなこと言ったら非常におこがましくて怒られてしまうと思いますが、どこか私にも似通った血が流れているように感じてしまうのです。

ロシア語の同時通訳、そして文筆家として評価の高かった米原さんの早すぎる死(昨年)は、大きなショックでした。この本は、語り手としても抜群だった彼女の最初で最後の講演録集。最初の「愛の法則」もおもしろいし(「男はサンプルだ!」とかね)、「国際化とグローバリゼーションのあいだ」は、是非いまの単細胞政治家たちに読んで欲しい。小1時間もあれば読めてしまう本ですので、見かけたら、まずは気軽に開いてみてください。

火曜日, 9月 04, 2007

フォルテピアノ!

午前中は、21日にリサイタルをする世田谷のカルラホールで、フォルテピアノのリハーサル。こちらにあるのは1820年から30年ごろ作られたウィーンの楽器で、わかりやすくいえば、現在「ピアノ」と称されている楽器の一段階前のものという感じです。以前軽く触ったときはあまりわからなかったのですが、今回この楽器でモーツァルトを弾いてみて、その魅力に開眼してしまいました!弱音が美しいし、ともすると鈍感なモダンピアノ(私はとにかく敏感なのが好き!あまりに鈍だと絶望的になる~)よりも、表情に富んだニュアンスがつけられるんです。しかも私の小さめな手にはなかなかいいサイズの鍵盤。これは本番が楽しみになってきました!

そのあとは新宿で、15年ほど前の夏に通っていた「アテネフランセ」英語クラス時代のお友達・Mちゃんとランチ。気がつけば4年ぶりの再会でした。知り合った頃のMちゃんはスチュワーデス(今はなんて呼ぶんでしたっけ?・・・)をめざしていて、クラスで仲良くなった仲間で応援していたんだけど、見事採用され、某有名航空会社の国際線スチュワーデスに。今はまた別の道で頑張っているのですが、明るさとかわいさと芯の強さはあの頃のまま。お互い「全然変わってないね!」といいながら話に花が咲きました。本当、気の合うお友達は、たとえ何年ブランクがあっても、その離れていた時間なんて瞬く間に縮まってしまうんですね。なんだか、とってもほっとした午後でした。

月曜日, 9月 03, 2007

長月

9月に入って急に涼しくなりました。夜、蝉は黙り、秋の虫が澄んだ音を・・・空気の匂いも全然違う。先ほどちょっとベランダに出て、切なさに思わずくらっ。
これだけはっきりと五感で季節の変化を感じられるって、日本はすごい。どんなに季節が巡っても、この感覚はまるで初めて経験するような新鮮な驚きとともに訪れるのです。この四季の変化が、繊細かつ敏感な日本人の味覚もはぐくんだと聞きましたが・・・とにかく日本人は本来、感覚のセンサーが細かくて、表現力豊かなはずなのだ!よ。
それにしても最近、巷でも「日本人がんばれ!o(>_<)o僕たち実はスゴイのだ」みたいなのが多い。自信なくしてるのかなぁ。

金曜日, 8月 31, 2007

スペインへ行きたい!原画展

夕方スペイン大使館へ、今日から館内で開催されている、中内渚さん著「スペインへ行きたい!」の原画展&プレゼンテーションです。下の写真は、中内さんと原画の前で。私はカバ(スペインのシャンパン)のせいですでにピンクになりかけてます)
この本は、中内さんがイラストと文章で案内するスペインのガイドブック(メイツ出版)。オールカラー、毎頁に中内さんが実際に旅して感じた生きた情報が満載で、旅を楽しんでいる様子もあふれてきて、まさに「行きたい!」と思わせるものです。

載っている場所の多くは私も訪れましたが、やはり長く住んだところは思い出も多く、マドリッドのラス・ベンタス(闘牛場)では財布をすられて途中から闘牛どころじゃなくなったこと、レアルマドリードがヨーロッパカップ優勝したときにベルナベウ・スタジアムでのお祭り騒ぎに参加したこと、ムセオ・デル・ハモン〔有名な「ハム博物館」という名のバルレストラン〕ではビールを1杯ひっかけの立ち食いランチをしてから(無口な店のオジさんが、特別に他の人とは違うつきだし~パエリャとか~を出してくれたりした)ピアノの練習に行ったっけ、などなど・・・次に移り住んだバルセロナでは、・・・あぁもう胸が一杯で書けないわ。

私のスペイン話はそのうちまとめてなんらかの形で発表したいと思っていますのでこうご期待。

この原画展、13日までやっています(10時半~19時、土日は閉館)。やはり原画での色は、本に印刷されているのとは違いますので、お近くに行くことがあったら是非観てみてください!入場無料ですよ。

水曜日, 8月 29, 2007

使えない図書館

昨日の話にはまだ続きが。

「封筒、コピー、カミソリ」まで終わり、最後の用事、図書館に行ったときのこと。

「レコード芸術」9月号に私のモーツァルトCD「ペルラ」評が載っているというのを、コンサートコーディネーターY氏からのメールで知り(私はあまり評を気にしないタイプなので、こうやって偶然知ることができるときもあれば読まずに終わることもある)、聞いたからには資料として持っておこうかと思ったわけです。が、すでに10月号が発売になっているから書店店頭にはない、図書館ならバックナンバーも今すぐ閲覧できるだろうと思ったのに・・・ (*注:後になって、今店頭にあるのが9月号だと判明。原稿の〆切がその号が発売されるひと月前の20日前後なので、それと混同してしまったのでした。だから普通に本屋さんに行けばよかったのだ。失礼しました!)

なんと、わが市の図書館には「レコ芸」どころか、クラシック音楽系の雑誌を置いていなかった!需要がないからだとすると、すなわち、文化度が低いってことではないか?いや、需要がないから置かないという姿勢自体が、この市の文化に対する意識の低さを物語っているのでは?それとも、この状況はどこも似たり寄ったりなのかしら?・・・がっくりです。
しかしがっくりしているだけでは何もならない。行動あるのみ、まずはリクエストを出すことにしよう。そして、まともなホールもないこの地域で何か面白いイベントを興してみよう!

ちなみに、上記の件を嘆いたらK氏がさっそく雑誌をゲットし、コピーを宅ファイル便で送ってくださいました。ありがとうございます!

火曜日, 8月 28, 2007

「すべては、実質の問題だ」

今日は朝から、元気一杯で事務をこなしました。ひとしきりデスクワークが終わると、運動がてら外へ。自転車のペダルに合わせて、「封筒、コピー、カミソリ、図書館。封筒、コピー、・・・」と忘れないように唱えていた私。そのうちに、ランナーズハイではなく単なる暑さボケのために無我の境地になり、ふと自分の言っている言葉に耳を向けると、いつの間にか「封筒、コピー、カミナリ、図書館。・・・」となっていました。
「あっ!・・ぷふっ」
もう一度挑戦。「封筒、コピー、カミソリ、図書館。封筒、コピー、」・・・  しかしまた気づくと「封筒、コピー、カミナリ、図書館」となってるのだ。なぜっ?ぬぉぉ!とムキになり、3度目の正直とばかりに再度トライしましたが、「2度あることは3度ある」にしかならなかったのでした。敗北。

まずA4封筒を100枚ほど買い込み、ついでにその下の階の書店へ。市内では結構大きくて、品揃えもある本屋さんです。カウンターで
「“安吾マガジン”というのが最近出たと思うんですけど、」と言うと、
「“暗号マガジン”ですか・・・ちょっと聞いたことないですが・・・」
「いえ、“安吾”です。坂口安吾のアンゴ」
「アンゴ・・・」
と復唱しつつも、耳慣れない言葉に不安を隠せない雰囲気の店員さん。もしや、坂口安吾を知らないのか?!うっそー。彼女がパソコンで検索するも手こずっているのを見たもう一人の店員さんが、応援にやってきました。そこでまた私は前述のやりとりを繰り返すハメに。
「アンゴウじゃなくて、坂口安吾の、アンゴです!」
と語気も荒くなったりして。一体ここはどこだ。書店ですぞ!
結局パソコン上で見つかり、
「8月10日に発売されてますね。・・・あぁ、ここにありました!失礼いたしました」と、棚から取り出してくれたのでそのまま購入。なんだあるんじゃん。
・・・いやぁ、これはちょっとしたカルチャーショックでしたね。

ちなみにこの本、イーストプレスから出版されていて、巻頭の特別対談は町田康X坂口綱男。小説家・ロッカーの町田氏については説明の必要ないでしょう、綱男さんは安吾のご長男、写真家で、私のセカンドCD「ファンダンゴ」ジャケット写真を撮ってくださったカメラマンさんなのです。(当ブログのプロフィールにある写真も彼の撮影です!)
堕落論、続堕落論、日本文化私観、風博士、白痴、桜の森の満開の下・・・と名作がずらり読めてしまうのもお得。中上健次氏の評論も掲載されています。
安吾ファンのみならず、安吾入門にもぴったりなので、ご興味ある方は是非。

去りゆく夏

昨日は朝からスタジオへ、フラメンコ発表のリハーサル。
当日の衣装を自分用に直すため持ち帰りとなり、すでに楽譜、録音用マイク、シューズ2足、着替えなどが入っていた大きなバッグはすご~く重くなりました。このバッグは海外旅行のときの機内持ち込みに使っていたもので、とても久しぶりにずっしりと肩に重みが・・・あぁ身体がゆがんでしまう。(コロコロのついたケースは、先日タイヤがひとつとれて使い物にならなくなったのです)2時過ぎスタジオを出て、お昼抜きで弾き合いの会へ。1時間半演奏。
深夜の帰宅となり歩いていると、そこここで蝉が臨終を迎えていました。
もう夏も終わりですね。聞こえる鳴き声も日毎に遠くなっていきます・・・・

日曜日, 8月 26, 2007

サルサ初体験

金曜日は六本木にて、友人の誘いで初のサルサレッスンを体験。季節ごとに集まる同世代・異業種の友達との食事会の前に、30分だけとりあえず基本ステップでも・・・のはずだったのですが、1人の到着が遅れるということになり、サルサ初心者ながらさらに続けてレギュラークラスへ残り、思いがけずペアを組んでのターン練習もすることに。適当に踊っているようにみえて(そんなことないですよね、すみません)、身体の芯とか体重のかけ方とかちゃんとあるんですよね。楽しくて、気づいたら1時間半が過ぎてました。

いやぁそれにしても、初対面の男性と組んで踊るっていうのは・・・どこを見ていいのでしょか。あちらのお顔ったら表情ないし。微笑んだら誤解されそうだし。(こういうのスペインでは自然にできたのだが・・・。)慣れてきたら目をあわせられるんだろうケド。それにしても、熱心に習いに来ているのはラテン系バリバリな雰囲気の方々ではなく、真面目そ~うなおじさまとか。意外にいらっしゃるのですよ。踊り方も真面目なの。いや、真面目大いに結構、そんな方が、実はサルサ踊れて、そのうえリードが上手で女性が自然に踊らされちゃったりしたら、かなり株上がりますね。

六本木に用事があるときは、ときどきレッスンに顔を出してみよう!と、またまた新たな世界に足を突っ込んでしまったのでした。

木曜日, 8月 23, 2007

雨までの夜

眠れない日が続く。
眠らなくてはいけない、と思っているわけではないのだけれど、何故眠くもならないのか理解に苦しむ。

東京裁判で被告全員の無罪を主張した唯一の判事、少数意見を貫いたインドのパール判事にスポットをあてたドキュメンタリーを観る。

さえた頭を抱えてとりあえず横になっていると、外から若い男女の言い争う声が聞こえてきた。
午前1時40分。

「裏切られた」「追い詰められたから」「仕方ない」などの単語が聞こえる。どういうわけか、この部屋は窓を開けていると外の声が丸聞こえなのだ。男が女を責めているらしく、早口でたたみかけるように「なぜだ、なぜだ」と問い詰めている。そのうち、女がしゃくりあげ始めた。涙声での応戦。

午前2時過ぎ。
筋萎縮の病気に苦しみ、安楽死を希望して実際に医師の注射により死亡した方のドキュメンタリー。スペイン映画「海を飛ぶ夢」を思い出した。
文楽のエッセイ本を読み終わり、チェンバロ、フォルテピアノに関する厚い本を開く。

午前4時。
今朝は蝉の声が聞こえない。
新聞配達と思われる足音が、遠慮がちに階段を駆け上がっていった。

サーッと前ぶれもなく雨音が走り、ひんやりした風が吹き込んできた。

午前5時52分。風は雨の匂いと、枕元の白檀の香りを運んでくれる。この感覚、この匂いを待っていた・・・私は救われたように雨を求める。これで束の間、何も考えずにいられる。


午前6時半。
全ての窓を開け、蝉時雨の代わりに優しい水の雨を聴く。武満を弾きたくなった。

今日のこよみは、処暑。

水曜日, 8月 22, 2007

楽しくエコ生活

猛暑が続いています。昨夜、文楽のエッセイ本を閉じてさぁ寝よう、と思った1時半に、突如ミンミンゼミが鳴きだしたのには驚いた。

しかし私はこの夏、家でほとんどエアコンをつけることなく結構快適に暮らしてるのだ。就寝時にエアコンなんてあり得ないです。まぁこれは、寝室のエアコンが入居時に取り付けたままの古いタイプで音が煩いからということもあるんだけれど。それに、噴出し口からカビの胞子が飛んできてしこたま吸い込むんじゃないかと思うと・・・想像力豊かな私は見たこともないわが肺の内部を思い描き、恐ろしくてとてもスイッチ入れる気にならない。

正直言うと、ピアノの部屋だけは時々、少し冷やします。楽器の練習は肉体労働だし、ぼーっとしてしまったら集中力も落ちるので。でも、一旦冷やしたら除湿モードにしてることがほとんどで、昼間は窓からの自然光のみで、電気もつけない。居間で仕事するときは、風のない酷暑日は窓を開けるのは逆効果、厚いカーテンも閉めて、外からの太陽光と温度を遮断するのであります。そうすれば、ほとんどエアコン要らず。掃除や散歩で汗をかいたら、さっとシャワーしただけですぐ涼しくなり、そのたび着替えるTシャツやタンクトップが、これまた肌に気持ちいいのです。

やっとエコロジーに対する意識が全体的に高まってきて、みんな節電や節資源を心がけているのはいいことですよね。今切実な電力不足もあって、どこにいっても冷房の設定温度がとても高くなってるけど、本来はあれで十分なのだ。

以前は、キーンと冷えされたデパート(店員さんはみな、長袖ブレザーなんかでしっかり防備してたじゃないですか)や電車で寒い!とまで感じ、外に出た瞬間、今度は猛烈な熱波に襲われてその温度差に身体がついていけず、結局は夏バテを冗長・・・という悪循環を考えると、実にいい傾向であります。私なんか、夏は手放せなかった長袖カーディガンを、ここのところ持つ必要がなくなったもの。

さて今日は気晴らしに、日が落ち始めた時間に某図書館へ。東野圭吾、恩田陸、角田光代など最近の流行り作家さんの本をパラパラ。図書館って静かでほんとにいい。BGMという押しつけサービスもないし。1時間以上を過ごし、小川洋子「やさしい訴え」を速読。小説を速読なんて失礼な・・・。チェンバロとラモー作曲「やさしい訴え」を軸に織りなされる物語、あとでちゃんと読み返します。

火曜日, 8月 21, 2007

山口小夜子さん

山口小夜子さんが亡くなった。平成生まれの人たちにはピンとこないかもしれないけれど、彼女は70年代、日本の女性の美を世界に知らしめ認めさせたトップモデル、さらに「山口小夜子」というまさにモデルを超えた表現者だった。
彼女の表現精神は、“パンク”。本人がそういっておられた。「東洋」で勝負すること自体が、あの時代パンクだったのだ。彼女のようなモデルは、あとにも先にも存在しないと思う。
そんな彼女が、57という若さで孤独死。名前のごとく、孤高の月のようにひっそりと逝ってしまった。
やりきれないけれど、その姿は美しいまま、記憶されていくことでしょう。

月曜日, 8月 20, 2007

眠れぬ夜(という曲がありましたね。by オフコース)

暑さだけなら結構平気なのに、湿気には息が詰まって、酸素欠乏のようになってしまう。昨夜も寝つけませんでしたが、今日もだめ。というより、身体が完全に覚醒していてまったく眠気を催さない。おまけに、昨日寝違えたらしくて首の筋がとっても痛いんです!で、横になるのが大変、身体を起こすのも大騒ぎ。なんとか寝てみようと1時間ほど奮闘しましたが、あきらめて起きてきたというわけです。きっとこのまま徹夜。

今夜はある送別会があって、すすめられるままに焼酎をロックで3杯、4杯・・。お酒を飲むとそのたびに脳が縮んでいく!というのはわかっているのですけどね。今朝もTVでの脳科学者たちの対談でそんな話が出て、やっぱりお酒はちょっと心を開かせる1杯で十分だなぁと。お酒なくたって、なんの問題もなく生きていける。もっとも、「お酒がなくては生きていけない」になっちゃったら問題か。とにかく、お酒は楽しくないとね。脳ミソを痛めつけてしまうんだから、せめて笑って、脳から身体によい物質を分泌してバランスをとらないと。

水曜日, 8月 15, 2007

初舞台

今日は、新宿西口の地下で行われていた夏祭りにてフラメンコの初舞台。高田馬場のスタジオで、カンテとギターの方々と軽く合わせてから新宿へ。会場は、低い天井で空気が動かないうえ、近くの屋台からの熱気で、ぼ~っとなるほどの暑さ。フラメンコ舞台メイクとかつけまつげとかシージョの着け方とか・・・はじめてのことばかりで、仲間のみんなにいろいろ教えてもらいました。肝心の踊りのほうは、、、たとえ頭が働かなくても身体が自然に動くくらいに入っていないと、いざというときだめなんだなということがよくわかりました。やっぱり本番は大事、重要で基本的なことに気づかされますよね。とにかく、初めての発表会の前にこんな経験をさせていただき、ありがたかった。練習練習。

日曜日, 8月 12, 2007

河童

ただ今ロードショー中の映画「河童のクゥと夏休み」。これ、舞台が私の住む街・東久留米なのです。原作「かっぱ大さわぎ」の作者・木暮正夫氏が東久留米在住だったそう。で、私がいつもお散歩してるようなところがたくさん出てくる。らしい。当ブログにも写真で何度も登場する“黒目川”で、クゥが拾われるの。私も知らなかったのだけれど、東久留米は河童伝説が多く残るところなんですって。映画の監督は、藤子アニメや「クレヨンしんちゃん」で知られる原恵一さん。群馬出身と知り、俄然親近感が。(群馬県人は、“上毛かるた”という子供時代共通の思い出を持っているはずなのだ~)私は観てないですが、なかなかよさそうなので、夏休みの親子で映画鑑賞にチョイスしてみてはいかがでしょうか?


さて、以前書いた、武蔵関の踏切の高飛車看板。昼間に通ったので、撮ってきました。

金曜日, 8月 10, 2007

NG

午後一の蝉しぐれの中、後楽園の某スタジオへ赴きフラメンコの個人練習。自分の足さばきの不器用さに唖然としました。始めて2年も経って、やっとこんなこといってる有様。私って、なんにしても本番がないとダメなんだ、ということがよくわかります。。。

さて昨日「ウン十代男性のダメさ加減・・・」などと書いてしまい、ウヌッ何をこしゃくな~と憤慨なされた方もいらっしゃるかと思います。補足しますと、、、データベースはTさんと私に言い寄ってこられた方々のみ、テーマも限定なので、一般的な話じゃないですよ。
たとえば私の話でいえば「何かを得るためには何かを捨てなければならないんだよ」なんて台詞が、見事にもっともらしくそのウン十代の方々から出てきたのであり、このフレーズを聞いただけでドン引きなわけです。一気に酔いも醒め最後の情けも消えるです。そんなことが真理と思ってるなんて、きっとそうやって生きてきたんだなぁ。大体、人生何をもって得るとか失うとかいうのか。・・・日本の古典でも読んでいただきたい。
20代の私は、こう言われてまともにうろたえ悩んで身体を痩せ細らせたけれど、今なら「私には、(あなたのいう)得るものも捨てるものもありません。」
とまぁそういう次元の低い話だったのですから、女性に対してそんな言葉をはいていない殿方たちはどうぞご心配なきよう。

1日の終わりは職質で

今日は平井丈一朗先生プロデュースの夏のコンサート、チェロのTさんとシューマンの幻想小曲集で出演。終演後は新宿のイタリアンに寄り、マスカット香るスパークリングワインを飲みながら、お互いの恋愛体質を語る。それでもってウン十代の男のダメさ加減とか、60代になると程よく大人だからまぁそれもかわいく感じるよねとか、言いたい放題。あぁごめんなさい殿方たち。最近、そう言いたくなるよなことが多くて。

12時過ぎ、自転車で家に向かっていると、後ろからスピードを落とし近づいてくるバイクの気配。すわ、痴漢かひったくりか!どうやって退治してやろうと冷静に臨戦態勢に入っていたら、すーっと横につけたのは白バイだ。「はい、止まりなさい」・・・やれやれまた職質か。
点いたり消えたりだったライトが、とうとう点かなくなってしまったから、無灯火を叱られるんだろうと思ったら、「さっきバイクと走ってたよね?」と厳しい口調。そういえば、私の前をバイクの男性と手をつないで走っていた子がいたな。その背中丸出しで短め茶髪の女の子と、背中隠れてて髪長くしてる私を見間違えたのだった。そんなの間違えるなって!すぐに疑いは晴れ、謝っていただいたけれど・・・なぜこうも職質にひっかかるかなぁ。

水曜日, 8月 08, 2007

白州正子を読んだ後で

ブログってなんだ?
・・・中途半端な日記風独り言行為に多少の嫌気がさす。結局、いくら本音の影を行間にすべりこませたって欲求不満なのだ。ここにだって、言いたいことを書いては消去、消去・・・。
それに、すべてのエッセイは自慢話だって、誰かが書いてたっけ。
やっぱり、目の前の生身の人しか信じない。
それでいいじゃん。mixiもやらない。

火曜日, 8月 07, 2007

水を考える

銀座線に乗っていて、ふと白川義員さんの写真展のことを思い出し、銀座で下車。松屋へ。

白川さんは一貫して、地球再発見による人間性の回復を探り、ときには死と隣り合わせの危険を冒しながら、写真家として一点の妥協も赦さないお仕事をなさっている。今回は、アフリカでの撮影を終えたばかりの「世界百名瀑」(「世界百名山」も含め、そのお仕事の一部がドキュメンタリーとなったNHKスペシャルの折には、私も録音で参加した)。 秘境のなか、ジャングルの奥・・・圧倒的な地球の営みを呈する知られざる滝が世界には数多く存在するが、白川さんの今回の偉業によって私たちもその姿を垣間見、人間の力など到底及ばない、畏れるべき自然に思いを馳せることができる。

「人類にとって一番大切なのは、水」。環境を汚染し続ける現代の我々への警告をこめるべく、白川さんは品性高い滝、“語る”滝を求めて世界中を飛び回った。「水は生きている」、この白川さんの実感は、とても重要なキーワードのように思う。今、巷は水ブーム。人間の身体の6割は水でできている・・・そして、人間が生かしてもらっている地球は水の惑星であり、その“水”は、実はまだまだ未知の奥深い世界なのだ。
ブランド水に大金をつぎ込むのもいいけれど、世界には、きれいな水も口にすることができずに死んでいく子供たちがいることも知っておいたほうがいい。そして、石油が枯渇する前に水が枯れる、そんな末路を迎えないために、考えなければならないことがあるのでは。

日曜日, 8月 05, 2007

高原で薪能

金曜、特急あずさで小淵沢へ。人生最初におつきあいした人の家の別荘がある(年上で、しかも音楽なんてカタギじゃないことやってるってことでお母様に嫌われてたようで、行ったことはない)ってなことを思い出したりしながら、なんとなく車中の2時間が過ぎる。まぁ、たまにはぼ~っとするのもいいか。

目的は、身曾岐神社で行われる「八ヶ岳薪能」。演目は「清経」と「船弁慶」、間に狂言「呼声」。

この薪能は、古神道の流れを汲むこの神社の大祭前夜の宵宮のため、神事としての荘厳な雰囲気がある。池の上に建てられた能楽堂は、日本随一とか。そういえば当夜の2演目はともに、水(海)が関係する能。奏演中、ときどき鯉が音を立てて水面にはねてたりするのだった。
私の席は舞台から少し遠く、演者の細かい動きなどはよくわからなかったけれど、徐々にかわっていく空の色とか、風に揺れる篝火なども含めて浸れるのが、野外で行われる薪能の醍醐味でもあり。周りの木々からは蝉の声、虫の音・・・。
世阿弥作の「清経」は、やはり素晴らしかった。「船弁慶」は有名で(クライマックス「そのとき義経、少しも騒がず~」)わかりやすいけれど、ちょっとウケねらいも感じられるなぁ。でも静御前には名前つながりで昔から親しみを覚えているので、つい感情移入。(私の前世もしくは先祖には、白拍子がいるんでは?と思ってるのだ。)
それにしても義経は24人もの彼女がいて、静御前は結構下のランクだったなんてきくと・・・やるなぁ義経。

翌朝は道の駅で、元気そうな高原野菜や今まで飲んだ中でダントツに美味しい豆乳をゲットして、帰京。そのままフラメンコクラスへ。
さて私のフラメンコ初舞台は、9月イイノホールの前に某デパート屋上でのイベントになりそう。しかもいきなり、10日後だ!

 

金曜日, 8月 03, 2007

長い一日

朝早起きしてピアノに向かい、お昼は浜松町へ。O氏と打ち合わせがてら、貿易センタービル39階でランチビュッフェ。意外にかわいく見える東京タワーと増上寺を望みながらの落ち着いた食事、なかなか美味しかった。

その後渋谷に移り、次の待ち合わせの時間まで思い立ってBunkamura「ルドンの黒」展。一時期、ルドンやブレイクが好きで、幻想的な色彩の印象が強かったのだけれど、今回の展覧会は「ゴヤの黒」とともに語られることも多い「ルドンの黒」の世界に焦点が当てられている。思えば、“ゴヤの黒”体験は強烈だった。もう10何年前のこと、四大版画集当てに八王子の富士美術館まで出かけていったんだった。あれはスペインの黒。何かを創生しそうなルドンの黒とは質が違う。黒の表情というものを、あらためて感じなおした。

5時、KホールのA氏から印刷物を受け取り、ついでに、道玄坂上・穴場の中国茶のお店を教えてもらう。渋谷で時間をつぶさなければならないとき、場所探しに苦労するのだけれど(もうスXバとかドXールとかは飽きてるし、まず混んでる)、ここはいい!一人でも落ち着けるし、中国菓子も本格飲茶もあるしね。なんとかいう高級烏龍茶、1800円が特別に1000円となっていて、ついついその太っ腹な割引につられて注文。中国茶の勉強したいんだよね、と言うと「中国茶はハマると奥が深くてこわいぞ~」と脅かされる。

次の予定は自由が丘、ミュージシャン・写真家の中松義成氏ソロライブ。ライブ前に、奥沢駅近くのお好み焼き屋さんで注文したお料理を待っていると、隣の隣テーブルに井筒監督とお連れが着席。お近くに住んでるのかしら。軽食のつもりが、4人とも結構しっかり食べてしまい、開演予定時間を少しオーバーして会場に到着。ライブはラジオのために収録されていて、ボサノバ調の癒されるオリジナル曲弾き語りをくつろいで聴く。ご本人もおっしゃってたが、唄うお声は意外に高いのであった。
終演後お話して、1時帰宅。ふう。

火曜日, 7月 31, 2007

地味な1日も大事に

今日は家にこもって練習。スペインもの、ショパン、そしてモーツァルトがこの秋の3大メニュー。
9月14日ピアノプラザ群馬・シューベルトサロン〔高崎〕では、幻のピアノ「ファツィオリ」を弾きます。チッコリーニのリサイタルで初めて聴いたファツィオリの音はとても印象的でした、私の指からはどんな色がするのだろう、と今からとっても楽しみ。9月21日はカルラホール「音楽の楽しみVⅡ」にて、モーツァルトリサイタル〔世田谷〕。現代のピアノに加え、会場常設のフォルテピアノ、そしてクラヴィコードを持ち込んで弾きくらべます。
10月11日はクラシック専用ライヴカフェ・カーサクラシカ〔赤坂〕2回目の登場。「秋の夜、ショパンを旅する」と題してオール・ショパンです。10月後半には、カルチャーセンターの老舗・朝日カルチャーセンター(新宿住友ビル)に初登場の予定。日程が確定したらまたお知らせします!

練習の合い間、頭の整理のため部屋の掃除。フラメンコ復習。パソコン事務。夜になって、ふと読み返そうと手に取ったのが三島由紀夫「春の雪」すごいもの選んじゃったな。疲れた頭には、どちらにしようか迷った「魅せられたる魂」のほうが読みやすかったんだが。こうして更けゆく7月最後の夜・・・ 

月曜日, 7月 30, 2007

嵐のあと

選挙結果はすごいことになりましたね。自民党5役のうち3人もの首が飛び・・・ここまで風が吹き荒れるとは。さてこれからどうなるのか、それによってはまた、次の選挙で大きな反動があるのかも。

昨日あまりの暑さに駅からバスで帰ろうと、発車時間までバスの中で涼んでいたら、開いたままのドアから突然鳩が乱入!バスの中をばさばさと飛び回り、パニックでそこここの窓にぶつかりまくって、乗客も大変な騒ぎ。「鳩のおなか」と「羽の音」が嫌いな私は、耳のすぐわきを飛び過ぎる鳩が起こす風にまさに鳥肌が立ち、首を縮めてただ震えておりました。前の方に座っていたおばあさんの「誰か捕まえる人いないの~」の声にすっくと立ち上がった一人のおじいさまが、飛ぶのをやめて床を歩き始めた鳩を両手で捕まえて、外へ放してあげました。さすが頼りになるのは・・・若者ではない。2人いた若い男性は、何も反応せずでした。

金曜日, 7月 27, 2007

ピアノも生きている

この時期はピアノの音や鍵盤の感触が面白いほど変わります。それによって「今日は雨だな・・・」とか天気も占える。原因は湿度と温度ですが、湿度がより影響します。除湿をかければいいのだけれど、うちにある除湿器は古くてとてもうるさいうえに気温がすごく上がる、いいことなしの粗大ごみ状態。エアコンの除湿も今ひとつ効きが悪くて、困ってます。

私の練習室のピアノはベーゼンドルファーというウィーンの楽器。まろやかによく響く低音や品のよい高音が魅力で、ピアニッシモが美しく音の伸びがよい・・・歌にあふれた(これでもかと歌いあげない)シューベルトや、曲によってはドビュッシーなどなんともいえない雰囲気をかもし出す、私は大好きな楽器なのですが、ちょっと特殊なだけに調律調整がとても大事。とはいっても私のベーゼンはとてもよい子で、つきあいも19年目となりますが年々よくなっていて、調律も年に一度で十分、多少の音程の狂いはありますがいつも「状態としてはあまり崩れていないですね!」と言われます。

ちょっぴり鍵盤が重く感じる夏は、自分が下手になったのではなかろうか!と思うこともあるくらい。その季節が、今年も遅ればせながらやってきました。空気がカラッとしてきてべたつかなくなる秋は、また嘘のように指さばきも軽くなるのです・・・

火曜日, 7月 24, 2007

夏はこれから!季節のものを食べようね

なんとすっきりした朝だったのでしょう!
少しだけ開けておいた窓からの涼やかな風で目が覚め、外を見たらなんと快晴、さっそくいつもの川へ散歩に行きました。眩しすぎる。緑もわさわさしてます。
お昼ごろピアノに向かっていると、思いがけず、何年も会っていなかった先輩ピアニストのHさんから電話がかかってきて・・・10分後にはもう、うちから車で5分のところに住む彼女の同級生ヴァイオリニストさんの車でお迎えが。母2人、子2人+私で、本格的インド料理のお店へくり出しました。インド料理屋さんではいつもナンを頼みますが、ここはパンの種類が豊富。なので、全粒粉使用でヘルシーなロティをオーダーしてみました。プレートにはマトン(羊大好き!)とナス(夏だから)のカレー2種と、シシカバブ(辛いけど上品、しかしちゃんとインドの味)、タンドリーチキン(柔らか*)、サフランライス(スパイス効いてて美味しい)、サラダ(青唐辛子のドレッシングがクセになりそうな辛さ)。そしてすっきりと定番のラッシーでシメ。もちろん完食。
私の夏に食欲減退はない。

そして明日は、土用丑の日を前に浅草の老舗で鰻デーなのだ~。

月曜日, 7月 23, 2007

「週末の」スケジュールは隙間なく

週末はいろいろ続きまして、気づいたら月曜に。。。

金曜は、お弟子さんのレッスンをしたあと、某音楽雑誌の前編集長と飲み。中央線沿い、お魚の美味しい飲み屋さんでまずは音楽話に花を咲かせていたのですが、そのうちお店常連のお客様たちを巻き込んでの盛り上がり状態に。そのなかでも、なんと並びにいらした男性お2人は音楽関係(管楽器)、前編集長とは共通の友人知人のお名前がバンバン出てきて意気投合しちゃうし、なぜか私と撮った写メを、お仲間の某有名オケ団員の管楽器奏者さんに送信なさったりしてるし(どんなメールが飛び交っていたのか~)・・・そんなこんなであっという間に12時を回りそうな時間に。翌日も朝から用事だし、大変、私もう帰りま~す、と失礼しましたが、焼酎の合い間にご主人がなみなみとついでくださった日本酒が効いてしまっていて・・・駅からタクシーでなんとか家に着いてどろ~んとなっていたら、母が起きてきて「な~に飲みすぎ?」と笑われてしまいました。
反省。これからはやはり、蒸留酒一筋でいこう・・・

日曜はまず、9月はじめにあるフラメンコの発表ステージ(私にとって初舞台です!)に向けての舞台構成のレッスン。スタジオにいたのは3時間半にわたりました。一緒に躍るメンバーの中で一番歴も短くなかなかスタジオでの個人練習もできない私、でもこの夏は真剣モードでがんばらなければ。
お昼抜きで新宿に移動、チェロのレッスンのピアノ伴奏(れっきとした二重奏曲なので伴奏とは言いたくないのですが!)で2時間半。曲はシューマン、解釈の引き出しを増やしていただけたような、素晴らしくいいレッスンでした。長い一日でした!

木曜日, 7月 19, 2007

次の旅は中南米かも

昨日は17歳のアルパ奏者・今村夏海さんのコンサートへ(オペラシティ・近江楽堂)。
前回築地の「キューバンカフェ」で聴いたときより、ご本人の雰囲気も奏でる音楽も一回り成長されていて、楽しませていただきました。メキシコ、パラグアイのアルパ名曲に加え、「ニッケ色の肌」「コーヒールンバ」などポピュラーなナンバーも。コーヒールンバは、私の時代だと荻野目洋子さんが歌ってたのが耳についているのですが、この曲オリジナルはルンバではないしあんな歌詞でもなくて、「愛の苦しみと悲しみは/その苦さをひき潰しているようだ・・・」と唄う、コーヒー挽きの暗い歌なのだ。ギターのエルネスト河本さんも相変わらず上手かった!

終演後、主にメキシコで録音された彼女の2枚目のCD「メヒコの彩色(いろどり)」を購入し、サインをいただいてちょっとお話してから、渋谷へ移動。

南口からすぐのその名も「マドリッド」というスペインバルにて、O氏、中南米音楽にお詳しいH氏、そのご友人のラテン音楽好きH氏とまずは乾杯。オーナーのM女史も加わり、お喋りに花が咲きました。お店のかわいいチリ人女性とスペイン語で会話、スクリーンにはT.V.E.の映像が流れ、カジョス・ア・ラ・マドリレーニャ(マドリッド風牛胃袋の煮込み)やボケロネス(カタクチイワシの酢漬け)をつまめば、まさにここはスペイン。ここは朝4時半まで開いているので、今日は朝までだー!という雰囲気だったのですが、お2人は家が遠いからと先にお帰りになり(といっても私の家が一番遠いのだけど)、残ったOさんには、物資輸出の船にトラブルが起きたと会社から電話が入り、翌日に備えて帰宅が決定。というわけで私もおとなしく終電で帰路につくこととなりました。
皆さんも渋谷あたりで終電を逃したら、ここへ寄ってみてください。1階がバル、2階がレストランです。

やっと解決

ここ数日Bloggerがおかしくなっていて、全然書き込みができませんでした!Firefoxが全然ダメ。エクスプローラで開いたら動きました。なぜ早く気づかなかったか~。

17日は音楽プロデューサーN氏とランチ。今回の私のモーツァルト新譜をたいそう気に入ってくださったのですが、私の演奏が変貌したということでその謎をお知りになりたい、という興味もあったらしく、久しぶりの長い会食となりました。業界ウラ話満載なので、残念ながら詳しい内容は書けませぬm(_ _)m

筑紫哲也さん、世界的ヴィオラ奏者の今井信子さん、丸山眞男さん・・・と本の話が続き、今話題の「女性の品格」のことにも。すごく売れているらしいけれど、あれはどういう人が読むんだろう。品格なんて、もともと備わっている資質(+環境や経験で培っていくもの)であって、読んでどうこうするものなのか?とうとうそこまで日本はおちぶれたか?!と私はついヒートアップ(読んでもいないのに失礼)。こういうものです、と読んでわかった気になったって、所詮知識は知識でしかないって。「品格」ばやりの今だから、このテーマで書けば売れますよと書かせた人がいるんだろうなと勝手な推測。まぁビジネスというのはそういうものですよね。

夕方、高田馬場のクラシック・ジャズ専門店「ムトウ」に寄り、CDの営業をして帰宅。

日曜日, 7月 15, 2007

語学オタク

残念、日付変わってしまいました。

昨日はOクラブのパーティーにゲスト出演。カナダ大使館の参事官ご夫婦と久しぶりのEnglish conversation。いや英語も楽しいなぁ!しかし外国語を話すときってなんでこんなにテンションあがるんだろう。英語、フランス語、スペイン語とそれぞれ声音までかわるもんね。もちろん身振りも姿勢も自然と違ってくる。姿勢は、断然外国語を話しているときのほうが良いですね。目上の方とお話しするときなど特に、あと私は多少背丈があるほうなので、日本では多少無意識にかがんでしまうんですね。電話でも、つい話しながらお辞儀してしまうときがあるでしょう?スペイン語なんか、一度知り合ってしまえばあまり上下関係とか気にせず話しますから、背筋伸ばしてても大丈夫。だって初対面の挨拶からしてホッペに往復キスですからね。ちなみにフランスでは、往復+1の3回が多かった。日本では、お辞儀してぶつからない距離感を保つから、ときどきさみしくなっちゃったりします。スキンシップの少ない子供時代を過ごしたからか、人にさわると安心するんです。・・・もしかして、すごくヘンな告白してますか?!

そういえばさびついてしまってるフランス語もそろそろなんとかしたいです。月末はエディット・ピアフの映画でも観にいって、しばしフランス語にひたるとしますか。。。

金曜日, 7月 13, 2007

文楽!

昨夜早く寝ようと思いながらも、何気なく「トップランナー」をつけると、ゲストはどこかで見たお顔!と思ったら、いつも公演のご案内をいただく文楽太夫の豊竹咲甫太夫さんでした。(といってもご本人とは直接お話した事はなく、縁あって、彼の奥様(歌手)とお知り合いになったからです。)つい、最後まで見てしまった。

三味線奏者の弟さん(鶴澤清馗さん)と息が合いすぎてもいけないというのは、クラシック音楽のアンサンブルにも通じて大いにうなづけることでした。咲甫さんは語りで、清馗さんは音楽で、舞台の上では戦うくらい真剣勝負じゃないといけない。「息」の話も面白かったですね。

それにしても太夫さんがトップランナーに出演とは、今ほんとに文楽が“来てる”んだなぁ。最近はチケット入手が非常に困難とか、以前は当日でも入れたのに!高校時代から歌舞伎も能も観ているけど、そのころから“文楽は映画のようだ”と思っていて胸が震えるほど大好きだったので、いま文楽にもこういうスターが出てきてファンを広げているのは嬉しいことです。
今度咲甫太夫さんが出演する国立劇場での公演は、9月8日~24日。演目は「夏祭浪花鑑」、チケットがんばってゲットするぞっ!

今日はこれから、Oクラブパーティーにピアノでゲスト出演です!

木曜日, 7月 12, 2007

猫。

明け方に見た夢に、猫が出てきました。私はこの猫をすごく気にかけて世話をしているんだけど、左手首を甘噛みされるままにしていて、気づいたら両側から血が出てました。歯は血管ギリギリを狙っていて、慌てて猫をどけて止血。そのとき、なぜかその手首(肌が透明なのだ)から、「インゲン」が出てくるのだった。ピンセットで注意深く、3つくらい緑色のインゲンを取り出しながら、「シュールだなぁ・・・」と思っている夢のなかの私。

それではこの夢で思い出した、スペインで最後に住んでいた家にいたかわいい白猫たちをご紹介しましょう。4匹いたのですが、それぞれ目の色が違うので簡単に見分けがつきました。ブルーの目を持つヒメという子は、私が畑仕事をしていると必ず足元に寄って来て、異常なほど甘えるのでした。この写真はキッチンからとったもの。向こうに見えているのはプールです!下の子(チビ)は一番悪戯好きでうるさくって、目は黄色だったかな。特別に、門からみた家も公開しちゃいます!週末午前中の仕事は、まずプールの掃除と畑の世話。お昼は庭にパラソルつきの白いテーブルを出して、ワインとともにゆっくりお食事。広い畑は向かって右側にあって、野菜はほとんど自給自足でした。極楽!

水曜日, 7月 11, 2007

続・久々スペイン映画

アルモドバルの「Volver」を観た!
最初のシーンからスペインにワープして胸が熱くなった私。アルモドバル作品はエキセントリックだったり展開が早かったりするものが多いのですが、この映画では、非常にリアルなスペインを感じました。(少なくとも私は)話はほぼ最初のうちから見えていたのですが、それでもしらけさせない自然さがある。物語はほぼ女性のみで展開され、ペネロペ・クルスの“強く毅然としたスペイン女性”(いや、私はあえて「カスティーリャの女性」、といいたい)の演技が新鮮。Volver〔戻る〕というキーワードが様々な意味合いをもってちりばめられているのだけれど、「帰郷」という邦訳をつけたすのはどうなんだろう?そういう意味もあるけど、なんとなく納得がいかないなぁ。

それにしても、ペネロペ・クルスはやはり、スペイン女を演じるべきなんじゃないか。ハリウッドじゃなく、アルモドバルのような監督が彼女を成長させるのだ~。ロラ・ドゥエニャスは最近も観たなと思ったら、「Mar adentro」に出ていたのでしたね。邦題ど忘れ。彼女もチャーミングな女優さん。

しばし映画の世界にどっぷり入って、懐かしいマドリッドの風景を歩いていたので、映画館を出て傘をさし外を歩きながら、「なんで私はこんなところにいるのかしら?!」と違和感を感じてしまいました。

火曜日, 7月 10, 2007

丸の内に音のオアシス

私のモーツァルト作品集第1弾となった3枚目のCD「PERLA」がかかったケンウッドスクエア丸の内でのプロムナードコンサート(12時~13時)にお邪魔しました。スピーカーの方に向かって客席が作られていて、丸の内界隈にお勤めとみられるビジネスマンの方々が聴いていらっしゃいました。目を閉じて音楽に集中していらっしゃる方、雑誌や本を読まれる方、かかっているCDのブックレットを読む方・・・と、周りを気にせず思い思いに過ごせる空間。こんな風に、自社のオーディオシステムを使っていい音質で様々なCDを聴ける場所を一般に開放しているのは、いまや都内ではこちらのみだとか。しかも、クラシック、ボサノヴァ、ポピュラー、ジャズ・・・とりあげるジャンルも様々で、ここに来ていれば、きっとお気に入りのディスクに出会えるという楽しみもあります。ちなみに私なら、30日のガリアーノトリオwithゲイリー・バートンのCDなど聴きにいきたいなぁ。

お客様がはけてから、異なるスピーカーのいくつかでさらに試聴させていただきました。さすがいい音で聴くと幸せを感じますね。スピーカーそのものにも個性があるし、アンプとの相性でも出てくる音質は変わってくるのですが、特に、約100台限定で作られたという、かなりコンパクトで家具調の上品な木目のスピーカーで聴くと・・・とってもリアルで、録音後すぐにホールの袖で聴いた音に限りなく近い感じ!ケンウッドのTさんによると、打鍵してから実際の音が出るまでのほんのわずかな間の空気感まで感じられる、とのこと。納得です。

その後は有楽町から銀座、池袋と回り帰宅。お昼ごはんは4時半、これで夕ご飯も兼ねちゃおうと思ったけれど、もちろん無理でした~!

国際的な視野を持とう

昨夜は青山で行われた、国際政治学者ペマ・ギャルポさん〔チベット出身、ダライ・ラマ法王14世アジア・太平洋地区担当初代代表ほか肩書き多数)を囲む会に出席。以前コメンテーターとして出演されていた番組はよく拝見していましたが、エネルギッシュでとても気さくな方でした。お話を聞いていて、今の政治家にはプロがいなくなっている、という思いがしました。「鳴かぬなら、自分が鳴いちゃうXXX」には笑ってしまった。参加者の質問に応える形でのアジアの経済圏についてのお話は興味深かったです。もっとアジアに目を向けなければ。

帰宅すると、以前よく一緒に演奏させていただいていたホルン奏者・Uさんからのお便りが届いていました。演奏会のお知らせかな?と思い封を開けると・・・なんと、プライベート花火会へのお誘いでした!この方、花火好きが高じてなんと花火師の資格をとり、はや10年。研鑽を重ねて、とうとうプライベートで自作の花火を打ち上げてみんなに楽しんでもらう会を開催するまでになってるのです。とっても素敵ではないですか?もちろん、Uさんはホルンの腕前も素晴らしい。音楽家には、時々こういうユニークな方がいるんです。某温泉地で開催されるこの会、演奏会本番ラッシュのころだけど・・・とっても行きたいぞ!

月曜日, 7月 09, 2007

CDコンサートのお知らせ

昨日はカーサクラシカでの初ライブでした。7時から10時までという長丁場でしたが、大部分の方が最後まで残って楽しんでくださいました。いらしてくださった皆さま、どうもありがとうございました
写真など後ほど載せます*

さて明日10日、<ケンウッド丸の内スクエア>でランチタイムに行われているプロムナードコンサートに、私の最新CD「PERLA(ペルラ)」が登場します!詳しくはケンウッドホームページをご覧ください。私も丸の内散策かてら会場にお邪魔するかもしれません。

金曜日, 7月 06, 2007

お掃除の効能

穏やかに過ごした日。梅雨の晴れ間も今日までかな。
掃除洗濯に精を出し、すっきりした部屋に風を通しながらゆったりコーヒーを飲む贅沢も久しぶりに味わいました。冬物セーターもやっと全部洗って、収納できましたし。お布団もおひさまの匂いが気持ちいい!
たまには、一日家にいる日っていうのもいいですね。
でもなんだか頭がカスタードクリームみたいで・・・こんなことしか書けないです。
殺風景だからせめて写真でも。でもこれ、3年前のです、お赦しを~

木曜日, 7月 05, 2007

星に願いを

やっと梅雨らしくなってきました。今日で芸大の前期出講は終わり。
さて私のところにも「神の目」の画像がまわってきました。その形状と、3000年に1度しか起こらないという珍しい現象ということで、神秘性を持たせたメッセージとともにヒーリング・スピリチュアル系ブログやmixiなどで話題になっているとか。
私はかつて、飽かず星空を眺めては心震わせる、天文学者になりたかった子供。つけられた名前やジンクスよりも、遠い宇宙で起きた現象、営みそのものに果てしないロマンを感じます。いや、でもそういうジンクスが生まれること自体にも興味あるな。古来から、人間は自分の力の及ばないところに願いをかけてきたんだよね。今も健在の七夕伝説だってそうだものね。
ありがとうRちゃん、幸せを願ってくれて。

火曜日, 7月 03, 2007

ライブのお知らせ

7月8日(日)、赤坂にあるクラシック専用ライブカフェ「カーサクラシカ」夜の部のライブに登場します!
7時~、8時15分~、9時半~の3ステージ、出入り自由。ミュージックチャージ2100円は通しで有効です。

初登場なので、名刺代わりにオールスペイン音楽プログラム。題して<Shizuka presents ピアノで世界旅行!スペインの夏の夜> トークコンサートも多くさせていただいている私ですが、こちらはライブハウスということで、より自由に、スペインで出逢ったこと、人、感じたこと・・・などを織り込んだおしゃべりをさせていただきながら、カスティーリャ、バスク、カタルーニャ、アンダルシア・・・などの地方にちなんだ名曲の数々を演奏したいと思っています。

日曜の夜ですが、皆さん是非遊びにいらしてください。お待ちしています!
ご予約はカーサクラシカまで。電話:03-3505-8577 メール:info@casa-classica.jp
(カーサクラシカ:赤坂見附駅から徒歩2分。一ツ木通り、APAヴィラホテル隣のオレンジボックスビル地下です。)

月曜日, 7月 02, 2007

固定電話にかかってくるのは・・・

今日留守電を再生したら
「下山静香さんのお宅でしょうか。XX事務所でございます。このたびは、後援会へのご入会まことにありがとうございました。参議院選挙は、7月29日、・・・・(中略)どうぞよろしくお願いいたします!」

えぇぇっ!?後援会なんて入ってないって!XX氏って何者?誰か勝手に私を、名前も聞いたことない政治家(候補)の後援会に入れたのかっ?もしくは、わざとこういう電話をかけて印象に残らせようという姑息な魂胆?どちらにしてもけしから~ん!というより気持ち悪い! 

夜ピアノ部屋で暑さに耐えながら練習していて鳴った電話、そのまま弾き続けていたのだけど重要な電話だといけない、と思い直してとったら
「お忙しいところを申し訳ございません。私どもXXライフと申しまして、30代の独身の女性に結婚相手を・・・」

えぇいまたか。今までに2回かけてきている同じ会社。どうせなにかの詐欺だろうと私は思っているのだけれど、「今手が離せませんので、失礼」などと普通に断るのでは相手もつまらないだろうと思うので、毎回違うことを言ってあげています。
今日は「わたくし、おかげさまで相手には不自由していませんので必要ありませんわ、ごめんなさ~い」と声音を変え即席マダムになってみました。
「あ・・・すみません・・」といきなりトーンが下がって、切られた。遊び甲斐のない人だなぁ。

土曜日, 6月 30, 2007

色のない金曜日

今夜はひどい湿気で、街には靄がかかっていました。

今日は荻窪~銀座~池袋と用足し。特になんということもなく、ただ無駄に歩いたなぁ、池袋駅の地下が蒸し暑くて匂いがこもってたなぁ・・・という感慨のみが残ってます。

息を詰まらせる湿気とともに夏が近づいてくると、無性にスペインに帰りたくなります。あの強烈な光、長い夜、美味しいお酒・・・そして街にあふれるスペイン語の響きに身をゆだねたくなる。スペイン語やフランス語、イタリア語などラテン系の言語の渦の中にいると、とっても心が落ち着いて安堵するのはなぜなのでしょう。一体何人だ私?!

そして私のパスポートは期限切れ。せめて、アルモドバルの「Volver(帰郷)」を観に行こう。

木曜日, 6月 28, 2007

君のかばんには石でも入ってるの?(よく言われるセリフ)

今日は肩にバッグがずっしり重かった・・・朝から北千住、根津、阿佐ヶ谷、武蔵関と1日かかって11時半帰宅。阿佐ヶ谷では青柳いづみこ先生とお茶。11冊目の著作となるエッセイ集「ピアニストは指先で考える」を拝受。少し遅れてしまった私が到着したときもテーブルで原稿校正をしていらっしゃいました。文筆と演奏と教授と家庭を両立(っていわないですよね、2つだけじゃないから・・・)させ、いつも超忙しなはずなのに、そんな切羽詰った雰囲気は微塵もお見せにならず、今日も悪戯好きの妖精みたいな感じでお喋りに付き合ってくださいました。

武蔵関で笑ったのは、踏み切り前に大きく立てかけてある「自転車も降りて渡れ」という看板。こんな高飛車な看板はなかなか見ないので、インパクトありました。普通「降りて渡りましょう」くらいのトーンで促すでしょう・・・それがこう強く命令されると、意外に「す・て・き・・・」とヨロメき言う事きいちゃったりして。

家に帰ってメールをチェックすると、カザフスタンのB氏から久しぶりの連絡。カザフスタン相撲協会の会長である彼は、朝青龍をお国に招く準備で大忙しだとか。秋にまた日本に行くから、今回こそ絶対に会いたいとのこと。「前回会ってから長い時間が経ちすぎてると思わないかい?なんといっても君は日本で一番の友達だから!」
確かに、前回浅草界隈をひたすら散歩したのは何年前だったか。8年くらいは経っていると思うのだけれど、その後は年に何度か電話で話すのみ(私の英語はスペイン語に侵されてどんどん怪しくなっていった)。その間にも、日本には年に数回来ていて多くの日本人と関わっているはずなのに、それでも私を一番の友人と思ってくれているとは。初めてアエロフロートの機内で隣り合わせてから10何年、不思議なご縁だなぁと思います。

吉原大門のすぐそばの桜肉「中江」4代目ご主人とも、最近はメル友状態で楽しいやり取りをしています。「中江」といえば、作曲家でエッセイストとしても活躍なさった團伊玖磨さんも、足しげく通った馬肉料理の名店。私のような弱輩は「足しげく通う」とまではいかないけれど、食せば夏バテによし、冬は身体がポカポカに、と1年中いいことづくし。何よりも「美味しい!」これにつきますね。今度はいつうかがえるかな。

火曜日, 6月 26, 2007

エネルギー注入中

日曜日は青葉台にあるカフェまで、磯野鉄雄さんのギターコンサートを聴きに行きました。相変わらず素敵な音楽を楽しませていただいたあと、田園都市線で駒澤大学まで。そこから歩いて15分の友人宅での弾き合いの会に出席。演奏したあとのお食事会がまた楽しみなのですが、この日は久しぶりに参加のメンバーもいてみんなお口のほうも絶好調。でも、なんだかんだ言っても「物事には全て多面性があり、正解は一つではない」ということを大前提としてわかっている仲間たちだから、長い間(しかも常にテンション高い)うまくいっているのですね。ピアニストの集団にしては珍しく成功している例として、研究材料にしてもいいくらいであります。

この夜は焼酎ではなくワインをいただいたため、私は全身ピンク星人と化し、10時半ごろおいとましました。最後の電車で座れたためついうとうとしてしまい、はっと目覚めるたびに「乗り過ごしたらもう上り電車はないのよ!」と自分に言い聞かせ、なんとか自分の降りるべき駅で立ちあがることに成功。

それにしてもここ10日ばかり、毎日深夜と早朝にかかってくる無言電話・・・迷惑電話サービスを再契約するしかないかなぁ。こういう人は一体どういう生活をしているんでしょうね。なにを求めているのかしら。

土曜日, 6月 23, 2007

無題です(エネルギー切れ)

今日は身体が疲れすぎてもう仕事できない~と思いながら、とりあえずブログは書いとこう、とやってきました。運動による健康的な疲れなので気持ちはいいのですが、今夜から温泉に行ってしまった友人たちがうらやましい。

朝の太極拳は、「扇」がとりあえず最後まで通りました!龍に蝶に山に海、と大スペクタクルでここまできたけれど、最後は美しく天女が花を散らすのだ。頭の上で扇がひらひらと舞ってカタルシス。

フラメンコのあと帰宅して、先ほどまでピアノ部屋籠り。7月から9月の間にある5つの異なる演奏会のプログラムを数日中に決めなくてはならず、楽譜を引っぱり出してはあれでもない、これでもない・・・と弾き散らしているうちに、ピアノの上は楽譜の山。そして今この机の上では、コピーやチラシや新聞の切抜きやCDやなにやらが渓谷を形作り、振り返ってソファを見れば洗濯物の山が~。(今日お天気よかったですからねぇ。)

それでもって今日も待ち人からの音信はなく、正直へこみます。かまってくれないと死んじゃうウサギちゃん状態(でもこのウサギの話ウソなんだってね)、なのになんのためかわからない意地張って凹んだまま寝てしまう・・・。
日本にいると、どうしてこうひねくれていくんだろうか。

金曜日, 6月 22, 2007

豊かな雨の一日

やっと訪れた恵みの雨に、心もしっとり落ち着いていざ、外出。

まずP会社のM会長さんと昼食、その後、名曲喫茶「ミニヨン」にて食後の珈琲。名曲喫茶とくれば、やはり「珈琲」と書きたくなりますね。
窓の外にかすかな雨の音を聞いていたら、リヒャルト・シュトラウスの「4つの最後の歌」を聴きたくなったのでリクエストしました。深みのある珈琲(ビター)をゆっくり味わいながらおしゃべり。どんなときにどんな音楽?という話になり、Mさんの場合は「高揚しているときはワーグナー、沈んでいるときにはラフマニノフ、落ち着いた気持ちのときはモーツァルト」だそう。確かに、それよくわかります。「モーツァルトはどんな気持ちのときにもいける、万能薬だね」ということでは見解が一致。R.シュトラウスのあとにかかったモーツァルトのピアノ協奏曲、雨にもすごく合ってた。ブレンデルの紡ぎだす美しい音!・・・やはりLPの音っていいなぁぁ。
Mさんはお仕事に戻られ、私はしばし残って、さらに至福の時を満喫。細胞が、水を含んでふっくらしたような感覚!昼間の雨、珈琲、そしてモーツァルト。ここはこの三位一体で決まり。

少し歩いて、おなじみのサロンKへ赴き企画の相談。収穫したての梅で作ったばかり、という梅ジュースをいただきました。自然で豊かな甘さ、しかもすっきりして美味!あぁなんていい日だろう。コップ敷きにしているのはあじさいの葉、風流です。お香のかおり、梅ジュース、紫陽花。続・素晴らしき梅雨どきの三位一体。

今日はさらにもう1か所。世界を舞台に事業をなさっているS会社を訪問、K会長さんに面会、いろいろお話をうかがい、帰宅。
さて空腹に勝てなくなってきたので、最近確信している「大物の法則」はまたの機会に。。。

木曜日, 6月 21, 2007

積み重ね過ぎていく日々

昨日夕方は中目黒のCASPER'S Galleryへ、牧野良幸さんの個展。
もう20年近いお付き合いになる牧野さん、でも見た目あんまり変わってないのがすごい。銅版画のほか、石版画、雲母をつかったきらきら作品、楽しいオブジェなど、久しぶりのマッキーワールドを楽しませていただきました。話の流れでいつのまにか身の上話になり・・・ちょうどお客さんも途切れたこともあってつい長居をしてしまいました。
表現や創造にこだわって生きていくって、外から見たらある意味贅沢な選択なのでしょう。でもそこには覚悟がいる。でもって私にとって大事なことは、笑って覚悟を決めて、眉間に皺なんか寄せないのだ~。脳を過小評価して自分を狭めるなかれ。
目黒川沿いの小洒落た道、そんなことを考えながら戻ったのでした。
そして今日は高崎へ。お忙しいなかお時間を割いてくださったNさんありがとうございます。往復の電車の友は青柳いづみこ著「翼の生えた指 評伝 安川加寿子」(かずこの「ず」の漢字、探せなくてすみません)。道中半分の時間を寝てしまわなければ、最後まで読めたんですが。30分以上乗る電車で私に寝るなというのは無理な話。でもこれだけ読めたのは面白い証拠、明日読み終わる予定。ところで青柳先生の最新エッセイ集(「ピアニストは指先で考える」かな?)に、私の話ちょこっと書いてくださっているらしいんです。ドキドキ、どんなことが書いてあるのかしら?!

水曜日, 6月 20, 2007

ネットカフェで光陰矢のごとし

徹夜になるかも、と思った書類作成が意外にも早く終わり、その勢いでブログ書き込みにやってきました。スペイン語バージョンも辞書なしでとりあえずは作成完了、日本語よりも書きやすいって一体どういうことだろうか。この言語の持つ明晰さなのかしら。

今日は日が暮れてから荻窪。ひとつ用事を済ませたあと、駅に隣接しているインターネットカフェへ。ここにはいいレーザープリンターがあって、冊子原稿をプリントアウトするのによく使っている場所なのですが、今日は取材?のためにある漫画をまとめ読みする目的でした。しか~し3時間パックで、いくらでも飲めるドリンクをとってくるのも忘れて一心不乱に読み進みメモをとっていたのですが、全巻読破はならず時間切れ、読みが甘かった・・・。いっそナイトパックで入ってそのまま夜明かしし、にわかネットカフェ難民となるべきだったか!

帰りの中央線では特快に乗ってしまったことに気づかず、ドア際で立ったまま本気で寝ている3人の男性に挟まれた状態の私の目の前を、あぁ無常にも後ろに流れ過ぎていくマイ・ステーション・・・ 先の駅で降り、逆方向の電車に乗りなおして戻ったら、バスはちょうど行ってしまったところで20分近く待つはめに。帰宅したときには空腹のあまり、2度目の晩御飯をとってしまった私でした。

月曜日, 6月 18, 2007

空梅雨?

昨日は、わたくしX回目の誕生日でございました。メールくださった皆さま、どうもありがとうございました!

わが家族も今年は全員覚えていてくれたようで、父は出張先の九州から、母と妹は実家からお祝いメールを送ってきてくれました。しかし彼らが携帯メールを覚える前は、電話でハッピーバースデイの歌を歌ってくれたりしたんだけどなぁ(これ終わるまで待ってるのがちょっと面映い)と、ちょっと味気なく思っちゃったりして。なんて贅沢言ってスミマセン、昨日は本番だったし、邪魔しちゃいけないと気を使ってくれたんでしょう。

そういえばスペインでは、誕生日の人の耳を、歳の数だけひっぱるんですよ。
パスポート更新して、荷物も持たずにスペインに飛びたいなぁ。。。

土曜日, 6月 16, 2007

音楽、お酒、ダンス、また音楽・・・

昨日は某オーケストラの団員オーディションへ、友人の伴奏。5時起きして7時に家を出てラッシュにもまれ、一日がかりの審査が終わって・・・まだ空が明るい5時ごろから2人でお疲れさま会。
お食事しながら、大きい丸グラスになみなみ注がれた焼酎(この日は「さつまの海」「明るい農村」「いもいも」「不二才、はい」)をロックで4杯。そのあとアイリッシュバーに移り、ウェイターさんおすすめの「ブラックブッシュ」なるウィスキー、ダブルをロックで飲んで(かなりハイピッチで)、10時にはお別れしたのですが・・・あぁ久しぶりにかなり酔ってしまった。・・・詳しくは書くまい。
駅からの帰り道、前方に自転車でパトロール中の警官の姿を見るなり、何食わぬ顔(のつもり)で自転車を手押しして通った、気の小さい私。家に着いてそのまま2時間ほど正体不明、目覚めて2時ごろ入浴、3時就寝。

今日の朝も少々ぼーっとしていましたが、午後フラメンコでしごかれ、復活しました。
今日の先生のおことば:「よもや変なダイエットなんかしてる人いないだろうね?ここに来てる人はダイエット禁止!しっかり食べなきゃ動けないよ!」
さて、明日は演奏会本番。

水曜日, 6月 13, 2007

クラシックライヴハウスが流行の兆し

6月の室内楽演奏会はすでにチケット完売。さて次回皆さまにご案内できるライヴは:
7月8日【日】東京・赤坂のクラシックライヴカフェカーサクラシカに初登場します(夜の部)。普通の演奏会とは一味違ったトークと、ピアノ演奏でスペインをめぐります。チャージ制、3ステージ。ステージの合い間には私も皆さまと飲んだりおしゃべりしたり・・・ くわしい情報は、上のカーサクラシカアドレスよりスケジュール7月をご覧ください。ご予約お申し込みをお待ちしています!

火曜日, 6月 12, 2007

初夏

朝から演奏会のリハーサル。アンティーク調で落ち着く隠れ家的なサロン。ピアノは木のぬくもりを感じさせる音色のスタインウェイ。


空を見上げる白い太陽。
残像を見上げる私。

月曜日, 6月 11, 2007

あまっちゃってます

午前中は手紙書きと日課の郵便局詣で。午後一で太極拳、フラメンコの復習・・・ひたすら身体を動かし、気がつけば1時間半が経過。鏡を見ると左目が真っっっ赤、血の涙が出るのではないかとおののいた!そのあとレッスンにやってきたMちゃんがやたら私の顔を凝視していたのも無理はありません。

今日は気持ちの動きがたらず。いくらひとりで身体を動かしたり唄歌ったりピアノに向かったりして夜中を迎えてもまだ脳が満足せず、この不完全燃焼感覚をどこへもっていったらいいのか。かといって何かを書く気にはならなかった。ほんと、気の交流がないと実感がなくなる。雨のあと、眩しい紫陽花。

日曜日, 6月 10, 2007

京都からの手紙

朝、雨を知りながらもいちかばちか傘を持たずに出発、2時半まで北千住にてリハーサル。今日もお昼ご飯はなし、歩きながらのペットボトルお茶でしのぎ立川へ移動。ギャラリーでレッスンを行い、7時帰宅。運良く雨には降られず。中国人の友人Hちゃんから、宇治の新茶が届いていた。京都での留学生活を終え、今月中国に帰るという。宇治では町中にお茶の香りが漂っていてとても心地よかったこと、そんななかでふと、東京の私の家でよく一緒にお茶を飲んだことを思い出して懐かしかったこと・・・そしていろいろお世話になったというお礼の言葉が、美しい日本語で綴られていた。

最後に家に来てくれた1月の終わり、本当はお世話になったのは10歳も年上の私のほうだった。ピアノを弾くための神経の正常さだけは保とうと必死だった私を、何も聞かずにソファに寝かせ、瞼にはひんやりしたシート、「15分休みましょうね」と手のクリームマッサージをしながらお話をしてくれたっけ。その穏やかで優しい声を聞きながら、シートの陰で栓が壊れてしまったように溢れてつたった涙の味を覚えている。

そして今日、届いた手紙にまた泣いた。
願わくば、彼女の故郷・桂林で、笑顔で再会を。

東京砂漠に雨、私は走る週末

朝は川崎でピアノ弾き、昼は阿佐ヶ谷でフラメンコ。お昼ご飯の時間はなし。コンビニでチョコレートを買ってしのぎます。今日はかなり進んだうえに生ギター伴奏で、気も引き締まりました。終わって早変わりしてダッシュで新橋へ。大阪から新幹線でさっき帰京されたばかり、明日はアメリカに飛ぶというAさんと落ち合い、最終的に5人でお食事となりました。ほうぼう食べ歩いてここが日本一美味しい!と太鼓判を押されるフカヒレ、1匹丸ごとの姿煮をいただいたら、あまりのコラーゲン大挙到来にお肌の細胞も狂喜乱舞。その後もすばらしく盛り上がり、全員ハイテンションで1日を終えたのでした。

明日も西の端から東の端まで東京縦断です。

木曜日, 6月 07, 2007

気のむくままに歩く日々

昨日は東中野「パオ(包)」でランチ、大学同門の後輩Kちゃんをお連れしました。目的は美味しい羊さん!だったのですが、半年近く行っていないうちにランチが日本食に変わっていた~。どうしよう、渋谷の台湾料理「麗郷」に変更しようかなぁ。と一瞬考えたけど、ランチのお値段はリーズナブルだし、このお店の雰囲気は面白いからそれでもいいか、とそのまま開店前の時間にお邪魔。(今度は羊を食しに行きますぞ!)モツ煮定食を頼んだら、とれたての山菜天婦羅を盛ってサービスしてくれました。ラッキー*

しゃべりたおしてやっと電車に乗ったものの、突然目白で降りたくなり、下車してお茶。池袋でまた下車して、彼女がかつて通っていた英語学校を電撃訪問。考えてみたら目白から池袋なんて歩いて移動できたな。こんな即興的(行き当たりばったりとも言うか・・・)行動は、準備周到生真面目な人は耐えられまい。

さて、今日は芸大出講後書類を受け取り、ついでに芸大美術館に寄りました。いつでも証明カードを示せば入れるのは非常にありがたいのであります。
「パリへ  洋画家たち100年の夢」 “日本人が洋画を描く意味”を模索し苦しんだ画家たち。(もちろん“日本人が西洋音楽を演奏する意味”に悩み苦しんだ音楽家たちもいた。やっとそこから脱してきたといっていいでしょう)ただでさえ20~30年代のパリは様々なスタイルや流派が入り乱れていたわけだから、刺激にあふれていたとは思うけれど、それに負けてしまい失意の中帰国した人もいたのでは。黒田清輝、佐伯祐三、梅原龍三郎、藤田嗣治・・・といった、日本の洋画画壇で重要な役割を担ってきた個性的な画家たちの作品を鑑賞。
ちなみにこの美術館のカフェは穴場ですよ。

暑い一日でした。明日はまた雷雨の予報。

火曜日, 6月 05, 2007

やっぱりベートーヴェンもいい!

レッスンのあと、某テレビ局のクラシック音楽番組の公開録画へ。
10列目中央という席を用意してくださっていて、こんなにステージ近くで聴くのは滅多にないことだなぁと思いながらしばし周りを観察。前半がモーツァルトのピアノ協奏曲21番、後半がベートーヴェンの交響曲第7番というプログラムでした。

モーツァルトのPコンのソリストは、わが母校出身で、実力に可憐な容姿も備わった「アイドルピアニスト」の元祖といえる方。(私が高校生の頃、まだ学内でときどきお見かけしていました)今日もお姿の可憐さはそのままに、パワフルなモーツァルト演奏でした。

さてベートーヴェンの7番、我々は“ベトシチ”と呼びますが、「のだめカンタービレ」のテーマに使われて一気に一般的にも知名度を上げたそうで。のだめドラマは1回しか観たことなかった私、そういわれて「あ~そういうことか!」と合点がいったのでした。私はベトシチというとカルロス・クライバーがまず頭にうかぶのですが、10代の若者からしたら「のだめ・・」「千秋」、着メロにしたり、演奏会もこの曲がプログラミングされているとチケット完売したりするらしいですね。とにもかくにも、のだめ効果はすごいのだな・・・。おすぎさん(確か)も、漫画を読んだことなかったのに「のだめ」は読んだらしい。
それにしても、ドラマのテーマにこの7番を選んだ人はなかなかセンスいいですね。わかりやすくて、「クラシックは眉間に皺をよせて聴くものではないんだ、なんだ楽しいじゃん!」と、老若男女問わずに感じさせることのできる力を持ってますからね。要はきっかけなんてどうでもいいんで、そういうところからクラシックに入っていってもいいんじゃないかなと思います。

棒は「炎の指揮者・コバケン」。まさに炎となった小林さんにあおられて、オケも熱くヒートアップ。あんなに楽しそうにのびのびと演奏している日本のオーケストラを、私は今まで見たことがなかったといってもいい!だって顔がもうほころびているんです。笑っちゃってる奏者もいらっしゃいました。もちろん、楽しくて仕方なくて顔が緩んじゃってる、という笑いです。顔がそうなっていると、身体もいい具合に脱力できて、その身体から出てくるものもより舞踏的でわくわくする音楽になります。だってこの曲、舞踏せずにはいられないもの!
飛び跳ね踊りながら入魂の棒を振るコバケンさんは、その姿に初めて接したお客様達にとても強い印象を残したことでしょう。

いやぁよかった、ベトシチ。ありがとうございました。

月曜日, 6月 04, 2007

ニュータウン

立川のあと大宮へ。両方ともどんどん新しく、大きくなっている街。そして駅の雰囲気が同じ、個性はない。同じチェーン店に同じデパート・・・多くの人が集まり交じり合いながら、それぞれ上手に自分のシャッターを閉じている。

大宮から、ニューシャトルなるものに初乗り。
ホームから覗いた景色。ぼけてるけど。

日曜日, 6月 03, 2007

小麦粉の無残な末路

昨日の夜中セットしておいたパン焼き器。日曜日だけど普通に早起き、久しぶりのパン朝食だなぁ、なにをつけて食べようかな!とわくわくしながら開けてみると・・・な~んと、底のほうに石のようなかたまりが!そうです、イーストを入れるのをすっかり忘れていたのです(泣泣)。せっかくいい小麦粉を使ったのに!一晩中働いたパン焼き器君も虚しく感じていることでしょう。
すごくがっかりして、和朝食に変更。ご飯とお味噌汁にお皿を5つ並べて、しっかりいただきました。

さて、家の中を整理しよう。大掃除や部屋の整理整頓は、精神もしゃっきりさせます。

土曜日, 6月 02, 2007

前進あるのみ

今日もかなり真剣に、太極拳とフラメンコ。この日は、いつもはあまり使われてない脳を使ってる感じがします。太極拳はどんどんやることが増えているので、もう2時間では足らないほど。扇が特に楽しくなっているので、週3回は早朝に自己練しよう!と心に誓ったのでした(今度こそ)。

フラメンコも、思い切って9月に初舞台を踏むことにしてしまいました!こうして決めていって自分を追い込まないと、いつまで経っても初舞台はやって来ないですからね・・・ それにしても!夏はきっと特訓、武者震いしますね~。

爽やかな一日だったなぁ。梅雨の前、貴重な空気かもしれないと思って、駅からゆっくり歩いて帰りました。そうそう、電車の窓から一瞬、綺麗なグラデーションで咲いている紫陽花が見えて、ときめきました。勝手に私の誕生月の花だと思っている紫陽花、大好きです。

金曜日, 6月 01, 2007

普通すぎる一日なので


現在家中が華やかになっています!上の写真はその一部。皆さまどうもありがとうございました。

そして新CDのジャケットです*

木曜日, 5月 31, 2007

チェコフィル六重奏団演奏会

昨日チェコフィル六重奏団との演奏会を終えました。いらしてくださった皆さま、本当にありがとうございました。

リハが少ない分、本番舞台上で音での会話に集中しながら、なんともいえない弦の響き・・・チェコの音を楽しんでいました。チェコの彼らも歌を「こねらない」というのは新しい発見でした。
そして音と音の間にある微妙な空気感。この空間が不安で「スキマを埋めたくなる」傾向のある日本人ですが、それも日本の気候風土と練習環境からして無理もないこと。湿気が多い場所では響きもにぶるし(イタリアで演奏するような音は絶対にといっていいほど出せない!)、防音室という恵まれてはいるけれど響きを殺した人工的な空間で練習することに長年慣れているから、音が出るその瞬間だけで勝負する癖がついてしまうのです。が、音が発せられたあと、その音波が空気を振動させ鳴らしているあいだの響きに耳を傾けていけば、それにあわせて出す音もかわっていくと私は思っています。だから広い空間での響きを聴けるホールでの演奏は大事だし、彼らのような演奏家とのアンサンブルでは、そういうことをあらためて思い出させてくれ、どのように空気を使うかというヒントもいただけたりします。

チェコフィルチェロ主席奏者兼コンマス(「のだめ」読者なら知っているかな?コンサートマスターのことデス)のフランティシェク・ホストさんは、ちょっとひょうきん?なのですが音色は素晴らしく、名手!ドヴォルザークPクインテット・1楽章冒頭のチェロメロディーや、アンコールで演奏した映画「ひまわり」のテーマでのメロディーなど、もううっとり。何も考えず自然に指が動きピアノで寄り添うことができてしまうんですね。アンサンブルって本当に不思議でおもしろいです。
(彼のチェロに刺激を受けて、コンサート後帰宅してからも興奮冷めやらず、やる気が出て、遅くまで趣味のチェロの練習をしてしまいました、というメールが2通届きました!)

第3弾CDもお披露目し、多くの方が手にとってくださいました。ありがとうございました!昨日を逃しても大丈夫、一般発売は6月20日予定です*

火曜日, 5月 29, 2007

第3弾CD到着

3枚目のCD< PERLA My Favorites MOZART >が、さきほど届きました!できあがってきたCDを初めて手に取るときは、やはりわくわくしますね。PERLAペルラは私の好きな「真珠」の意味。今までの2枚とは選曲もジャケットのイメージも違って、少し大人になった私がいる?かもしれません。少しでも多くの方に聴いていただけたらと思っています。
一般発売は6月20日ですが、明日のチェコフィル六重奏団との演奏会では、先行販売+終演後サイン会をいたします。先日チェコフィル六重奏団の共演メンバーとリハーサルをしましたが、やはり素晴らしい響きでした!ブラームスの弦楽六重奏曲など、彼らだけで演奏する曲目もとても楽しみです。
明日はチェコフィルのCD販売もあり、私の今回のモーツァルトアルバムもちょっぴり割引になりますので、ぜひお出かけください~*

(家の玄関で香りを発しているゆりの花。右下にあるのは、奥熊野の工房で創作活動をしていらっしゃる原秀雄さん作。石と古木には、奥熊野の自然のパワーが詰まっています。)

月曜日, 5月 28, 2007

死とは、生とは

今日の松岡農水大臣の自殺、昼食後ちょうど第一報速報に接し衝撃を受けました。ここのところ、いやな予感はしていたのですが・・・あたってほしくない予感でした。重要な位置にある人が、秘密を持ったまま自らの命を絶つ、あるいは死をもって償う。これも日本独特の現象なのでしょうか。

大臣が運び込まれた同じ慶応大学病院では、ガン闘病中だったZARDの坂井泉水さんが昨日、転落死。
ご冥福をお祈りします・・・

カンヌ映画祭では、老いと死に正面から向き合った川瀬直美監督の「もがりの森」が、グランプリ受賞。10年前新人賞を獲った「萌の朱雀」は、フランスから帰る飛行機で観たっけ。彼女の姿勢からも大いに学ぶことあります。
フランスは新路線サルコジが新大統領になって、文化とか社会的弱者とかがバッサバッサと切られていきそうな気配、一体これからどうなってしまうんだろう(あのアメリカ嫌いのフランスが今後アメリカ化していくのだとしたら・・・恐ろしすぎる!)と不安ですが、「カンヌ」はカンヌでい続けて欲しい。フランスの魂は持ち続けてくれ!

映画に関連して。北野武さんは先日、「最近の日本の流行り映画のウリは、涙と感動ばかり。“感動をありがとう”なんて、ばかじゃないかと思う」と発言しておられた。その状況はもうだいぶ前からですが、一大ブームを引き起こした韓国映画の影響なのでしょう。そういえば、最近売れる本もそういう傾向ですね。っていうかぁ(若者風)、実生活で泣け、感動しろ!と言いたくなる私は、イケメンがでてくる感動もの映画が大好きな方たちを敵に回すかしらねやっぱり。

ともかく、配給会社の方たち、いい日本映画を殺さないで!本当に世に出すべき、残すべき作品のために闘う人はいないのか。

(バスの窓から、一瞬の停車時に写メ。)

土曜日, 5月 26, 2007

久々に普段の土曜

風邪もほぼ抜けたし、今日は太極拳とフラメンコに復活!

太極拳は、48式と扇の両方とも私がお休みしている間に進んでいて、まぁ大変!と思いましたが、なかなか動きが派手でかっこいいところなので楽しく習得。一昨日の整体のせいか、足の付け根もスムーズに動いていました。

フラメンコのほうも、もちろん進んでいました。今練習の中心になっているソレアは、内に秘めながらの表現が難しい。アレグリアスなどは、まだ笑って気合で踊ればなんとか形つくようなところもあるのですが・・・。レッスンは、タコン(かかと)を入れる(かかとを打ったときに体をしっかり乗せる)練習で始まり、ふくらはぎを酷使!職業柄、あまりパリージョ(カスタネット)をやりすぎるのはちょっと危険な私は、せめて足を強化しなければ。風邪と本番でほとんどひと月つくってしまったブランク分を、早く挽回していきたいと思います。

午前も午後もたくさん汗をかいてよく動いたので、帰りの電車ではほどよい疲労感で眠気に勝てず。でもとってもすっきりして元気になりました。普段めったなことでは汗かかない私は、もしかしたら毎日このくらい身体を動かすことが必要なのかもしれません!

金曜日, 5月 25, 2007

今日は雨も楽し

また雨!という気がしますが、実は今月は雨が少なくて水不足が心配されてるそうで・・・。

そんななか、朝一番に予約を入れた横浜の整体へ。長引いた風邪に加え弱めに入っているインフルエンザに疲れた身体、そんなものにやられてしまうっていうことはストレスたまってつけ入られるスキがあったってことでして。重々わかっているからこちらのお世話になるわけですが、やはり今回は念入りに調整してくださいました。

「はい腕を“前へならえ”してください」
ぴっ(これは新しいパターンだな、と思いながら手を前へ)
「そのまま上へ上げて~」先生、背後で準備態勢に入った模様
ほいっ(次に何がくるかまだわからない私、ここまではよかった)
「ちょっと胸張ってくださいね」とすかさずバキバキッ!か、肩がぁぁ!
「うきゃ~~っ!!」。この叫び、一体どこの猿だ。
先生ったら普段はボキボキっていうことしないのにぃ・・・よっぽどだったんだなぁ。ちなみにこの施術のターゲットは呼吸器だったそうです。

鍼は左足だけにほんの2つと意外に少なめ、かわりに温熱療法みっちりやられました。これ悪いところ(その場所自体が悪いのではなく、ツボで連動しているところ)は熱く感じるのですが、もう今日は熱いのなんの!でもおかげで帰りは飛ぶように軽い足取りに。喉の痛みもなくなり、足先までほかほかでした。ありがとうございました。

池袋まで来て、お財布の中に入れっぱなしで忘れていた商品券の存在を思い出し、LIBROで「スペイン語からポルトガル語へ」の本を購入。スペイン語を始めたときも、まずは同じシリーズの「フランス語からスペイン語へ」にお世話になりました。ひとつ習得してしまえば芋蔓式にいけるラテン語系は便利。よしっ今年の語学目標はポルトガル語だ!

全て券で支払いちょっとのおつりが発生し、それを手に西武デパ地下のたいやき屋さんへ。こういう思わぬプチあぶく銭は、さっと使うべし。ウィンドーから見えるたいやきの種々を一瞥し、迷うことなく店員さんに対峙し「抹茶白玉ください!」と言えた自分が爽快でありました。といっても158円なのですが、やはり100円たいやきを買うのとは気分が違うわけよ。

すぐさま口に入れると、もっちりした皮の部分は抹茶のほろ苦さが大人の味、そして尾っぽと頭の近くにはかがやく白玉。おなかの辺りにはたっぷりのアズキ・・・美味しすぎだ。

そんなこんなでもう夕方。ゆとりある気分でピアノに向かえそうです。

火曜日, 5月 22, 2007

創るということ

行ってきました銀座と日本橋。まずお寄りしたのは津田千枝子先生の個展。とても素敵でした。
布の表情、温かさが心地よい波長で伝わってくる作品の数々。どんな着物に合わせたいかな・・・とイメージが遊ぶ独創的な帯や、繊維が生きて呼吸していることを感じさせる繊細なショールなどは、きっと身につけたらとても気持ちよく、自然と同調するかのような感覚になるだろうな、と思いました。クッションカバーやタペストリーも素敵で、こんなものたちに囲まれて暮らしたいなぁと・・・私はときどき、家にある無機質なものどもに我慢ならなくなり、全部処分したくなるのであります。

そうそうそれに関連して!今日から、もうひとつご紹介したい個展が始まってるのです。北川啓市さんの「飛騨からの木工展」。先日荻窪音楽祭で演奏会をさせていただいた、かん芸館のギャラリーが会場です。こちらでの個展はもう3年目、私は最初の年に偶然伺ってとても気に入ったので、お世話になった方やお祝いしたいお友達へのプレゼントなどを選びに毎回お邪魔しています。飛騨の木を吟味して選び、削り、磨いて・・・北川さんが手をかけて創られた作品の数々。ずっと一緒にいたい家具や小物が、今年も並んでいることと思います。27日(日)までです。〔19時まで、最終日は17時まで〕

さて次に寄ったアンドレスの陶展は、銀座ではなく日本橋でした!三越前駅からすぐの<ギャラリー開>、「おじゃましま~す」と入っていくと、お迎えくださったのはアンドレスの奥様・ゆみこさんのお父様。アンドレスの近況を、嬉しそうに教えてくれました。今年もすでにコンクールに入選し、多くの大手デパートやギャラリーから声がかかっているとのこと。今も作品創りに忙しく(売れっ子!すごいなぁ)、茂木へ帰っているそうで、残念でしたが、お父様がゆみこさんの携帯に「静香さんが来てるよ!」と電話をしてくださって、お2人とお話することができました。

スペインで自信満々でとがっていた(私にはそう思えた)あのアンドレスが、田んぼに囲まれた田舎で何年もひたむきに土と自分に向き合い、その個性を日常で使うやきものでやわらかく表現して、今多くの人を惹きつけている。絶対的に自分の才能を信じているところはきっと変わらないと思うけれど(そうじゃなきゃアーティストなんてやってられない!)、益子での修業の日々が彼のなかの何かを変えたんだなぁと、そんな気がしました。
そんな作品の数々に囲まれて、私は本当に嬉しかった。嬉しくて、お世話になっている方々へのプレゼントを買ってしまいました。私は気に入ったものに出会うと、自分のためにではなく、すぐ誰かに贈りたくなってしまう。でも今回は、自分にもひとつだけ買いましたよ!どうですこの嬉しそうな顔。とっても手にしっくりくる、フリーカップです。

おめでとうアンドレス、これからも楽しみにしてるね。

月曜日, 5月 21, 2007

「女って?」「わからない」

掏ぶにも女をという、彼のなかの女性的なものが、彼を女になれなれしく、女をさげすませつつ、しかも、この世に女がいる限り、自分はいつか立派な人間になれるというような、安らかな夢を、どこかに持たせているのだった。

――― ここ一週間くらい妙に尾をひいている一文、川端康成「二十歳」より。
彼の文体はときどきテン「、」が多いのが特徴だけど、この文章での「、」の多さ、、、

昨日は桑田圭佑「明日晴れるかな」の歌詞が、まさにそこ、というところに届いて、力づけられたりもし。
今日、不定期に出版されるアートブック「spore」 vol.4をじっくり読み返す。「恋愛」というテーマから展開された、様々な作家(小説家、漫画家、詩人、イラストレーター、写真家・・・)による瑞々しい世界。そうだ、瑞々しくてどこか痛い。恋愛って。日没直後、ベランダからの月と金星。ディアナとヴィーナス、ともに女。

日曜日, 5月 20, 2007

銀座ギャラリーでは・・・

今日は銀座で個展のハシゴをする予定でしたが、立川での予定が遅れたので先に延ばすことにしました。

今日からギャラリー開(KAI)で開かれているのは、Monande CERAMIC アンドレス モンテネグロ カバーナス 陶展。マドリード時代からのお友達・アンドレスの個展です!知り合ったのは、まだ彼がマドリード公立陶芸学校に通っていた頃。明るい髪がくるくるっとして王子様のような雰囲気で、パートナーのゆみこさんと住んでいたお部屋にお邪魔した私がおなかをすかせていると、お得意のカラバシン(ズッキーニ)のポタージュなんかをつくってくれたものでした。その後、5年ほど前に来日、益子に居を構え弟子入りして修業、4年前に独立しました。築窯した茂木に遊びに行って、ろくろを回させてもらったのは3年ほど前だったかな。その彼が、昨年国際ビエンナーレに入選し、今回銀座での個展!感無量です。27日まで(18時まで、最終日は16時で終了)やっていますので、私も必ずうかがいます。
そして銀座桜ショップでは、津田千枝子 型染め展「布の表情」。津田さんは、私の桐朋高校時代の美術の先生。普段は入れない普通科の校舎で、階段教室でスライドを使っての講義や、実技(っていうのか?)の選択授業を履修しました。この階段教室での講義で(スライド映写中は薄暗くなるのでよく早弁もした)、ジョットなどの中世の絵画に興味を持ち、ほどなくしてイタリアはトスカーナ地方に7週間滞在したときには、「これがシエナ派の!」とか1人で興奮しながら美術を観て回ったものでした。それから長い年月が経っていますが、先生は変わらずお美しく素敵です。そしてここ数年は精力的に、染めた布を使った作品の個展を数多くなさっています。いただいたご案内はがきには
「津田さんが好んで使うタッサーシルクやギッチャーなどの素材は、布そのものがすでに暖かく美しい表情を持っています。そこに津田さんが手を加えると布たちは、見違えるように輝きを増します。素材の声に耳を済ませながら、ぎりぎりのポイントでデザインと色を決める、豊富な経験と類い稀なる感性から生まれる技です。」と。
今回は、額、クッション、テーブルセンターなどのインテリア小物を中心に、小袱紗、ストールなど役100点が展示されるそうです。こちらも27日まで(19時まで。最終日は17時まで)。

荻窪音楽祭

雨で始まった今日。体調はあまりすぐれず・・・太極拳練習にも顔を出せずに、目が覚めてからもしばらく横になっておりました。咳用の漢方薬は、親戚の漢方薬局から母が買ってきてくれた「マキセリン」に変更、なんとかおさまってはいますが、もう完治したいものです。

雨は上がって夜は荻窪音楽祭、かん芸館での演奏会でした。満員のお客様が迎えてくださり、トークをまじえながら(痛めた喉のせいで声変わりしちゃってましたが)楽しく演奏させていただきました。休憩時間にはコーヒーに紅茶、クッキーのほか、オーナーKさんお手製のサングリアもふるまわれ、くつろいでいただけたようでした。終了後は、ボランティアで会場まわりのお手伝いをしてくださったスタッフの皆さんと、ホールに隣接するギャラリーで打ち上げ。採算などは二の次、とにかく音楽を楽しもう!という姿勢で地域の皆さんで協力し合って盛りあげている音楽祭・・・足を運んでくださるお客様も出演する側も、とっても心地よい場だと思います。皆さん本当にありがとうございました!(スタッフの皆さんと。黒一点?の通称「王子」様は撮影してくださったため写っていなくてごめんなさい!前列左がオーナーのKさん。)

金曜日, 5月 18, 2007

漢方さまさま

風邪発症から1週間、思いのほか長引いております。一昨日まで咳はどんどんひどくなり、特に夜などほとんど一晩中咳き込むようになり、眠れないままへとへとになって朝を迎えておりました。で、昨日購入した漢方「五虎湯」(ごことう)、飲んだそばから素晴らしい効き目!夕方帰宅して服用後ベッドに倒れこみ、そのまま3時間熟睡。あぁ何日ぶりの熟睡でしょう!昨夜も、咳で起きることなくよく寝られました。なんだ、早いとこ漢方飲めばよかったんだなぁ。ちなみに、熱を下げるなら断然「地竜散」!地竜とは、もちろんミミズのことでございます。
加えて今、私にとっての花粉症時期が始まっているのです。スギ花粉ではほとんど苦しまないのですが、ブタクサなどこれから飛ぶものに反応してしまうので、あまりぼ~っとしないように気をつけたいと思います。

さて明日は荻窪音楽祭でのコンサート!茶菓付き(ワインもありそうです!)で2000円という嬉しいお値段です*お席にはまだ少々の余裕がありそうですので、ぜひ遊びにいらしてください!お問い合わせ:かん芸館

木曜日, 5月 17, 2007

「いろいろあれば音楽にも深みが出るよね」という話

咳にも飽きてきた今日この頃。今朝も暗いうちから咳で目覚めてしまひました。

肋骨の中に痛みを抱えながら、朝一の根津の歯医者さん(1時間ほどの処置の間、あの身体にフィットする椅子?が気持ちよくて、いつもまどろみに入る私です)、恒例となっている駅のそばの珈琲館でのお昼(とっても落ち着くしランチも結構美味しい。先日食べたサンドイッチはハーブチキンにトマトにスクランブルエッグが、これでもかというくらいパンからはみ出てた)、芸大での授業、そして中野坂上のベーゼンドルファーショールームでヴィオラとの合わせ、という行程でした。
合わせの後、なんと卒業以来に会ったその友人と、お茶を飲みながら「みんな人生いろいろあるね」という話をして・・・“卒業以来”というのはものすんっごく年月が経っているわけなんだけど、会うとそんなことまったく感じなくて、学生時代に戻ったようにすんなり気持ちを割った話ができるというのは不思議、そしてなんだか嬉しいですよね。もちろん学生時代のレベルに戻っているわけではなくて、やっぱりお互いその後の年月にいろいろな経験をして少しは成長しているわけで・・・そして、決して大人ぶりして冷めたりしてない。真剣に、どう生きるかってことと向き合っているのは、つまるところは音楽とどう向き合っているかということ。頑張っている仲間と会って、咳き込みながらも元気が出たのでした。

夜は、昨日荻窪のホールのオーナーさんが「さっきお庭でとってきたの」と言ってわけてくれたセリを、お味噌汁に入れてみました。包丁で切るとパリッ、パリッと元気な音がしました!味も濃い!美味しかった~ありがとうございました*

火曜日, 5月 15, 2007

まだふわふわです

今日は雷雨が一番激しい時間帯に外出、まずは荻窪のホールでリハーサル。2時間ほど経って失礼する頃には青空が広がってました・・・
新宿、池袋で用事を済ませて急いで帰宅すると、いいタイミングでバイク便にてCDの印刷物最終色校正見本が到着。チェックしてもろもろ連絡をとり、あとは完成を待つのみです。30日の演奏会で先行お披露目となりますので、お楽しみに!
身体が温まると出てしまう咳のせいもあり、ここのところ寝つけない日が続いています。明日も長い一日・・・今夜はスッキリ寝られますように。

月曜日, 5月 14, 2007

つくばでの初演奏会

つくばアルスホールでの演奏会、無事終了しました。いらしてくださった皆さまありがとうございました!
初めて降り立ったつくば駅、とても開けていて日本じゃないみたいでした。つくばエクスプレスも初めて乗りましたが便利なんですね~。こちらのホールは、ステージと客席はフラットで絨毯びき、天井も抜けちゃってるような感じで、正直、これだと響きがすごくデッドでアンサンブルしにくいのでは・・・と思ったのですが、音を出してみるととてもよく響いて、聴こえるホールでした。
ミヨーのトリオ、モーツァルトVlClデュオ、ピアノソロショパン3曲、シューマンClPf、クライスラーVlPf3曲、バルトークVlClデュオに、トリオでのコントラスツ、と飽きさせないプログラムで、演奏するほうも楽しい演奏会でした。ピアノソロの曲目だけ変えあとは同じメンバー同じプログラムで、6月17日には護国寺駅近くの同仁キリスト教会ホールで演奏会があります。つくばはちょっと遠かった、という皆さま、よろしかったらこちらにいらしてくださいませ*

それにしても薬の威力はすごい。38度以上あった熱が、薬飲んで翌日には35度台に急降下。これはやっぱり自然なことではないでしょう。よく知られているように、熱が出るというのは身体が闘っている証拠、必要なことなんですよね。薬で無理やりおさえこむっていうのは、自己回復させないってことだから本当はよくないことではあります。今回は本番がからんだのでやってしまいましたが。。。おまけになにが原因なのか、部屋がビックリハウスのようにぐる~んと回るめまいが生じ、今朝もそれでちょっと恐ろしいものがありました。幸い電車に乗る頃にはおさまりましたが。
でもなんだか、本番終えたら風邪なんかもう治ってしまったような気がしてます。身体はほんとにゲンキンですね。

ちなみに今日13日は母の日、そして私の父の誕生日でありました(これよくバッティングする)。家族全員の誕生日を覚えているのは私だけ、というのを毎回見事に証明してくれる下山家の面々ですが、今日は父が忘れられるのを見越してか、自分でビールを買ってきて食事のときに出したら・・・まだ気づかない母に「これは美味しくないって言ったでしょ~っ」とダメだしされてしまったそうです。あぁ無情。

金曜日, 5月 11, 2007

風邪ひきです(T_T)

何年ぶりかで風邪をひきました。で、一日横になっていました。あさって演奏会本番なのに、不覚!普通なら自力で治すのですが、本番がせまってるとなるとこれ以上悪くするわけにもいかず、重い足をひきずり近くの内科医院へ。今日は1人先生がお休みでいつもより待ち時間が長いとのことで、ほとんど2時間近くを待合室の壁に頭をもたせかけて我慢したのでした。でも、そこのテレビでワルシャワの世界遺産番組をやっていて、アンジェイ・ワイダ監督も出ていたりして退屈せずには済みました。
それにしてもお医者知らず(お医者嫌いでもある)の私が、ここ3ヶ月ほどの間に4つもの科の異なるクリニックにお世話になっていて、罰でも当たってるんだわ・・・とつい自虐的になってしまう。
明日は、熱が下がっていますように!

木曜日, 5月 10, 2007

夏に思い馳せ

今朝は6時半からメール処理と手紙書き。お昼前に恒例の郵便局参りで、とりあえずひと区切り。7時半に宅急便を出しに行ったら、もう夏のような暑さ!今春3月4月はわけわからんといった陽気でしたが、はたして夏はどうなるのでしょう。湿気さえなければ、私はどんなに暑くても平気なのですが、、、湿度は敵。スペインの気温42度の夏のほうが、よっぽど楽なんです~。

スペインの夏といえば、あぁガスパッチョ(ガスの宣伝ではないよ!)、そしてオルチャータを飲みたい!「オルチャータ」っていうのはスペイン独特の飲み物で、オオカヤツリクサの球根を主成分に蜂蜜とシナモンなどを加えたもの。これ、日本でも流行ると思うんだけどなぁ、健康自然飲料だから。バレンシアで飲んだのがほんっとに美味しかった!(ちなみにメキシコでオルチャータというと、お米が主成分になるらしいです。)ス-パーでも売ってたけど、やっぱり自家製は味がまるで違うのです。ガスパッチョもしかり。今度作ってみようかな・・・でもいくら本場の作り方をしても、きっと日本では同じ味がしないのだろうな、不思議なことに。

夏のワインの飲み方といえばサングリアにティント・デ・ベラーノ・・・マドリッドでは、真夏にバルで赤を頼んだら、近くにいたオヤジさんに「夏は白をきりっと飲め」と怒られましたっけ。赤では身体があったまっちゃうとか。ほんとかな~?と思いつつも、以来結構それを守っている私です。

水曜日, 5月 09, 2007

親学の行方

ゴールデンウィークも終わり、やっとお天気も安定して風薫る5月、になってきました。

さて安倍政権が推進する教育改革の一端で出てきた「親学」ってものを目にされた方も多いでしょう。まことに申し訳ないですがちょっと呆れてしまっています。こんなことを堂々とおふれに出すとは・・・まったく成熟していないなぁという印象。逆に言えば、日本人はこんなことを言われるほどのお子ちゃま国民になってしまったってことなのか。
先日、藤原正彦さん(「国家の品格」著者)が、「言っていることは確かに素晴らしいが、これらは現象であって、大事なのはそれが本質に届いているかどうかだ」とおっしゃっていましたが、その通りだと思います。本質をつらぬく眼を持っているのかいないのか、2世、3世のお坊ちゃまサラブレッド政治家さんたちはなにしろとっても頼りない。同時にちょっと怖い。國弘先生の言う「笑顔のファシズムの時代」がどこまで忍び寄っているのか、目を瞑らないでしっかりしていないと。

藤原さんはこうも言っていました。「日本人は、狼狽すると過去をすべて否定し、忘れていく」
ここ1世紀ほどに起きた3つの大きな狼狽事件のうち最後のものは、バブル崩壊。そしてこれはもっとも恥ずべき狼狽だと。そのとき誰も「たかが経済」と一喝する人が出てこなかった。
経済至上主義に躍り過ぎた末、ゆがんできた姿を何とかしようとして出てきた「親学」なのかもしれないけれど・・・自分の頭で考えないとねぇ?

日曜日, 5月 06, 2007

川端文学をもう一度

気晴らしに、NHK映像ファイル<あの人に会いたい>~川端康成~を見た。
彼の作品は、中・高時代私の胸を騒がせるものがあってよく読んだ。昨今の小説ではお目にかかれない(時すでに“平成”なのだ・・)エロティシズムや、はっきりとは表れない、しかし確実に読み取れる男の矛盾、残酷さに、“女として”目が文字を追うのを止められないのだった。
あのころは、太宰や三島を女々しいと感じてしまっていたな。それにしても三島由紀夫の「豊饒の海」はほんとうに美しい。私が日本語の美しさに目覚め、夢中で読んだ作品のひとつだ。

ノーベル賞受賞直後の対談で、三島さんが「先生の芸術には“力を入れないで力を入れる”という、無構えの境地が感じられる」というようなことを言っていた。川端さんはそれを受けて「力を入れようとするころにはもう済んじゃってるんでね。怠け者なんですよ・・」とさらり。

三島さんはこの対談の2年後、割腹自殺。「豊饒の海」に最後の一行を書き加えた翌日だったという。
川端さんはそのさらに2年後、ガス自殺を遂げた。

土曜日, 5月 05, 2007

太極拳で穏やかな一日

今朝はみっちり太極拳!眩しい日差しにさやさやと木々の葉が鳴るなか、48式もゆっくりおさらい。

毎日どんどん大きく色も濃くなっていく緑・・・花も種々咲き乱れて、生命力が充満しています。それを五感でありがたくいただいていると、一瞬無我の境地に。

畳部屋に移っての太極扇は、そろそろゴールが見えてきました。何故室内でやるかというと、一斉に扇を開くと結構うるさくて住民から苦情が出るのを避けるためです。
今日は気のせいかいつもより厳しかった先生、「静香さん、扇の高さ!」「そこ、手足の動きだけで上半身を全然使ってないでしょ~!」・・・「え~んだって先週お休みしちゃったから今初めてだしぃ」などという言い訳はしちゃいけない!休んだ自分が悪いのダ。おかげで気も引き締まり、注意されたところはしっかりインプットされました。注意されるというのは、なんにせよありがたいことです。

龍が空を翔け、水に潜り、金の珠を吐き・・という大スペクタクルが展開されるこの太極扇、夏祭りでの表演に向けてなんとかメドがたってきました。来年あたりから、剣もやれるといいんですが、それは私たち次第ですね。

写真:部屋が狭く、あんまりいいショットが撮れませんでしたが、真ん中が指導してくださっているマッキー先生です。(こんな風に呼んだら怒られちゃうかな?)

今年から、今日(4日)がみどりの日

巷はゴールデンウィーク真っ只中、こういうときこそ朝からこもって練習。ライターの安恒さんも言ってたなぁ、ものを書くにはお正月が一番はかどるって。そういわれれば、毎日数十件対応に追われる仕事関係のメールも、お正月とゴールデンウィークは見事に入ってこないものね。しかしamazonとかYahooとかMUJIとかからしか受信しないのも、それはそれで一抹寂しさがよぎりますが。

3時ごろになって、CDブックレットの最終校正打ち合わせのため石神井公園まで行こうと家を出たら、露出している肌がじりじりするほど暖かいのにびっくり!うちってホントに冷えてるのね~、だってセーター着て練習してたんだもの。
日々色を濃くしている緑がとってもまぶしい午後でした。

金曜日, 5月 04, 2007

ひそかな反逆の思い出(そして今も続く)

ウィリアム・ウォルトンのヴィオラコンチェルトを、3回続けて続けて聴いた。ヴィオラの音色の、なんと甘く切なく苦しいことか・・・ヴァイオリンの甲高い響きを聴き慣れていると、久しぶりに聴くヴィオラの音は人間的で押しつけがなく、寄り添ってくれる感じ。もちろん、ゴシゴシ・わさわさと擦り系のヴィオラ演奏もよく耳にするわけだけれど、名手(と名器)の手にかかると誰でも、ヴィオラという楽器の思いがけない素晴らしさのとりこになってしまうと思う。

いろいろな楽器の伴奏に明け暮れていた学生の頃。そんな弟子の行動はピアノ実技の担当教授を大いに心配させることはわかっていながらも、ひとり短大のほうの校舎にある視聴室へ行っては弦楽器や管楽器の曲ばかりを借り出して聴き、図書館ではレヴィ=ストロースやらドゥルーズやらといった哲学本を開き、小劇場で行われていた演劇科の試演会にも潜りこんだりしていた。スターシステムで名高かった学校の色にうまく染まっている仲間たちを横目に、自分は外れ者なのだということはなんとなく認識していた。
そんな生活を送っていたのは、ピアノという楽器を「ピアノ的」に弾くことへの反発が根本にあるような気がする。協奏曲のオーケストラ部分の伴奏や指揮伴(指揮者の練習のために、基本的にはピアノ2台でオーケストラ曲を演奏する)を通して、この弦のレガートを、ピツィカートを、チェロの音色を、ホルンのあたたかい音を、ファゴットのおどけた表情を、どうしたらピアノに移して鍵盤で表現できるだろうか?とそんなことばかり考えていたのだった。

そして今、自分の録音したモーツァルトを聴いている。きっと、いわゆるピアノ道を真っ当に進んできて生まれたモーツァルト演奏ではないと思う。世の人たちは、はたしてどんな反応を示してくれるのだろう。

木曜日, 5月 03, 2007

カルメン・ブラーボ女史の訃報

北千住でリハーサル中に、バルセロナ在住のピアニスト友達・羊子さんから電話が入っていました。
カルメン・ブラーボ女史が亡くなられたという知らせでした。もう3日前のことで、ご葬儀も終えられたという話を聞き、しばし魂が抜けたようになってしまいました。

カルメンは孤高の作曲家フェデリコ・モンポウの未亡人で、モンポウの芸術の最大の理解者であり、その世界を伝えるべく心血を注いだ方。ピアニストでもあった彼女には、モンポウの作品演奏を数多く聴いていただきました。音の質や色や温度や情景を、妥協のゆるさない心の耳で、目を閉じ集中して聴いていらした姿が今でもありありと瞼に浮かびます。
80歳を超えてスパスパと煙草を吸い、仕草や話し方もとてもチャーミングで、モンポウの音楽について語ったりレッスンしたりしているときは時間を忘れてしまうものだから、その場にいる若者たちのほうが先に音をあげてしまうほどのエネルギーでした。先立たれて長い「モンポウ」というひととその芸術を、なによりも愛しているのが強く伝わってきて、素直に感動したものでした。

カルメン先生ほんとうにありがとうございました。今ごろは、最愛の夫マエストロ・モンポウと20年ぶりに再会することができて、少女のように微笑まれていることでしょう。安らかにお眠りください。モンポウの音楽、きっと伝えていきます・・・・

火曜日, 5月 01, 2007

日付が変わる前に

ここのところの不思議な生活リズムのせいで、ヴィオラ協奏曲のオケ部分を譜読みしていたら朦朧としてきました。気がついたら鍵盤に突っ伏していた。ので、今日はおとなしくピアノ部屋から撤収。

昨日の飲み会では、焼酎をロックで5~6杯、しかし帰って「飲み足らないな~」と言ってしまった自分がこわい。お酒を味方につけるか呑まれるかは、自分次第+相手次第ですよね。昨日はなかなか調子よかったようです。
ほとんどの方と初対面でしたが、名カメラマンNさんは大のクラシック好きで、しかも私の憧れだったお姉さんピアニスト久乃さんを個人的にご存知だったし、お仕事を抜けていらしたKさんは今私が通ってる根津のW歯科を知ってたし、近くに座ってたお三方とは「萩尾望都好き」で盛り上がるし、ミュージシャンCくんは私も乗換えでよく通る新秋津駅前で時々ストリートライヴをやってるっていうし・・・絶対なにかしらがつながるものなんですよね。

今日は突然O氏に「有楽町に来られるか?」と呼び出され(この方はいつも突然である)、国際フォーラム近くの創作ダイニングでランチをとりながら、これからの“企み”についてお互い思いつきをまじえながらおしゃべり。揚げたてのまぐろ竜田揚げはボリュームたっぷり(しかも安いっ!)、そしてビールがまぁ美味しかったこと!昼からビールはスペイン生活を思い出すなぁ。そして今日もまったく酔わなかった。
帰り際、「下山静香は不滅なんだから!」と背中を叩かれ・・・波乱万丈あったO氏なりの励ましが心に沁みたのでありました。

月曜日, 4月 30, 2007

モーツァルト、モーツァルト・・・(マーラー臨終の言葉)

昨日の突然の嵐には驚きましたが、今日(もう昨日だけど)はいい天気!ほんとお天気に翻弄されてますね。しかし今日は夕方まで一歩も外に出ず、ピアノに向かい続けました。ピアノソロ、室内楽、伴奏・・・と抱える曲の数もかなり多くなってきましたが、あわてず騒がず、平常心にて進めていきます。
夕方は管理組合の懇親会で気分転換させていただき、しっかり焼酎なども飲んで、帰ってまた練習。
ところでこんないい季節だというのに、私の手指の先はなんと3本がひどく割れているのです!5ミリほどの割れ目がぱっくり、鍵盤にあたると痛いという嫌な状態になってきました。昨日からあわててつけている紫雲膏。お願い、はやく再生して~。

12時からは、CDブックレットに入れるかもしれないフレーズを生み出そうと悶々。なにかのヒントになるかもとしばし本棚に「モーツァルトの手紙」を探すも、どこにあるかわからず。煮詰まって2時に一度断念しお風呂へ。お湯に浸かりながらちょっとぼ~っとしていたらなんとか言葉が湧き出てきたので、忘れないように頭のなかのメモ帳に書きつけて・・・出てからパソコン電源をもう一度ON。明日の朝あらためて読んだらボツにするかもしれないナ~と思いながらも、とりあえずデザイナーさんに送り、今日のところは一区切りとなりました。

金曜日, 4月 27, 2007

「場」

昨日ふとパスポートを開いたら、もうすぐ有効期限が切れることに気づきました。ここ3年間は日本から1度も出ていない!こんなことは、ここ15年来なかった事態なのです。世界は広いのに、なんで「東京」なんてちっぽけなところが全てみたいな生活しちゃってるんだろう。もちろん東京が嫌いってわけじゃないんです。ただ、ちっぽけなところなのに情報の世界だけがブラックホールのように広がっていて・・・流されていてはものごとが等身大に見えなくなり、視野が狭くなりがちなのが危険ってこと。六本木ミッドタウンだ新丸ビルだと騒いでいますが、結局どこもどんどん同じになっちゃってるでしょ。ゴールデンウィークはここでお買い物!なんて、まるで理解できない感覚・・・最近またスペインが呼んでいます。先日(立川にお泊りになったとき)、弾き合いのあとの宴会で「老後は一緒の老人ホームに入ろうねって話してるんだ~」というような話題が出て、思わず「私は、スペインで野たれ死にがいい」と言い放ち、一瞬周りを困らせてしまったのでした。
今の私には、インドでも放浪することが必要なのかしら。つまるところ単なる自分探し?・・・いや、そんな旅ではなく。自分を見つめることと、人と世界と関わること。この2つのバランスを、いつも探している気がします。

春とシューマン

春の匂いがした日。土筆を摘み、蓮華で冠をつくった子供の頃の感覚がよみがえりました。
いつもの川べりも、緑が大分濃くなってきています。午後は、自宅にてクラリネットとの合わせ、シューマンの幻想小曲集。
しばらく遠ざかっていたシューマンを、またとても弾きたくなっています(10代のころは全曲制覇をもくろむ勢いでした)。バランスを崩していると自分を持っていかれてしまうシューマンの世界は、外に向けて伝えるのは難しい。以前は自分のためにシューマンを弾いていたような気がするんだけど・・・それが今どう変わっているか、興味があるところです。

木曜日, 4月 26, 2007

春眠暁を・・・おぼえすぎ

今日は吐く息が白かった。ほんとに狂ったお天気!家の中ではまだまだセーター重ね着している私です。

もうすぐゴールデンウィーク(この寒さでは、あまりそんな気がしないけど)。でもこういう自由業っていうのは、世間様の平日・休日はまったくといっていいほど関係ありません。13日、19日、30日の演奏会も徐々に近づいてきたし、CD制作も最終段階・・・1日20時間では足らなくなってきました。移動で寝る感じになってるので、持ち歩いている本もほとんど開かれない。開いてもすぐ寝ちゃうし!読まないなら、重いんだから家に置いていけばいいのにね。

明日は早起き!8時前にやっておくことがたくさん。でもたまには、何も気にせずまどろむ午前中っていうのも過ごしてみたいなぁ・・・

水曜日, 4月 25, 2007

やけにフットワークの軽い日

午後は渋谷でCDブックレット関係の打ち合わせをし、そのあと思い立って、近くに事務所がありこれまでの2枚のCDでお世話になっているレコード会社に電話を入れ、事前のアポなしではありましたが会長さんに面会が叶い、つかの間のおしゃべり。その後勢いづいて、これまたすぐ近くにオフィスがあるマネージメント会社に電話を入れ、ちょっとご挨拶に。なんか楽しい、こういう即興的な感じ。

今夜も原稿書き・・・でももうほとんど完成です。最終的に原稿用紙6枚分、2日で書けちゃった。初めて地方新聞に月一の連載をしたときなんて、たった700字の原稿だったのに何日もかかってたよなぁ。何事も経験ですね。
今日は久しぶりに、2時過ぎには寝られそうであります。

火曜日, 4月 24, 2007

長い夜は続く

昨夜は立川の友人宅に予定外のお泊りとなりました。徳島産・鳴門金時の美味しい焼酎をロックでいただきつつ、延々と食べ続けてしまいました。家主のYさん、久々に大宮から参加のYちゃんが腕をふるった和食の数々、そして沖縄出身のファゴット奏者・Oさんは、お得意のウコン入り麩のチャンプルーを作ってくれました。シンプルながらお麩がお肉のように食べごたえがあり美味(麩は炒める前に卵に浸される)!やっぱりジャンクフード食べてちゃいかんです。野性が鈍る。健康な精神は健康な食から、って感じですね。3時ごろまでおしゃべりしてからゲストルームでぐっすり4時間ほど眠らせていただき、今朝帰宅。(考えてみれば、昨日は朝9時過ぎから夕方まで会合続きだったのだ。)

今夜は、ある事情から自分で書かなければならなくなった原稿を書いてます。400字詰め10枚程度までの原稿なら、私の場合3日で書くのがベスト。連続した3日間じゃなくてもいいんですけどね。
それにしても最近、あまり寝なくなってるなぁ。朝も早起きしちゃうし。脳のためにはもっと寝たほうがいいんだろうけど。そんなこと考えながらおなかが空いてきてしまっている、いつもながらの私でありました。

月曜日, 4月 23, 2007

5月のお知らせ

ミュージック動画サイトShowTimeに、5月30日(水)チェコフィル六重奏団と共演の演奏会の告知が掲載されています!TOPのバナーからお入りください。

その他の5月の演奏会予定は:
13日〔日〕つくば文化会館アルス(アルスホール)にてのスプリングコンサート。ヴァイオリン堀井希美さん、クラリネット福島直子さんと、粋なミヨーの「組曲」、ベニー・グッドマンに捧げられたバルトークの「コントラスツ」、クライスラー(美しきロスマリン、中国の太鼓など)、シューマン(クラリネットとピアノのための幻想小曲集)、ショパンのピアノ名曲などをトークをまじえておおくりします。2時半開演、子供から大人まで楽しめるコンサートです。

19日(土)は第15回荻窪音楽祭参加のコンサート。かん芸館にて6時半より、ピアノ名曲とアコーディオンとのデュオを、こちらもトークをまじえながらお届けします。茶菓つきで2000円、アットホームなひとときをお楽しみください。お問い合わせはかん芸館まで。

金曜日, 4月 20, 2007

やっぱり春は太陽だよね





今日も日課の郵便局。あえて歩いていきました。

橋の上から今日は川の水に目を向けたら、お魚さんたち今日は動きがいいです。
鯉?









久しぶりの太陽に、うちの河童くんもまったり甲羅干し。

誰か私のためにギターを弾いて!

4月も半ばを過ぎているというのに、この寒さ!今日の私はボレロカーディガンに皮のジャケットでしたよ。さてどこへ出かけたかというと、東京オペラシティリサイタルホールに、<デュオ・シルフィード>下森佳津美さん(Pf)&竹内永和さん(Guit.)のコンサートを聴きに。

最近は、ギターの音色が一番癒されます。竹内さんは作曲・編曲での活動も素晴らしい(そして早大文学部卒でいらっしゃる)ギタリスト。お2人のデュオでリリースしたCDも、すでに3枚目だそうです。
今夜のリサイタルは、ご自身の作品<3つの夢>で幕を開けました。徹夜と夜更かし早起き続きで、さすがにちょっぴり眠気に襲われていた私だったのですが、やわらかく奏でられ始めた音に吸い込まれていって眠気も去り、心地よい世界にいざなわれました。ピアノとのデュオでは、場所とピアノの特性からか、どうしてもピアノの音が勝ってしまい、ギターの音色が聴きとりづらかったのがちょっと残念でしたが、最後のニャタリの<ソナチネ 第2番>では、バランスもよくなってきて楽しませていただきました。私も今年、ギターとのコンサートを企画しようと思っているので、いろいろとヒントもいただけ、印象的な一夜となりました。

寒い寒いと独り言を言いながら、駅からの道も小走り。部屋に入るなり、すぐに暖房を入れてしまいました。今日は眠いので、仕事はせずに就寝です。

水曜日, 4月 18, 2007

垣間見える闇

「特許庁内の売店で偽ブランド品が堂々と売られていた」という間抜けなニュースに笑っていたら、長崎市長が背後から銃撃され、海の向こうの大学構内では銃乱射事件・・・笑ってなどいられなくなった。

狂気はすぐ隣にあり、普段は正気の顔をしていたりする。ひとつに見えるこの世の中は実は何層にも重なっていて、それを「横から」俯瞰するのは至難の業。氾濫する情報に躍らされて退化するばかりの我々、自らに眠る野性の勘を取り戻すしかないんじゃないか、と何年も前から思っている。

この春からバスに乗ってこられるようになったピアノの生徒・Mちゃんが、先日のレッスンにはお母さんの車で送られてやってきた。なんでも不審者が出没していて、いきなり子供のおなかを殴るそうで、まだ捕まっていない。このマンション付近にも去年あたりから、おもむろに容器を差し出し「あなたの、唾をください・・」という男が現れる。「唾をください」くらいならまぁ実害はないが、他人に対して心を開きながらも動物的なアンテナを張っていないと身が守れない。都会の日本人には、ちと苦手なワザかもしれないけれど。

突然の凶弾に倒れた長崎市長は、帰らぬ人となった。乱射事件の犠牲となってしまった多くの方々にも、心からの哀悼の意を・・・

そして世界のどこかで続いている、戦争の禍も忘れてはならない。

火曜日, 4月 17, 2007

道法自然

徹夜明け、特に疲れも眠気もなく、とりあえず大分仕事が片付いたことでスッキリして、お昼ご飯もたくさんいただきました。

濃いめの緑茶をいれ、思い立って和室の隅に置いたまま忘れかけていた書を引っ張り出し、しばし眺めていました。小学2年のときのクラス担任だった、青木先生の手になる書です。先生は多分、初めて私の本来の性格を引き出してくれた恩人。節目節目にはいつも、私のために書をしたためて贈ってくださいました。小学校卒業の時には「少年易老学難成」の書を。そしてこの「道法自然」は、何年か前の演奏会のときにいただいたと思います。ほんとうの道はただひとつ。言葉で語らなくても、先生は遠くから一貫して、私にそれを教えてくれていたのかもしれません。そんな教え子になれたことは、とても幸せなことだと思います。この書と対しながら、人間はどこまでも、夢を持って道を進んでいけるんだって思えました。
それが人間なのだと。

自分を調律

今夜は楽しい徹夜です。というわけで、気分転換にブログ更新にきました!

遅い時間にピアノの練習を始めたので、ピアノ部屋から出たのは夜中1時近く。それからデスクワークを再開し、今に至ります。6月初めにリリース予定の第3弾CDも制作の最終段階、ブックレットのデザインなど相談しながらつめているところです。皆さまにお届けできるときが待ち遠しいです。
ピアノ以外のもろもろの作業をつい雑務、と呼んでしまったりしますが、それも全て必ず自分に返ってくる大切なパーツ、生涯かけて創っている大きなパズルの1ピースのようなもの。淡々と丁寧に、ひとつひとつをはめていきたいと思います。

今日は靄が去り、生きていることに心から感謝できた日でした。いろんな形で、真剣に向き合い見守ってくれる人たちがいる幸せをかみしめています。それでつい徹夜のエネルギーが沸いちゃったのか・・・われながら単純ですね。駅前の道、雨に濡れながら輝いていたツツジ。毎年この季節、ここを通るのを楽しみにしています。

日曜日, 4月 15, 2007

やわらかく闘う

土曜日、まず太極拳。フラメンコでの身体のクセが出てしまい、身体の細かい筋肉を意識するっていかに難しいかを実感。尾てい骨は、多少入れられるようになってはきたんだけど・・・まだまだ。
公演準備のためしばらく休講でこの日久しぶりに再開した午後のフラメンコクラスでは、あまりの足の鈍りに、何事も、やり続けることが大事!ってことを今更ながらに思い出させてもらいました。

弱気なんて、百害あって一利なし。自分で自分の羽をもぐようなことしたって、それが誰の役にも立ってないのなら、究極的には自慰行為にしかならない。なにはともあれ、いろいろなことに「飢えてきた」っていうのは、また走り始めるいい兆候かもね。やっぱり、走るの大好き。うずうずしてきたなぁ。。。

金曜日, 4月 13, 2007

色即是空

今日は家のお掃除。窓を開け放して黙々と、ひたすら動きました。
途中で、宇多田ヒカルのあの衝撃のデビューアルバム「First Love」を引っ張り出してかけて。このアルバムが出てすぐのころ、私はほんの小さいスーツケースひとつだけ持って、誰も知り合いのいないスペインはマドリッドに降り立ったのでした。日本を出る2日前に、1日目の夜の分だけホテルを予約して・・・そのあとは街の中心・プエルタ・デル・ソルからほど近くに1日1000円くらいの安宿を見つけて、そこにひと月ほど滞在しながら部屋探しを続けて、やっとのことで行き着いたのが闘牛場近くのピソ。部屋数だけはあって、とてもがらんとした場所で・・・夜などスタンドの灯りひとつだけつけて、あまりにも淋しくなるとときどき聴いていたのが、このCDでした。あれからもう8年。お互いいろんなことがありましたね。
夕方、半袖で自転車に乗りお出かけ。いつものように橋の上で止まって、葉の色が強くなってきた桜と、菜の花の黄色に彩られた川を撮りました。鴨も気持ちよさそうに水の上をすべり、散歩道には、いつものようにおじいさんと、女子高校生の姿がありました。